Google Fiとは?海外で使えるモバイル回線サービス
海外出張や海外旅行があまりめずらしいことではなくなってきたこの時代、荷造りやビザの用意と同時に考えておかなければならないこと……それは「海外でどのモバイル回線サービスを使うか」なのです。
スマートフォンやタブレットで、インターネットは確かに世界中どこでも使えるのですが、その回線使用料金や使いやすさはサービスによってまちまちです。
日本国内のキャリアプロバイダの提供する海外回線サービスもいいけれど他には選択肢はないの? という方へ、Googleが提供するモバイル回線サービス「Google Fi」についてご紹介します。
この記事でわかることは以下の3つです。
・Google Fiとは
・Google Fi のメリット
・Google Fiを契約したいときは
Google Fiとは
Google Fiの概要
「Google Fi」とは、米Googleが提供する4G LTEのMVNOサービスで、全世界の200以上の国や地域でシームレスに使うことができます。
回線自体はT-Mobile、Sprint、U.S. Cellularの3社が提供する回線を使っていて、Wi-Fiスポットへの自動接続も可能です。
国をまたがって移動する際も回線申し込みなどの手続きは不要で、SIMの入れ替えも不要です。ただGoogle Fiサービスを契約したモバイル端末を持っていけばよく、さらに料金制度も統一されています。
海外移動時の利便性の高いサービスです。日本でも使うことができます。
どんな人向け?
もともとはアメリカ国内居住者に向けて開始されたサービスです。アメリカ以外に住む人の利用も可能ですが、基本的には、アメリカを拠点とする人に向いています。
Google FiサービスのWebサイトは全て英語で書かれており、契約に関するやりとりも英語で行われます。英語がある程度できることは前提となります。
国をまたがる移動時の手続きがいらないので、アメリカを始めたくさんの国や地域へ頻繁に行く人に向いています。
料金プランは?
Google Fiの料金プランは、契約する人数によって異なります。
家族など複数の人数で契約する際は一人当たりの金額が少し安くなります。
また、従量課金制のプランでも月々の支払価格の上限が決まっているので安心して使うことができます。
契約者1人の場合(*1)
「Unlimited for 1」プラン $70(税抜)
通話、テキストメッセージ送信、データ量に上限なしのプランです。
・50以上の国と地域で通話無料、それ以外の地域では1分につき1セントから
・全ての国でメッセージ送信とデータ量の上限なく使用可能
・データ通信は、最大22GBまで高速通信対象
・クラウドストレージサービスGoogle Oneの100GBストレージを利用可能
・年中無休24時間のサポート付き
「Flexible for 1」プラン $20(税抜)
使う分だけ料金を払う従量課金制のプランです。上記は基本料金のみの価格です。
・データ量1GBごとに$10の料金が発生
・月ごとの料金の上限は$80(データ量6GBを超えた場合はそれ以降課金されない)
・国際通話は1分1セントから
・年中無休24時間のサポート付き
契約者2人の場合(*1)
「Unlimited for 2」プラン 1人につき$60(税抜)
「Flexible for 2」プラン 1人につき$18(税抜)
各プランの内容は1人の場合と同じです。
契約者3人の場合(*1)
「Unlimited for 3」プラン 1人につき$50(税抜)
「Flexible for 3」プラン 1人につき$17(税抜)
このように、人数が増えるごとに一人当たりの単価が少し下がり、契約者が6人になると
「Unlimited for 6」プランは1人につき$45(税抜)、「Flexible for 6」プランは1人につき$16(税抜)となります。
カバレッジは?
Google Fiはアメリカ国内向けに始まったサービスで、アメリカ国内のカバレッジはGoogle Fiサイトで地域ごとにメッシュで表示されています。これで詳細に確認することができます。(2)
また、アメリカ以外の地域については、カバーされている国がリスト表示されているので、国単位での確認ができます。(3)
Google Fiのメリット
Google Fiはどこの国で使っても、料金体系は変わりません。無制限プランと従量課金プランの二種類だけでシンプルです。
具体的にどういうメリットがあるのか見てみましょう。
メリットは、国間の移動時の手続きがいらないことと料金のわかりやすさ
国間を移動する時の変更手続きは不要
一番のメリットは、国をまたがる移動の際に、回線変更の手続きが不要であることでしょう。日本国内のキャリアでは、外国へ行くときに海外用のプランを契約しないと、使えなくなったり超高額な料金請求をされてしまうことがあります。また、行き先によってプランを変更しなければならないこともあります。
しかし、Google Fiであればそういった心配はありません。
どこの国に対しても一律のプラン設定なので、回線の契約変更にかかる労力がありません。
料金体系と契約のシンプルさ
また、料金体系のシンプルさもメリットです。基本料金とFlexibleプランではデータ量が発生しますが契約金のようなものはなく、途中で解約しても追加料金を取られることもありません。また、プランの変更が容易で即座に切り替えができます。(*1)
そしてGoogle Fiのアプリを使えば、Google Fiの管理が行えます。
自分のデータ使用量を確認して使用量の調整をしたり、契約者の確認をして契約人数の変更や支払いの変更なども簡単に行うことができます。
どこの国であっても一律の料金が適用されるので、安心して使うことができます。
対応機種も豊富
Google Fiは幅広い機種に対応しています。Pixelシリーズ、Nexuxシリーズ、iPhone、Garaxy、LGなど、日本国内で販売されている機種が多くカバーされています。(*4)
わざわざ機種を買い替えなくても、自分のいつものスマートフォンを使えます。
Androidなら7以降、iOSなら11以降が対応です。
いつでも対応してくれるサポートがある
さらに嬉しいポイントは24時間サポートがついていることです。このサポートは自動応答のサポートコールではなく、人間のオペレーターが対応してくれるので、何かあったときでも安心です。
Google Fiを契約したいなら
Google Fiの契約をしたくなったら、契約はスピーディーに行うことができます。
前提条件として、Googleアカウントが必要となります。
Google Fiサービスにアクセスし、条件やプランの詳細確認をしましょう。
https://fi.google.com/about/
そして、Google FiのSIMカードはアメリカ国内の家電量販店やこれまたアメリカ国内のSIM自販機で購入することができます。また、Google Fiサービスからアメリカ国内の住所への郵送も選択できます。
日本国内で手に入れたい場合は、米Amazonで購入することができます。
・「Google Fi SIM Card Kit」
日本のAmazonではないことに注意です。また、この場合は輸入となるため輸送期間と送料がかかります。
まとめ
Googleの提供するモバイル回線サービスGoogle Fiはシンプルな料金体系のサービスです。
自分の行く先で使えるかどうかは、Google Fiサイトでカバーされている国を確認できます。Googleアカウントを用意して簡単に申し込むことができ、SIMの差し替えなく国間を移動できるという、手軽なサービスといえるでしょう。
Google Fiサービス開始当初は、Google FiのSIMカードをアメリカ国内でしか購入することができなかったのですが、現在はAmazon.comを経由して日本にいながらにして購入することができるようになり、導入へのハードルが少し下がったといえます。
自分の電話番号・本体はそのままに自分のスマートフォンを海外仕様に変えたいという方はGoogle Fiを検討してみるといいかもしれません。
記事内の情報は、すべて2020年3月時点のものです。
参考リンク
(1) https://fi.google.com/about/plans/
(2) https://fi.google.com/coverage?q=
(3) https://fi.google.com/about/international-rates/
(4)https://support.google.com/fi/answer/6224695?hl=en
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