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磁石を内蔵したApple製品とは?与える影響と対処法も解説します

この記事を読むと、以下の3つのことが分かります。

1.磁石を内蔵したApple製品の一覧
2.磁石による影響
3.医療機器を使用している場合の対処法


2021年9月、Appleは医療機器への干渉の可能性があるとして磁石を内蔵している製品の一覧リストと対処法を公開しました。

磁石を内蔵しているからといって、すべての人に危険が及ぶわけではありません。しかし、植え込み型のペースメーカーや除細動器などを使用している人には甚大な影響が出る恐れがあり、注意が必要です。

この記事では、磁石を内蔵しているApple製品の一覧を始め、考えられる影響や対処法についてご紹介します。医療機器が身近にある方は、ぜひお読みください。

Appleは磁石を内蔵したアクセサリが医療機器へ影響があると発表

Appleは磁石を内蔵したアクセサリが医療機器へ干渉する可能性があるとして、対象となる製品の一覧と対処法を注意喚起しています。

誤解を招く恐れがありますが、磁石を内蔵しているからといって危険というわけではありません。Appleは注意喚起を行っていますが、もちろんその後も製造や販売を続けています。(2021年10月時点)

しかし、植え込み型のペースメーカーや除細動器を使用している人は注意が必要です。干渉を受けないよう、適切な距離を保って使用する必要があります。

まずは対象アクセサリの一覧と、具体的にどのようなリスクがあるのかを見ていきましょう。

磁石を内蔵したAppleのアクセサリ一覧

Appleは公式サイトにて、以下のアクセサリが医療機器へ影響があると発表しました。(※1)

AirPods と充電ケース
l AirPods および Charging Case
l AirPods および Wireless Charging Case
l AirPods Pro および Wireless Charging Case
l AirPods Max および Smart Case

Apple Watch とアクセサリ
l Apple Watch
l Apple Watch の磁石内蔵バンド
l Apple Watch の磁気充電アクセサリ

HomePod
l HomePod
l HomePod mini

iPad とアクセサリ
l iPad
l iPad mini
l iPad Air
l iPad Pro
l iPad Smart Cover および Smart Folio
l iPad Smart Keyboard および Smart Keyboard Folio
l iPad 用 Magic Keyboard

iPhone と MagSafe アクセサリ
l iPhone 12 モデル
l iPhone 13 モデル
l MagSafe アクセサリ

Mac とアクセサリ
l Mac mini
l Mac Pro
l MacBook Air
l MacBook Pro
l iMac
l Apple Pro Display XDR

Beats
l Beats Flex
l BeatsX
l Powerbeats Pro
l UrBeats3

一覧の通り、12シリーズ以降のiPhoneやAirPods、Apple Watchなどユーザーが多いアクセサリばかりです。

Beatsは知らない人も多いかもしれませんが、アメリカ発のオーディオブランドです。2014年にApple傘下に入り、ヘッドフォンやスピーカーを始め、イヤホンといったアクセサリも販売しています。

具体的にどのような影響があるの?

Appleは公式サイトにて、植え込み型のペースメーカーや除細動器に内蔵されているセンサーが磁石や無線送信機に反応するリスクがあると発表しています。

例えばペースメーカーを使用している場合、磁石が動作に影響することで失神などを起してしまうリスクがあります。(※2)突然失神することはなくても、ペースメーカーが電磁波の影響を受けることでめまいやふらつき、動悸といった異常をきたす恐れがあります。そのため、磁石による影響も決して軽視できません。

影響があったら何をすればいいの?

では医療機器を使用している人が、Apple製品などの電気機器による影響や干渉を感じた場合どうしたらいいのでしょうか。Appleは、公式サイトにて以下のようにアナウンスしています。

1.直ちに製品の利用を停止する
2.1の後かかりつけ医や医療機器メーカーに相談する

医療機器のトラブルが起きた場合、Appleのサポートに相談しても解決にはなりません。かかりつけ医に相談したり使用している機器のメーカーに相談したりするなどして、適切な対処が必要となります。

医療機器に影響する製品は意外と多い

「医療機器に干渉する恐れがある」と聞くとデバイスに恐怖を感じる人も少なくありません。しかし医療機器に影響する製品は意外と多く、例えば以下のようなものが挙げられます。(※3)

・IH調理器
・電気自動車
・電子商品監視機器(EAS)
・小型無線機
・空港の金属探知機

上記は日常生活で一般的なものばかりです。つまりAppleの磁石を内蔵した製品に限らず、医療機器を利用している人は日常生活で様々な製品に注意しなければいけません。

IH調理器や電気自動車の充電時は距離を取らなければいけませんし、CDショップなどに設置されている電子商品監視機器(EAS)は立ち止まらないよう注意しなければいけません。また金属探知機によるチェックは受けられないなど、様々な制限があるのです。

すでに医療機器を使用している人は、医療機関から上記のようなアドバイスを受けているでしょう。磁石を内蔵しているApple製品は、上記のような電気製品と同様の扱いとなります。取り扱い方法については、次で詳しく解説します。

磁石を内蔵したApple製品の取り扱い方法

Appleは公式サイトにて、植え込み型のペースメーカーや除細動器の利用者が磁石を内蔵したApple製品を使用する場合、「15cm」以上離すようにアナウンスしています。またワイヤレス充電時の場合は、2倍の「30cm」離す必要があります。

15cmと数値でいわれるとイメージしにくいかもしれませんが、実は千円札の横幅が15cmです。距離を置くときの基準として、ぜひ覚えておいてください。

具体的には、ペースメーカーなどに近い胸ポケットには入れないといった対策が必要です。外出中にワイヤレス充電を行う機会は少ないかもしれませんが、充電する際は30cmの距離を意識する必要があります。

上記の対策はApple製品に限らず、スマートフォンや携帯電話といった電磁波や電気を発するものすべてに必要です。電子機器の持ち歩きは胸ポケットではなく、ズボンのポケットやカバンに入れる習慣をつけたほうがいいでしょう。

具体的なガイドラインについては、かかりつけ医や医療機器メーカーへの相談が必要です。

MagSafe「クレジットカードはOK」と幹部が説明

磁石を内蔵した製品の取り扱いについて、AppleのiPhone幹部が明言しています。あるポッドキャスト番組で「クレジットカードやホテルのキーカードとiPhone 12を一緒に入れても大丈夫か」という質問に答えました。回答を要約すると、以下の通りです。(※4)

・クレジットカードはiPhoneの横に置いても問題ない
・しかしホテルカードなど使いきりタイプはiPhoneと一緒にしないほうがいいと思う
・磁器を搭載した電子製品は珍しくないが、Appleは可能な限り保護している

クレジットカードは強力な磁気ストライプを使っているため、MagSafeのような磁石を内蔵した電子製品と一緒にしても問題ないと回答しています。しかし、磁気が弱いホテルカードなどは干渉を受ける恐れがあるため、一緒にすることは避けるよう明言しました。

日本では、スマホケースにICカードやキャッシュカードを一緒に収納して「カードが使えなくなった」という声を耳にすることがあります。これは、磁気が弱いためかもしれません。再発行など面倒な手続きを避けるためにも、なるべく磁気トラブルは避けたいものです。

Appleでは、スマホにくっつけて使用する純正のMagSafe対応iPhoneレザーウォレットが人気です。しかしスマホに密着させるため、ポケットにカード類を収納する時は磁気部分がスマホに近づかないよう、ストライプ面を上にして収納するといった配慮が必要でしょう。

また電磁波の干渉を防止するシートも多く出回っていますので、それらも活用して干渉を防ぐといった対策が必要となります。

目に見えない磁石や電磁波は、電子機器に多く搭載されています。「ペースメーカーなど医療機器に干渉する」と聞くと恐怖を感じるかもしれませんが、実は身の回りに溢れており、正しい知識を持って付き合えば問題ありません。

今回ご紹介した磁石を内蔵したApple製品も、適切な距離を保てばペースメーカー利用者であっても正常に使えます。

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※1 https://support.apple.com/ja-jp/HT211900
※2 https://www.jll.co.jp/patient/precaution.html
※3 https://www.jadia.or.jp/caution/outdoor.html
※4 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2010/31/news027.html

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