無人で宅配!Amazon Scoutって知ってる?日本進出の可能性は?


インターネット通販やネットスーパーなど、家から出ずに買い物ができる仕組みが増加しています。宅配需要が高まる一方で、宅配の現場は燃料費や人件費の高騰、ドライバーの高齢化などさまざまな問題を抱えています。

そんななか、Amazonでは無人配達ロボット「Amazon Scout(スコット)」の実用化に向けてフィールドテストを行っています。自律走行のロボットが指定された場所へ荷物を届けるというスタイルは、非常に未来的。今後が気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、Amazon Scoutの配達対象や日本に進出する可能性があるのかなどを、日本の無人配達システムの動向とあわせてご紹介します。

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Amazon Scoutは無人配達システム

Amazon Scout(スコット)はアメリカで実用に向けたフィールドテストが行われている配達ロボットです。道路状況や障害物などを自ら分析し、安全かつ効率的な経路で荷物を注文者の家まで運びます。(*1)Amazonの買い物がより簡単に楽しめるよう、将来実際に活躍するデリバリーデバイスのひとつとして期待されています。
Amazon Scout 動画

Scoutの大きさは小さめのクーラーボックス程度で高さは女性の太ももほど。親しみやすい水色のコンテナに白字でAmazonプライムのロゴが描かれています。移動用に6個のタイヤがついていて、人が歩く程度の速さで動きます。

配達先に到着して荷物が入っている上ぶたが開くと、ふたの裏側にもAmazonの笑った口元を模したロゴが描かれています。荷物を受け取ろうと覗きこんだときに目につくデザインで、受け取った側が嬉しくなるような配慮が伺えます。

Scoutの開発は、Amazonの本社があるシアトルにてキックオフ。エンジニアや科学者などスタッフがリアルタイムで作業が検証できるよう、ソフトウェアとハードウェアの専用ラボを作成して研究を行いました。

配達対象エリアはアメリカの一部地域

Scoutを安全に稼働させるためには、Scout自体が親しみやすく、人とスムーズにやり取りができることに加え、街に溶け込むような目立たない存在になるようデザインすることが重要です。(*2)

また、日中の長距離移動がスムーズである必要があります。Scoutは歩道を走行しますが、実際の道路には凹凸があるほか、ペットや歩行者など動く対象やごみ箱、ベンチなど複雑な形状でランダムに配置されたさまざまな障害物があります。そのためScoutが安定して自走できるようにするのは簡単なことではありません。

そこで、2019年1月からはラボだけでの検証フェーズを終え、アメリカ北西部のワシントン州スノホミッシュ郡にて実際の配達を開始しました。(*1)

スノホミッシュ郡のAmazon会員が何かを注文すると、通常通り配達員が配達する以外に、一部の荷物はAmazon Scoutが届けました。Scoutが到着するとアプリなどでユーザーに通知が届き、荷物が入っているハッチを開けた状態で待機をします。

また、2019年8月にはアメリカ南西部のカリフォルニア州アーバイン地区でも自動配達を開始。(*3)雨や雪などを含むさまざまな気象条件のなか配達を行うことで、より確実な運用ができるよう検証が行われています。

稼働しているScoutは数台で、平日月曜日から金曜日の配達が対象。どの配送ルートを通るかはScoutが自主的に判断して走行するものの、ScoutにはAmazonのスタッフであるAmazon Scoutアンバサダーが付き添い、実際の人々の反応の収集や課題抽出などを行っています。

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Amazon Scoutの日本に進出する可能性はある?

Amazon Scoutはアメリカで実用に向けて研究が行われている最中です。日本にはどのような形で展開されるのか気になりますが、世界展開の予定はまだ明らかになっていません。しかし、Scoutの開発チームは「未来はすぐそこ」としていることから、完全無人で稼働するめどが立っている可能性があります。

Amazonでは、2030年までにすべての出荷の50%について、炭素排出量をゼロにすることを目標とする「Shipment Zero」を掲げて開発を行っています。(4)一例として2013年にはドローンを使った無人配送サービス「Amazon Prime Air」コンセプトを発表。その後研究を重ねて、2019年にはAmazon Prime Airの目標に概ね近づいたとしています。(5)
Amazon Prime Air 動画

ScoutもAmazon Air同様にゼロエミッションにかかわるプロジェクトとして、数年にわたるプロジェクトとして進められています。ScoutもShipment Zeroのターゲットである2030年ごろまでには実運用が始められているかもしれません。

日本で行われている無人配達の研究状況をご紹介!

Amazon Scoutはどのような形で日本に展開されるのかまだ公表されていませんが、自走する無人ロボットが荷物を運ぶというコンセプト自体は日本でも研究されています。

経済産業省が無人配達の実現に向け検討中

配達ロボットは「無人の自動車」として取り扱われるため、公道を走らせることができません。まずは、運行ルールの整備や安全性の確保に加え、法律の整備が必要です。(*6)日本で配達ロボットが普及する時期はこの法整備のタイミングにかかっているともいえるでしょう。

法整備にあたっては経済産業省主導でヤマトホールディングス、日本郵便、楽天、自治体、警察庁、国土交通省、自動運転技術を開発している企業であるZMPなどが参画した官民協議会で調整が行われています。

日本でも無人配達ロボットの実験が進行中

現在国内で運用実験が行われている配達ロボットのひとつに「CarriRo Deli(キャリロ デリ)」があります。(*7)

これはZMPが開発した宅配ロボット。Scout同様に、周囲の状況を確認・判断しながら目的地まで移動し、50kgまでの荷物をコンテナ内に収容し自動で走行します。2018年には慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)構内にて実証実験が行われました。(8)(9)
宅配ロボット CarriRo Deli | コンビニ配達 × キャンパスライフ 篇

実証実験はローソンと慶応大学、ZMPが共同で行ったもので、実験の参加者はスマートフォンのアプリからローソンの弁当や飲み物などを注文。CarriRo Deliが大学構内の試験ルートを走行し、8か所で配達を行いました。

注文者はあらかじめアプリで荷物を受け取るためのQRコードを入手していて、CarriRo Deliが到着した際に、そのQRコードをかざしてCarriRo Deliのふたをあけて注文した荷物を受け取る仕組みです。

CarriRo Deliは日用品の配達に加え医薬品、移動店舗、クリーニングの集配、プレゼント、見回りなどさまざまな用途が考えられます。現在は2021年の本格運用に向けてさらなる検証実験が行われています。

まとめ

Amazon Scoutは歩道などを自走して無人で荷物を届ける配達ロボットです。将来的には真新しいものではなく社会の一部として溶け込んだ存在になることを目指し、アメリカの一部地域を対象に試験的に運用されています。

Scoutの日本進出の予定は未定ですが、日本でもさまざまな無人配達の研究が行われています。将来の宅配業界は無人配達が取り入れられて、大きく様変わりするのかもしれません。

参考URL
*1 Meet Scout

*2 Amazon Scoutがカリフォルニア州アーバイン地区で自動配達を開始

*3 https://blog.aboutamazon.com/transportation/whats-next-for-amazon-scout

*4 Delivering Shipment Zero, a vision for net zero carbon shipments

*5 A drone program taking flight

*6 無人配達ロボのルール整備へ 官民協議会が発足

*7 carriro-delivery

*8 ローソンとZMP、慶応SFCで配達ロボ実験

*9 宅配ロボット、慶応キャンパスでコンビニ弁当を配送 世界初の実証実験[動画] 

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