1級建築士が語る!海外のBIM活用状況~欧州・アジア各国での取り組みを徹底解説


CADに代わる設計の手法として、近年BIMの導入が加速している日本ですが、海外はどのようにBIMを取り入れているのでしょうか。今回は欧州やアジア各国でのBIMの導入事例を紹介していきたいと思います。

 

 

日本におけるBIM活用状況

 

他国のBIM導入事例を見る前に、日本のBIM活用について少し触れておきたいと思います。日本では、2016年に8割超の企業がBIMを導入しているという調査が出ています。ただしこれはBIMのソフトを会社に1台導入した企業も含まれているので、実態としてはまだまだ普及していないと言えるでしょう。

原因としては、2次元CADでも十分に設計できること。BIMのソフトが実施設計に完全対応できるだけの能力がまだ無いことが理由に挙げられます。確かにBIMを使用すると作業効率は上がりますし、プレゼンテーション能力は飛躍的に上がりますが、完全にCADからBIMに移行するにはもう少し時間がかかりそうです。

 

 

アジア各国におけるBIM活用状況

 

続いてアジア各国のBIMの導入事例をみていきましょう。アジアは日本と文化や環境が似ているので非常に参考になるかと思います。

まずは台湾です。台湾では、公共建築の設計業務を請け負う条件としてBIMの活用を必須とする動きが広がっています。また大学においてもBIMの授業を積極的に行っていて、若者の技術者が育ってきているので、BIMに完全移行する日も近いと考えられています。日本では大学でのBIM教育の遅れが指摘されていますが、台湾は教育の点においてBIM先進国と言えるでしょう。

続いては中国です。中国では2008年の北京オリンピックのスタジアムがBIMで設計されるなど、早くからBIMが普及してきました。中国の大規模プロジェクトは政府主導で行われることが多く、政府がBIMを後押しすることで急速に普及したと言われています。中国の経済成長は著しく、建築市場も毎年20%ずつ拡大するなど勢いがあり、BIMもその流れに乗って普及が進んだと言えます。環境設計のみならず、火災や避難のシミュレーションにもBIMが活用されるなどBIMの活用法も先進的です。

韓国では2009年にBIMのガイドラインを整備し、2016年には政府が発注する公共施設の設計にBIMの導入が義務づけられました。BIMの導入時期は比較的遅かったものの、BIMの義務化が進んだことで、これから一気に普及していくと考えられます。

 

 

欧州におけるBIM活用状況

 

次は欧州におけるBIMの導入事例についてです。

欧州では、フィンランドとノルウェーでのBIM導入が一番進んでいると言われています。両国とも2008年頃には積極的にBIMを活用しはじめ、現在は土木インフラ分野においてもBIMが活用されています。フィンランドとノルウェーは、共に人口が500万人程度と日本に比べて少数であることから、普及にも時間がかからなかったと考えられます。

フィンランドとノルウェー以外のEU加盟国では、BIMの導入がまだあまり進んでいないようですが、フランスとドイツは積極的に導入を進めています。特筆すべき点はフランスで、他の国が政府主導でBIM導入を進める中、フランスでは民間主体でBIMが広まっています。住宅等の小規模な建築物でのBIMが積極的に活用されているのです。国全体としてデジタル移行が進んでいるフランスでは、建築分野においてもデジタル移行することが自然な流れとなっているようです。

ドイツは、日本同様にBIMの導入が遅れていました。しかし、近年はルール大学を中心にBIMの教育プログラムを積極的に取り入れ、若年層からBIMの導入が徐々に広まっています。また、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州では2017年の5月に州選挙が行われ、2020年から公共建築のBIM義務化が決定しています。今後このような流れがますます加速しそうです。

 

 

海外ではBIMの導入が積極的に進んでいます。基本的には政府発注の公共事業においてBIMの使用が義務づけられることでBIMの導入が進んでいます。また、大学等でも積極的にBIMの教育を行っている国が多く、日本においても公共事業のBIM導入義務化と学校教育が今後のBIM普及の鍵を握りそうです。

 

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