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コマツが「スマートコンストラクション」で提示するスマート建機の可能性とは

日本でも有数の建設機械メーカーである小松製作所、通称コマツは、次世代の建設現場で活躍する「スマート建機」の導入を進めています。ICT重機やドローンの運用など、次世代に通用する建機の投入は、コマツが掲げる「スマートコンストラクション」プロジェクトの下に行われています。

今回は、そんなコマツの「スマートコンストラクション」について、どのようなソリューションを展開しているのかをご紹介します。

①コマツの「スマートコンストラクション」とは
②コマツのスマート建機について
③スマート建機その1:ICT重機
④スマート建機その2:ドローン

コマツの「スマートコンストラクション」とは

コマツのスマートコンストラクションは、建設生産プロセスにおけるあらゆるモノのデータをネットワークに共有し、ICTを活用してデータの見える化、現場の改善につながるソリューションを提供する取り組みです。

スマートコンストラクションのプロセス

スマートコンストラクションの実践にあたっては、測量・設計・施工・検査に至るまでの全てのプロセスにおいて、ICTを活用することが前提となっています。これは国土交通省が定める建設土木のICT導入計画「i-Construction」の運用手引きにも則ったプロセスで、汎用性が高く、幅広いプロジェクトでの運用が期待されています。

独自のスマートコンストラクションアプリで、全工程の情報を管理するだけでなく、3次元データを一元管理し、情報共有の円滑化や管理の作業工程の効率化を実現します。

スマートコンストラクションの実施メリット

スマートコンストラクションを実施することで、様々なメリットが期待できます。建設業界で不足している人材を、ICT技術によって補うことで、人手不足の解消につながるだけでなく、人間が行うよりも速いスピードと精度で業務を終えられるようにもなります。すると、生産性の向上と労働力の不足を同時に解消できるため、高い導入効果が期待できます。

また、ICT建機を導入すれば、無人でも業務を遂行可能になるので、人間が危ない場所へ立ち入る必要もなくなります。結果、作業員の安全性向上にも繋がり、建設業界はハイテクで効率的、そして安全性の高い職場へとシフトしていくでしょう。

コマツの「スマートコンストラクションクラウド」について

コマツでは建設におけるICTソリューションを効率よく実施するため、独自のプラットフォームである「スマートコンストラクションクラウド」を提供しています。

スマートコンストラクションクラウドの概要

スマートコンストラクションクラウドは、いつでもどこでも3Dデータを活用できるプラットフォームとして誕生したソリューションで、コマツが提供するあらゆるサービスをこのアプリを経由して利用できます。クラウド対応なので、ネット環境があればどこでも最新のサービスを利用でき、PCはもちろん、スマホやタブレットなど、モバイルデバイスからもアクセスできます。そのため、現場の作業員にも快適なサービス利用環境が提供可能です。

現場の見える化につながる機能の数々

スマートコンストラクションクラウドのコンセプトとなっているのが、現場の見える化です。実際にどのような「見える化」を体験できるのか、ステップごとに確認していきましょう*1。

測量

測量プロセスにおいては、3Dデータの取得支援に重みを置いたサービスが利用可能です。ドローンを使った計測や、3Dレーザースキャナが活躍しています。

設計

設計分野においては、設計データの3D化を実現する機能を利用できます。3Dビューワーに加え、点群データのビューワーなど、3Dをより扱いやすくするための機能に富んでいます。

計画

計画段階においては、施工計画を支援する機能が用意されています。土量や面積計算システム、トラックの運行シミュレーションもこのプロセスに含まれます。

施工

施工段階では、施工の進捗状況を管理できるサービスや、コマツ独自のICTシステム「KomEye(コムアイ)」を利用できます。KomEyeはICT建機搭載のステレオカメラで、目の前の地形を高速・高精度に計測できるという性能を発揮します。3Dデータとカメラを映像を重ね合わせ、AR活用ができるのも特徴で、建築土木における視覚技術の可能性を拡張してくれます。

検査

検査段階では、業務支援の一環として出来形管理資料作成をサポートしてくれます。資料作成を効率化し、プロジェクトの遂行スピードを高めてくれます。

スマート建機その1:ICT重機

次に、コマツのスマートコンストラクションの中で実際に活躍しているスマート建機について、ご紹介します。大きな目玉となっているのが、ICT重機です。コマツのICT重機は、役割に応じて豊富なバリエーションが登場しています。例えばICT油圧ショベルは、従来のショベルカーのように複雑なレバー操作を必要とせず、グローバル衛生測位システムを活用することで、正確な位置情報の把握と運用を実現します。

運用に際しては3Dデータを予め読み込んでおくことで、位置情報データと比較しながら掘り進めていくため、半自動的に正確な掘削を行えます。設計面に達した時点で機能は自動で停止するため、掘りすぎのようなケアレスミスが発生することもありません。

あるいはICTブルドーザーを使えば、掘削から仕上げの整地まで、丁寧なブレード操作で高い汎用性を実現します。オペレーターは重機を前後左右に動かすだけで、ブレードが設計に合わせて自動的に駆動するため、誰でも簡単に操作できる手軽さを持ち合わせています*2。

スマート建機その2:ドローン

測量分野において活躍しているのが、コマツのドローンです。現場全体を把握するのが困難な広い現場であっても、ドローンを飛ばすことで上空からその場ですぐに確認できる汎用性を持っており、小型であることも相まって、あらゆる現場での活躍が期待されています*3。

ボタン1つで離着陸ができ、事前準備のGCP(標定点)が不要であるなど、ICT運用に慣れていない現場でも即時活用できるよう、徹底的に自動化が進んでいます。点群データから高速で不要物の除去処理も行えるため、毎日の環境の変化が著しい建設現場においても、運用に手間取る心配はありません。

おわりに

コマツの実現するスマートコンストラクションは、優れたソリューションを建設現場に提供できるシステムに仕上がっています。ICT導入の課題でもあった、ハイテクの使いにくさを徹底して排除し、これまでICT運用の経験がない現場でも、スムーズに扱える仕組みとなっています。

BIMや5Gといったデータ運用の環境が整備されることで、こういったスマート建機やプラットフォームの活用機会は、ますます増えてくるでしょう。

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*1 コマツ「スマートコンストラクションのソリューション」
https://smartconstruction.komatsu/menu.html
*2 コマツ「スマートコンストラクションの建設機械の紹介」
https://smartconstruction.komatsu/introduction/ictkenki.html
*3 コマツ「Everyday Drone」
https://smartconstruction.komatsu/catalog_jp/construction/everyday_drone.html

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