開発者の自己満足はNG!末永く使われるアプリであるためにはユーザーエクスペリエンスの洗練が欠かせない!
アプリを外注するときの失敗例として、開発者目線のアプリに仕上がってしまって結局ユーザーに受け入れられなかったという例が良くあります。当たり前のことですがアプリを使うのは開発者ではなくあくまでユーザーです。この記事では、ユーザー目線で思わず触ってみたくなるような、楽しくて使い易いと思えるアプリを発注するための基本的な考え方を整理します。
なぜアプリ開発でユーザーエクスペリエンス(UX)が大切なのか整理しておこう
iPhoneやAndroidなどのスマートフォンは、これまでのパソコンでのWebブラウザをベースとしたユーザーエクスペリエンスを一変させてしまいました。例えばマウスによる操作がなくなってタッチパネルやセンサーによって端末を操作するというのは、これまでにまったく考えられなかったユーザー体験です。
まずこの「ユーザーエクスペリエンスが一変した」という事実をアプリ発注側もきちんとおさえる必要があります。つまり、「スマホは画面が小さいので、小さくても見える画面構成が必要だ」という部分は確かにその通りなのですが、それでスマホのUXが十分考慮されたことにはらないのです。もし画面の見やすさだけであれば、レスポンシブウェブデザインのような形でサイズによって見た目を変えれば済むということになってしまいます。
アプリのユーザーエクスペリエンスはそれにとどまりません。そうではなくタッチパネルや音声認識によってアプリ操作やデータ入力が直感的に可能になったという状況に対応できなくてはいけません。
プラットフォーマーのユーザーエクスペリエンスのガイドラインをおさえておこう
この「ユーザーエクスペリエンスが一変した」状況をきちんと具体的に把握し、開発側と共有するのに一番確実なのは、それぞれのプラットフォームで公式に用意されているドキュメントを把握することです。
下記は、代表的なプラットフォームの公式ドキュメントですが、それぞれ分かりやすく優れたUXを実現するためのコツ、ヒント、考え方の思想のようなものが述べられていますので、ざっと目を通しておくようにしましょう。
【まとめ】
以上、開発者の自己満足のアプリが納品されないために、発注側がおさえておくべきユーザーエクスペリエンスの正しい姿を見てきました。スマホアプリのユーザーエクスペリエンスとは画面の小ささに対応するというだけではありません。また、単に「使いやすい」というだけでも他社との差別化は難しくなっていくでしょう。
最後に、より使いやすく直感的なユーザー体験を提供するために考慮すべき点をバランスよくまとめた図を引用しておきます。非常によく引用されるよく出来た図なので、UXについて頭を整理したくなったら、これを思い出すとすっきりすること請け合いです!
Peter morville氏の「Semantic Studios」のサイトに掲載されている「UXのハニカム構造」
日本語に訳すと、useful(役に立つか)usable(利用しやすいか)desirable(食指をそそるか)findable(見つけやすいか)accesible(アクセスしやすいか)credible(信用できるか)valuable(価値があるか)となります。
この条件をすべて満たしていれば、文句なくあなたのアプリは洗練されたユーザーエクスペリエンスを持っているといえるでしょう。開発側との初回打ち合わせ時や設計段階でのチェックにユーザーエクスペリエンスで実現すべき項目として参照してみるとよいと思います。
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