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淘汰されないアプリ開発のために。統計データから分かること

スマホアプリの開発を行う際に、知っておくと良いデータがあります。それはアプリに関する統計です。

ここに一つ面白いデータがあります。
2014年7月と2016年7月のスマホアプリの利用状況を分析したデータで、ユーザーが月に何個のアプリを利用しているかというものです。
(データ元:ニールセン株式会社「スマートフォン視聴率情報Nielsen Mobile NetView※」)

※Nielsen Mobile NetView:日本全国の8,000名(iOS、Android各4,000名)の調査協力モニターから取得したアクセスログ情報をベースに調査結果をまとめている。

 

一人当たりのアプリの使用数は増加

 

スマートフォンから月に1回以上利用するアプリの個数
・2014年27個→2016年30個

月に2回以上利用するアプリ
・2014年19個→2016年22個

10回以上利用するアプリ
・2014年9個→2016年12個

いずれの調査結果でもアプリの使用数が増えていることがわかります。

また月に1回以上利用されているアプリのカテゴリーをまとめた数字からは、アプリの中でもエンタメ系のアプリが最も多く利用されているようです。

 

利用回数の多いアプリカテゴリー

 

1位:動画を含む「エンターテイメント」
2位:「効率化/ツール」
3位:「サーチ、ポータルとコミュニティ」

これは2014年と2016年で順位は変わっていません。

すべてのカテゴリーで使用アプリの個数は増えていますが、4位の「Eコマース」は1.2個増えており、これが全カテゴリーの中で唯一1個以上の増加となります。
このEコマースカテゴリーの伸びは「Amazonアプリ」や「楽天市場」などのECアプリの利用率が全体的に増加した点と、「メルカリ」などのフリマアプリが急成長したこと、この2つの要因が重なった影響が指摘されています。
2014年の時点ではこういったフリマアプリの利用者は少なかったわけですが、2016年にはメルカリの月間利用者が1,000万人を超えるなど、非常に目立っています。

それではもう少しマクロなデータを見ていきましょう。
Flurryの調査では、2015年と2016年のアプリの使用状況について、全世界21億台スマホ、94万以上のアプリのセッションを元に分析したデータを公開しています。

こちらのレポートによると、そのカテゴリー問わず近年右肩上がりに急成長していたアプリ開発、いわゆるゴールドラッシュが落ち着きを見せ始めているとのこと。

アプリの利用は2015年と比較して11%増加しているものの、成長速度は鈍化しているようです。
また、まだまだ急成長を続けるアプリカテゴリー(メッセージアプリ・SNSは44%増加、スポーツ43%、ビジネス・ファイナンス30%、ショッピング25%とそれぞれ増加)がある一方で、その成長が緩やかになっているカテゴリー(ニュース・雑誌-5%、ゲーム-15%、パーソナライゼーション※-46%)もあります。
※ユーザーの嗜好によって商品やサービスをおすすめしてくれるアプリ

全体のアプリ利用(セッション)は昨年比11%の増加で、少ししか上昇していない。しかし、アプリの利用時間は急上昇していて、昨年比69%の増加したとのこと。
なかでもSNSとメッセージアプリについてはセッション数が非常に高い伸びを見せており、2015年比44%の上昇、アプリの利用時間は2015年と比較すると比394%と4倍近くアップしています。

その要因として
1.スマートフォン自体の進化
2.通信速度アップ
3.アプリの機能追加
4.I Generation(I世代)の成長
があげられています。

3のアプリの機能追加についてはユーザーが、今までより便利に、満足が行く使用ができるようになったという点、つまりテキストのやり取りだけではなく音声や動画を使った通話が出来るようになったこと、ライブコンテンツが追加される、コミュニケーションとエンターテイメントの両方をアプリで楽しめるようになった、などが指摘されています。

2015年から2016年にかけてのアプリ利用時間の大幅な上昇から、ユーザーがアプリを利用できる時間の限界ギリギリまでアプリが浸透したと考えられ、新たにアプリ界に殴り込みをかけるためには、別のアプリからユーザーの関心を盗み取る必要があります。
余談ですが、2016年のゲーム以外のアプリダウンロード数(全世界)では以下の通りとなっています。

1位Facebook
2位Messenger
3位WhatsApp
4位Instagram
5位snapchat
※App Annie調べ

Google、Gmail、Amazon、Apple Musicなどのアプリを含め、これら上位のアプリからユーザーの利用時間を奪わなくては、新規参入サービスの成功は難しそうですね。

ではスマホカテゴリーごとの利用時間についてまとめたデータを見ていきましょう。
「スマホユーザーを深く知るためのログ分析(2)
~いつどのアプリが何分使われている?「スマホバイオリズム」
- 電通報 インサイトメモ №49 2016/03/24 -

こちらのデータからは、
アプリカテゴリーごとの1回当たりの起動時間が見て取れます。
利用時間分布のピークを比較すると、

・写真/ビデオは10~30秒
・インスタントメッセンジャー 31秒~1分未満
・ショッピング 31秒~1分未満
・SNS 1分~2分未満
・ブラウザ/ポータル、ニュース 1分~2分未満
・ゲームと動画共有は6分~10分未満
・動画配信 0~10秒、6分~10分未満、25分~30分

意外なことにショッピングアプリは、メッセンジャーと同じような推移となっています。また動画配信については3つのピーク時間があり、サクッと見られるネタ・スポーツ系、音楽もプロモビデオなどのエンタメ系、ドラマなどの作りもの系などで分かれているものと考えられます。

アプリの利用時間が上位20%の“ヘビーユーザー”は、日本人は約4時間半。日本はゲームアプリの利用頻度が高く、世界的にもナンバーワンの地位を確保しています。日本では「モンスターストライク」「パズル&ドラゴンズ」「フェイトグランドオーダー」「LINEディズニーツムツム」「白猫プロジェクト」が上位で、ヘビーユーザーの1日当たり平均利用時間が約3時間に上ったそう。

ちなみに2016年世界のゲーム収益ランキングはこちら
1位モンスターストライク
2位クラッシュオブクラン
3位ポケモンGo
4位ゲームオブウォー
5位クラッシュロワイヤル
※App Annie調べ

アプリ数が飽和傾向に進みつつある中、淘汰されないアプリを作るためにもこうした統計データは全く無視することはできませんね。

 

 

 

 

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