Facebookが開発した「Libra」をわかりやすく解説!


この記事を読むと、以下の3つのことがわかります。
①「Libra」の概要
②「Libra」を利用するメリット・デメリット
③「Libra」実用化に向けた課題

2019年6月18日、Facebook社がオリジナルの暗号通貨(仮想通貨)として「Libra(リブラ)」をリリースすると発表しました。運用開始は2020年前半を予定しているとのことです。(*1)

ビットコインをはじめとした暗号通貨は、これまでに暴騰・暴落など激しい価格変動をみせ、取引所から多額の暗号通貨が流出する事件が起こるなど、まだ実用的でない印象が強いかもしれません。

そんな中で発表された「Libra」は、どんな特徴があるのでしょうか?またこれまでの暗号通貨とはどのように差別化されているのでしょうか?

「Libra」という言葉を初めて聞いた人でもわかるように、その概要とメリット・デメリット、また実用に向けて懸念されている課題について解説していきます。

「Libra」はFacebook社が開発する暗号通貨
Facebook社が発表した「Libra」は、ビットコインなどと同じようにブロックチェーン技術に基づいた暗号通貨です。そのため、世界中で利用することができ、国を越えた送金が可能となります。購入する場合は、暗号通貨取引所やウォレット(電子財布)の利用が必要です。

「Libra」の大きな特徴は価格変動の小ささ
暗号通貨の多くは、その価値を裏付けするものがない状態で運用されるため、価格変動が非常に激しいものとなってしまいます。しかしこの「Libra」は、実在する資産に裏付けされた通貨(=ステーブルコイン)ですので、価格変動が起こりにくいという特徴があるのです。(*2)

「Libra」の価格は、複数の法定通貨に連動して設定されます。そのため、連動している通貨のうちのひとつが変動しても大きな影響を受けることはありません。また「Libraリザーブ」という、あらかじめ準備された実物資産を元に発行されるため、換金が保証されるという仕組みです。

通貨を管理するのはLibra協会
開発を行なっているのはFacebook社ですが、通貨の発行・管理を行うのは「Libra協会」という非営利組織です。Libra協会はスイスのジュネーブに拠点を置いており、協会の創設メンバーには以下のような企業や団体があります。

ー以下、引用ー
決済:PayU (Naspersのフィンテック部門)
テクノロジー・マーケットプレイス:Facebook/Calibra、Farfetch、 Lyft、Spotify AB、Uber Technologies, Inc.
電気通信:Iliad、Vodafone Group
ブロックチェーン:Anchorage、Bison Trails、Coinbase、Inc.、Xapo Holdings Limited
ベンチャーキャピタル:Andreessen Horowitz、Breakthrough Initiatives、Ribbit Capital、 Thrive Capital、Union Square Ventures
非営利組織、多国間組織、学術機関:Creative Destruction Lab、Kiva、Mercy Corps、 Women’s World Banking
ー引用終わりー
(引用元:https://libra.org/ja-JP/white-paper#introducing-libra

Libra協会が発行した「Libra」を再販できるのは認定業者のみなのですが、その認定業社は実在する資産を元に「Libra」を購入し、暗号通貨取引所などを通じて一般向けに再販することとなります。(*3)

発行理念は「銀行口座を持たない人にも金融サービスを」
Libra協会の公式サイトには、このようなミッションが掲げられています。
引用元:「多くの人びとに力を与える、シンプルでグローバルな通貨と金融インフラになる

現在、実体資産は銀行口座を持たなければ保管したり送金したりといったことができません。そのハードルを取り払うために開発されたのが、暗号通貨です。実用化されれば、銀行口座を持つことができていない人でも、金融サービスを受けることができるようになります。「Libra」にもそのような役割が期待されます。

「Libra」を使うメリット・デメリット
まだ運用開始されていない「Libra」ですが、実際に運用が始まって市場に流通するようになった場合、使うメリットはあるのでしょうか?また、現時点でデメリットとして考えられることについてご説明します。

「Libra」の強みは通貨としての交換機能
「Libra」は暗号通貨として、銀行口座を持たなずとも金融サービスを受けることができたり、国際間送金が手軽にできたりといったメリットがあります。しかし、多くの暗号通貨と違う強みとしては、通貨発行の際の裏付け資産があることです。

そのため、「既存の法定通貨に換金できないかもしれない」といった不安がありません。また、通貨のレートが法定通貨と紐付いていることから、通貨としての価値を維持しやすくなります。つまり、通貨が備えるべき交換機能(ものを購入する際に媒介として働くこと)を満たすことになるのです。

デメリットは国内利用での手数料
法定通貨を「Libra」に交換する場合、手数料がかかります。そのため、その国内でのみ利用することを考えると、Libraに換金するだけ損をしてしまうのです。そもそも「Libra」は国際間送金をしやすくするためのものであるため、国内のみで利用するメリットはあまりないと考えられます。

また、「Libra」を保有し続けても利子がもらえるわけではないので、貯蓄性は期待できません。(*2)価格変動も起こりにくいため、「Libra」を買ったときと手放すときとの差額で儲けることは難しく、市場動向によっては逆に購入時より低い金額で換金することにもなりえるという点に注意が必要です。

Facebookが抱える「Libra」実現に向けた2つの課題
実用化されれば、銀行口座を持たない人や国際間送金をしたい人にとって安心で便利な通貨となることが予想される「Libra」。

しかし、実用化までには2つの大きな課題が残ります。ひとつは、導入する国すべてのセキュリティを担保することです。国際間送金を考えた場合、できるだけ多くの国で利用できることが望まれますが、そのぶん各国で「Libra」に対するセキュリティを高める必要が出てきます。

ふたつ目の課題は、2019年10月時点でPayPalや、Mastercard、Visa、Ebay、Stripeなど7社がLibra協会からの脱退を表明していることです。(*4)協会とパートナーシップを結ぶ企業が減れば、通貨の規模が縮小しかねません。また決済機能も制限されてくる可能性があります。

まとめ
価格変動の少ない安定的な暗号通貨としてFacebookでの開発が進められている「Libra」。多くの暗号通貨で懸念されている相場変動の不安が少なく、通貨としての利用しやすさが期待される一方、国内利用でのメリットのなさや、残された課題がどうクリアされるのかといった懸念もあります。

また、2020年にはリリースされるとのことですが、Facebook社のあるアメリカやLibra協会のあるスイスでの導入が先行すると考えられ、日本で利用できる日はまだ見えません。

実用化されれば、新たな通貨として世界中で広く機能する可能性もありますので、今後の動向に期待しましょう。

参考資料
*1 https://libra.org/ja-JP/white-paper/?noredirect=1#what-is-next-for-libra
*2 https://libra.org/ja-JP/white-paper/?noredirect=1#the-libra-currency-and-reserve
*3 https://libra.org/ja-JP/white-paper/?noredirect=1#the-libra-association
*4 https://jp.techcrunch.com/2019/10/21/2019-10-20-in-a-big-reversal-libra-reportedly-could-peg-its-cryptocurrencies-to-national-currencies/

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