スマートフォン時代になって、PC時代と何が変わったのか。
PCを使わない人が増えている、といいます。
操作性が高く、簡便でどこでも利用することのできるスマートフォンの普及は、PCを必要としない人を増やしました。少し前まではインターネットへの入り口はPCをしかなかったのですから、大変な変化です。
今後、あらゆる機器がインターネットに接続されるIoT(モノのインターネット)の普及に伴い、ますますPCを利用する人は少なくなっていくのかもしれません。
PCを使わなくなって、コンピュータ・リテラシーが落ちる、と嘆く方もいますが、おそらくこの流れは不可逆、かつ急激なのでしょう。逆に言えばその変化をうまくとらえたプレーヤーが勝つ、という事にもなります。
では、どのような変化が起きるでしょう。
おそらく、最も大きな変化はソフトウェアからハードウェアの時代へ、ということでしょう。
かつてコンピュータはハードウェアメーカーが支配していた業界でした。それは、ハードウェアを作れる会社が数えるほどしか存在しなかったからです。プロプライエタリなシステムは、ハードウェアメーカーの独壇場でした。
しかし、オープン化の流れとともにその強みは失われ、変わってマイクロソフトやGoogleなど、ソフトウェア企業が業界を支配したのです。
現在、それに一石を投じているのがアップルです。アップルはハードとソフトの融合を目指し、かつ世界最大級のハードウェアメーカーとして、君臨しています。また、Googleも自動車、ロボットなどのハードウェアに研究開発投資を行っています。
また、様々なデジタル機器が小型化する中で、小型モジュールを創ることのできるメーカー、無線機器を作ることのできるメーカーが業績を伸ばしており、業界の構造が変化しつつあることを示しています。
スマートフォンの普及は、「ウェアラブル」の最初の一歩に過ぎません。言い換えれば、小型化、モジュール化、無線化の技術を持つハードウェアメーカー、そして小さなサイズで大きなことができるソフトウェア技術を持つ会社が支配する世の中になるということではないでしょうか。