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BIMデータでAR・VR体験!簡単に変換できるおすすめソフト2選

この記事を読むと、以下の3つのことがわかります。

①建設業界のBIMについて
②VRとARの仕組みについて
③BIMをBRやARに簡単に変換できるソフトについて

建築作業は専門知識・技術が必要な仕事です。図面から建物の情報を読み解ける人はそう多くないのが現実でしょう。

しかしBIMで3Dモデリングデータを作ると圧倒的にわかりやすく、さらにVRやARでシミュレーションできれば疑似体験が思いのままになります。

この記事では、VRやARでバーチャル世界を体験できる仕組みと、BIMデータをVRやARに変換できるソフトについてご紹介します。

BIMの概要と展望

国土交通省が推進するBIM

Building Information Modelingの略語であるBIMは、「建築業界のIT化」ともいえる取り組みです。

パソコン上で3Dモデリングという精巧なモデルを作り、建造物をあらゆる角度からチェックするのがBIMの基本です。さらに、その3Dモデリングデータを使って部材を発注するなど、データ活用の範囲が格段に広がります。

アメリカの車産業から生まれたBIMという概念は、今では国土交通省が日本の建築業界を効率化すべく推進しています。今の建築業界では3DCADが主流ですが、BIMでは3DCADよりもはるかに多くの情報を与えることで数々のメリットが生まれるのです。

ドアというパーツを例にすると、3DCADでは厚みやサイズといった情報を与えられます。しかしBIMなら厚みやサイズに加え、材質や組み立て方という情報まで与えられるのです。

BIMでパーツごとにデジタルデータを持たせれば、こまごまとした修正作業も必要ありません。ドアの大きさを変えれば、人が手を加えなくても、ドア枠や壁など影響のあるパーツが自動で変更されます。CADのように2D情報を修正して変換して…という作業が削減できるので、作業者はかなり工数を削減できるのです。

BIMデータをAR・VRに変換すれば「想定外」が防げる

BIMといえば3Dデータで作るモデリングが代表的ですが、実はその3DモデリングデータをARやVRに変換するソフトまで登場しています。

ゲームなどエンターテインメントのイメージが強いAR・VRですが、臨場感のある映像は建築業界でも大いに役立ちます。

建築作業では「図面」という紙からスタートしますが、その図面から完成図を細部まで想像できる人はそう多くありません。VRやARで臨場感あふれる完成モデルを見れば、「想像と違う!」というクレームをかなり防げますね。

VRやARで予想図を作るのは難しいイメージがありますが、変換ソフトを使えば難しくありません。簡単に変換できるソフトも登場しているので、のちほど製品をご紹介します。

AR・VRの特徴とデータ変換の仕組みについて

AR(拡張現実)でできること

現実を拡張する技術によって、ビルや足場といったこれから作る予定の建造物をバーチャルの世界で作り出すことができます。AR技術で大ブームとなったポケモンGOユーザーなら、簡単に想像できるでしょう。

BIMで作ったデータをARに変換すれば、タブレットやスマートフォンごしに、足場や建築物のイメージ図をリアルに確認できます。VRと違い視界全体がバーチャルになるわけではなく、デバイスに映る画像でイメージを確認します。

BIM×ARの活用事例

戸田建設は、「建設に使う機器が実際に置けるのかどうか」「置いた場合、周辺環境にどんな影響があるか」を確認するためにARを導入しました。建設現場にタブレット端末をかざせば、機械を置いたイメージ図が確認できます。

作業員はARで精巧なイメージを見ることで、「想像以上に道を塞いでしまいそう」「思わぬ箇所に危険があった」という問題にすみやかに気づけます。※1

ARの仕組み

ARデータは、目で見たままの実際の世界の情報をベースにデジタル情報を組み合わせて作りだします。BIMでいえば、実際の建設現場がベースとなる現実情報となり、デジタル情報で作った足場や建造物をタブレット越しに見るイメージです。

ARは主に、ロケーションベース型とビジョンベース型の2種類があります。BIMでARを活用するためには、周辺情報や位置情報などを加えたデータ変換が必要となります。

ARの仕組みについては、こちらの記事もぜひご参照ください。
ファーウェイがARナビゲーションを開発!AR技術のしくみについて

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VRでできること

仮想現実を意味するVRは、ヘッドセットを付けることで360度バーチャルの世界になります。BIMのデータをVRに変換すれば、完成したビルの真ん中や足場の真ん中の視点から建築物を確認できるのです。

ARと違うところは頭や目の動きを追跡(トラッキング)することで空間全体でバーチャルを体感できることや、ヘッドセットが必要になる点があります。

仕組み

VRで物が立体的に見える仕組みは、「両眼視差」という現象を使っています。右目と左目から見える映像の違いによって奥行きを認識して、「目の前にあるように見える!」と誤解させているようなものなのです。

VRで映像を立体的に見せるためには、ヘッドセットの左右で焦点の異なるデータを映す必要があります。通常の映像データをVRに変換させ、右目用と左目用として2つのデータを作って流すイメージです。※2

また、VRには頭の動きを追うヘッドトラッキングや目の動きを追うアイトラッキングなどの追跡機能も使われています。VR構造については、こちらの記事をぜひご参照ください。
3分で分かるVRの構造

3分で分かるVRの構造

BIM×VRの活用事例

建築業界でのVR技術は、研修システムにも貢献しています。鉄筋配置の不具合を探す研修ではBIMモデルとVRを使ってモックを再現することで、まるで現場にいるような感覚で不具合箇所のチェックを行います。

本物を使わない分モックの作り変えや参加者の集合の必要がなくなり、コストの削減につながるのです。※3

BIMでAR・VRの変換におすすめのソフト2選

ARへの変換なら「mixpace」

ソフトバンクのグループ会社であるSB C&S株式会社は、BIMで作成した3Dモデリングデータを簡単にARデータに変換できる「mixpace」をリリースしています。

特徴としてはとにかくデータ変換が手軽に作られていて、mixpaceにデータをクラウドにアップロードすれば、AR向けのデータとしてダウンロードできる仕様となっています。

BIMのソフトウェアとして有名なAutodesk社との連携も可能で、BIMデータ以外に3DCADデータにも対応しているのです。データの受け渡しが容易で、あらかじめデータを複数アップロードしておけば営業先でもスムーズにARプレゼンテーションが可能です。※4

・料金
mixpace standard:1,164,000円(税抜)/年
mixpace trial(初回ユーザー限定トライアル):92,000円(税抜)/60日

VRへの変換なら「Revit Live」

AutoCADなど建設ソフトで有名なAutodesk社は、VR向けのデータに変換できる「Revit Live」をリリースしています。

Revit LiveもBIMデータからVRへの変換が簡単で、クラウド上にアップロードすれば自動でVRデータに変換できます。すでにAutodesk社の建設ソフトを導入している会社ならデータ連携の心配もなくおすすめです。※5

・料金
1年間契約の場合:474,100円/年
30日間は無料版を試すことができます。ダウンロードはRevit Live公式サイトからダウンロードしてください。

まとめ

ゲーム分野ばかり注目されていたVRやARですが、今では医療業界や建築業界まで進出しています。建築業界でBIMが浸透すれば、今よりもっとハイテクな技術が生まれるでしょう。

近い将来、ヘッドセットやタブレットで現場を見ている建設作業員が急増するかもしれません。

AR/VRのホワイトペーパーダウンロードはこちら

※1:日経 xTECH「建設現場の悩みを解決、あの会社のAR活用術がすごい」https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/02532/

※2:VRってどんな意味?VRのしくみと活用事例
https://www.elecom.co.jp/pickup/column/vr_column/00001/

※3:参照:建設業界におけるVR活用の現状と将来-デジタル空間を人間に伝える再生装置はここまで進化した-
「VRで施工ミスを再現 《大林組》」
https://www.kensetsu-plaza.com/kiji/post/16412

※4:mixpace公式サイト
https://biz.cas.softbank.jp/mixpace/

※5:Revit Live公式サイト
https://www.autodesk.co.jp/products/revit-live/overview

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