ARは発展途上だが、やるなら今かも。


まずは下の動画を見て欲しい。これはAppleが先日発表した、ARプラットフォームの紹介映像である。

デモだけを見れば、正直、かなりよくできている。

登場するIKEAのソファーは、本物と見紛うばかりであるし、質感もある。また、お城の探検をしているゲームがあるが、まさにお城がそこに出現しているかのようだ。

是非自分も、使ってみたいと思う。

 

と、驚きではあるが、実はARの技術はそれほど最近のものではない。

テレビではCGと実在の人物の会話は昔から描かれてきたし、スマートフォンで使えるARに限っても、2009年に「セカイカメラ」というGPSとARを組み合わせたサービスが話題となった。

 

しかし、残念ながら「セカイカメラ」は話題となりながらも、2014年に商用ベースに載せることができず、サービスを終了してしまった。

開発コストを、課金できるサービスで展開できなかった、ということなのだろう。

 

そして2017年になりようやくAppleがiOS11にて、ARKitという、ARの開発ツールを提供する運びとなり、低コストでアプリを開発できるようになったという次第だ。

 

これはEngadget似て詳しく説明がなされている。

アップルの「ARKit」を徹底解説、技術よりも戦略がすごい(西田宗千佳)

まずわかるのは「平らな場所を認識し、そこにCGの物体を重ねられる」ということだ。iPadを振り回しても位置ずれが出ないことから、位置合わせの精度は非常に高いことがわかる。また、物体の色や明るさが、現実の状況に合っていることも注目して欲しい。これはリアリティの向上に大きく寄与する。

さらに、CGに光源のある物体(映像の場合にはライト)が存在すると、その影響を受けて表示が変わる。これも、画面の中から見た映像のリアリティを増すための手法だ。同様に、半透明なオブジェクトを配置した場合には、奥の風景がきちんと透けて見える。

各オブジェクトは、そのサイズが「現実のサイズ」とリンクしている。ARで配置したカップは設定した大きさで机の上に置かれる。ここで重要なのは、サイズの違いに映像は大きく影響される、ということだ。

机よりも大きな物体は、当然机の上に置くことはできない。だが、「床」には置ける。ARKitは高さの違う「机」と「床」など、複数の平面を認識することができて、その高さの違いも把握できている。また、平面の上でなく、空中の特定の場所にオブジェクトを出すこともできる。要は「空に浮かぶメニュー」みたいなものが作れるわけだ。

ただし、この記事も指摘しているように、技術的にはまだAppleはマイクロソフトやGoogleに対して遅れを取っている。平面しか認識できないし、正直「セカイカメラ」とくらべて若干の空間認識ができるようになったとは言え、何が違うのか?と言われると、よくわからない。

 

単純に言えば、ARという技術はまだ発展途上でもあり、用途開発も進んでいないのである。

 

とはいえ、いくつか光明もある。

リアルな3Dゲームにはすでに、VRが使われているが、ARで初めて世界的ヒットとなったのが「ポケモンGo」だ。

ポケモンは自分で地図を見ながら実際に歩き、その地点をカメラで見るとポケモンを発見できる、というARゲームだった。この面白さは受け入れられ、「本当に道にポケモンが居る」という感動を味わった方も少なくないだろう。

ゲーム分野や、広告分野ではARを使うことにより人の目を引く表現や、今までにはない体験を生み出すことができるであろう。

 

しかし、繰り返しになるが、ARはまだ発展途上であり、ソフトウェアの供給も少ない。

「何に使ったら良いのか、よくわからない」というのが、多くの開発者、そしてユーザーの素直な反応だろう。

ポケモンも、暫く使うと、むしろARがじゃまになるというゲーム体験だった。

 

逆に言えば、それだけARについては現在突き抜けた用途を想像できる人がない、ということでもある。

イノベーターを生み出すのは、実はこのようなときなのだが。

 

 

(写真:Colin and Sarah Northway


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