無料で使えるオープンソースのCADまとめ


この記事を読むと以下の3つのことがわかります。

①オープンソースの概要
②無料で使えるオープンソースのCAD
③オープンソースのCADを使うときの注意点

CADの世界ではAutodesk社のFUSION 360やAutoCADといったソフトウェアがシェアの上位を占めています。これらのソフトウェアは利用者が多いことから、初心者が学習するための書籍が充実している、会社が違うプロジェクトや顧客とのファイル共有がしやすいなどのメリットがあります。
反面、比較的ソフトウェアの価格が高価なため、導入するためのコストがかかるというデメリットがあります。

日本では無料で使えるCADソフトとして「Jw_cad」がありますが、世界には「オープンソース」と呼ばれるCADが存在します。
今回はこの「オープンソースのCAD」について解説します。

オープンソースの概要

その前に、あまり聞き慣れない言葉かもしれない「オープンソース」について解説しましょう。
「オープンソース」とは一言でいうと「ソースプログラムが公開されているソフトウェア」のことを指します。
コンピューターで動くソフトウェア、例えばCADソフトやワープロソフト、ゲームソフト、そしてWindowsやMacOSなどのOS(オペレーティングシステム)など、コンピューターで動くプログラムはそのほとんどが人間の手で作られています。
これらのプログラムは人間が読めるプログラム言語(高級言語とも言う)で記述されています。
この高級言語で記述されたプログラムのことを「ソースプログラム(ソースコードとも言う)」と呼びます。
ソースプログラムは人間が理解しやすい記述方式になっていますが、コンピューターが理解するには少し回りくどい記述方式になっているので、このソースプログラムを機械語と呼ばれるコンピューターが直接実行できる言語に翻訳する必要があります。この作業を「コンパイル」と呼びます(コンパイルしないでプログラムを実行するやり方もありますが今回は割愛します)。
オープンソース以外のソフトウェアは通常は機械語にコンパイルした状態で提供されます。Windowsをお使いの方は、ファイルの拡張子が.exeや.com.になっているファイルをみたことがあるかもしれません。これは機械語にコンパイルされたファイルで「実行ファイル」と呼ばれます。Windows版のJw_cadの場合は「Jw_win.exe」が実行ファイルになります(正確には.exeから呼び出される別形式の実行ファイルもあります)。
ちなみに、Jw_cadは無料で使えるソフトウェアですが「ソースプログラム」は公開されていません。ですので「フリーソフト」ではありますが「オープンソース」ではありません。

オープンソースの定義

「オープンソース」のソフトウェアは

・ ソースプログラムが全て公開されており、無料で自由に入手(現在は主にダウンロード)できる状態になっている
ことが特徴です。

ソースプログラムが公開されてるので、記述されている言語を読むことができるスキルがあれば、どんな処理が行われているのか、どんな技術が使われているのかなど、ソフトウェアの全てを見ることができます。
また、Windows、MacOS、Linuxといった主なOSではそれぞれの機械語にコンパイルされた実行ファイル(バイナリ形式とも言う)が提供されていることが多いです。また、それ以外のOS上で動作させたい場合は、そのOSの開発環境があればソースプログラムをコンパイルすることも可能です(ソースプログラムの内容によってはコンパイルできないこともあります)。
また、ソースプログラムを入手後、自分の使いやすいようにプログラムを改変することもできます。
改変したソースプログラムをご自分のシステム上の開発環境でコンパイルすれば自分専用のソフトウェアに作り変えることも可能です。

オープンソースと著作権

オープンソースで公開されているソフトウェアを自分で改変して自分で使用するときには特に定めはありませんが、改変したプログラムを他の人に渡したり、一般に広く公開したりする場合には、もともと定義されている著作権や配布条件に従う必要があります。主な例を下記に挙げておきます。

・ パブリックドメイン
・ 著作権を放棄したもの。改変や配布に制限がないものが多い。
・ GNU GPL
・ GNU General Public Licenseの略。単にGPLともいう。以下の権利を許諾している(※1)
・ ソースプログラムを含めたプログラムを使用する権利
・ ソースプログラムを含めたプログラムを複製する権利
・ ソースプログラムを含めたプログラムを改変する権利
・ ソースプログラムを含めたプログラムを再配布する権利

ただし、GPLライセンスのソースファイルを改変して再配布する場合はGPLのライセンスに従う必要があります。例えば、自分が変更した部分のソースプログラムを含めなかったり、改変を許可しないことはGPLに反します。
またGPLにはバージョンが1,2,3とあり、内容が異なる場合がありますので注意が必要です。

これ以外にもオープンソースごとに決まりがある場合がありますので、ソースプログラム内に含まれているREADMEやCOPYINGなどのファイルを読んで理解しておくことが必要です。

無料で使えるオープンソースのCAD

無料で利用できるオープンソースのCADとして有名なものをご紹介します。

LibreCAD

QCadというオープンソースのCADにCAM機能(CADデータを工作機械に送る機能)を実装するために立ち上がったプロジェクトが作成したオープンソースのCADソフトです。
2次元CADですがコマンドやメニューが日本語対応になっているので英語が苦手でも使いやすくなっています。

BRL‑CAD

1979年から設計が始まり、最初の公開リリースは1984年に行われ、2004年12月21日にオープンソースとして公開されました。3Dモデリングにも対応しており、有志によるWikiでの情報交換も活発です。
ただ日本語化されておらず、日本語での情報も少ないため若干使いにくいかもしれません。

FreeCAD

こちらは2011年3月にバージョン0.11がリリースされました。
3DCADに対応しており、メニューやコマンドが日本語化されています。直感的な操作でわかりやすく、インストールも簡単なので、3DCADの入門として使ってみるのには最適だと思います。

オープンソースのCADを使うときの注意点

CADを含めた市販のソフトウェアにはサポート窓口があり、問合せや不具合などについて対応してもらえるのが基本です。また、プログラムにバグがあった場合も、全てではないですが対応してくれることが多いです。
しかし、オープンソースのソフトウェアを使用する場合は、問合せや不具合などについては窓口というものがありません。有志の方々によりWikiなどのシステムで問合せできることがありますが、必ずしも答えが返ってとは限りません。不具合についても情報をWikiなどのシステムに書き込むことはできますが、開発者までその声が届く保証はありません。
つまり、オープンソースのソフトウェアを使用する場合は全て自己責任で使うことになるのです。
しかし、オープンソフトウェアとの関わり方は多種多様にあります。単に利用する立場としてはもちろん、オープンソフトウェアの開発グループの一員として開発に携わったり、開発グループへ寄付をすることでさらにそのソフトウェアが成長していく、その一員としての喜びもオープンソースのソフトウェアを利用する一つのメリットだと考えます。
市販のCADソフトウェアももちろん素晴らしいですが、ぜひこの機会に無料で使えるオープンソースのCADを利用してみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介したオープンソースCADのダウンロード先は以下のとおりです。
LibreCAD
https://librecad.org/
BRL‑CAD
https://brlcad.org/

FreeCAD
https://www.freecadweb.org/

参考URL
(※1)
https://www.gnu.org/licenses/gpl-3.0.ja.html

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