IoTを支える「BLE」(Bluetooth Low Energy)って何?


無線通信・ワイヤレス通信の分野で、飛躍的な技術革新といえば、Bluetooth技術です。Bluetooth技術は、当レベルのセキュリティを維持しつつ、電力消費量も少ないため、大型の電子機器であればランニングコストを下げることが出来、また持ち運び可能な小さな電子機器であれば、バッテリーの持ちがよくなるといった形で、産業界に大きな貢献をしてきました。このBluetooth技術の中でも、さらに小型の電子機器用の技術があることはご存知でしょうか。その名も「Bluetooth Low Energy(BLE)」と呼ばれ、モバイルやタブレット市場を席巻しています。今回は、このBLEについてみていきましょう。

 

 

BLEの注目すべき3つのポイント

 

今までのBluetooth技術(Bluetoothクラシック)に対して、小型の電子機器と相性のいいBLEですが、どのような点に注目すべきなのでしょうか。今回は3点に絞ってご紹介します。

 

電力消費量

 

Bluetooth技術全般の特徴ともいうべき、電力消費量の低さですが、BLEはその効率性をさらに高めています。キーワードはスリープモードでしょう。モバイルやタブレットなどの電子機器は、起動していないときでも環境を維持するためや、細かい情報伝達を行うために、完全に電源が切れていないスリープモード状態で活動しています。このスリープモードに対しBLEは電力消費量を抑えることに成功しました。加えて、アクティブ時の電力消費量も、カタログスペックでBluetoothクラシックの1/10まで抑え込むことに成功しています。毎日のように起動するわけではない電子機器の場合、1個のボタン電池で、5~10年にわたって起動することも理論上は可能であるといわれるほどです。

 

セキュリティの高さ

 

BLEでは、Bluetoothクラシックと同じ、アダプティブ周波数ホッピング(AFH:Adaptive Frequency Hopping)を利用しています。つまり、Bluetoothクラシックと比べて、セキュリティレベルは維持されているといえるでしょう。また、AFHは家電や産業機器、医療用と、様々な電子機器が並列で使用されているような環境であっても、十分な性能を発揮します。加えて、BLEでは、AFHを利用するためのエネルギー消費を最小化数rために、チャンネル数を減らしつつ、スペックを維持しているのです。

 

使用や設計の容易さ

 

新しい技術が生まれると、当然頭を悩ませるのは、その実装と今までの技術との相性ということになるでしょう。BLEは残念ながら、規格が全く違うため、今までの技術の中にBLEを導入するというのは難しいかもしれません。しかし、BLEとBluetoothクラシックが両方とも機能するデュアルモード技術が開発されているだけでなく、BluetoothクラシックのそばでスタンドアローンしているBLE技術も簡単に導入できる仕様となっています。そのため、組み込みの設計も非常に容易であり、今までの機器と併用していくことも十分に現実的といえます。

 

 

BLEが注目されている理由

 

BLEは、基本的に通信容量が比較的短く、断続的に短距離の通信を行うという環境で非常に優れた能力を発揮する技術といえるでしょう。そして、消費電力が低く、開発が容易で今までの技術と並列して利用できるということで、イニシャルコストもランニングコストも低い技術として注目されています。スマートフォンやIoTの分野で、導入が進んでおり、Beaconなどの分野では、Webサービスと組み合わせることで、より広範囲にビジネスチャンスが拡大していく可能性があります。医療や健康・フィットネスといった分野では、すでに導入も始まっており、ビジネスの潮流が生まれるかもしれません。

今まで以上のコストパフォーマンスを発揮するBLEは、ビジネス設計自体では、今までコスト面で諦めていた分野にも導入が進んでいくことでしょう。しかも、BLEからさらに発展した技術「Bluetooth 5」についても、議論や開発が進んでいます。電子機器の技術革新は日進月歩です。ぜひ、その可能性に注目していきましょう。

 

 

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