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Apple Studio Displayを利用するなら知っておきたい5つの注意事項

2022年3月8日(日本時間3月9日)に発売開始された「Apple Studio Display」は「5K Retina」(27インチ、1470万ピクセル)という高解像度のディスプレイで、クリエイターやデザイナーなどさまざまな分野のMacユーザーの関心を集めています。*1

Apple Studio Displayが気になるけど、購入する前に実際の使い心地や注意すべき点を知りたいというユーザーも多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、Apple Studio Displayを利用する際の5つの注意事項についてまとめてみました。

この記事を読むと以下の3つのことがわかります。

①Apple Studio Displayを利用する際の5つの注意事項

②Apple Studio Displayの便利な使い方

③Apple Studio Displayが向いている人

Apple Studio Displayを利用する際の5つの注意事項

Apple Studio DisplayはHDR非対応

まず、Apple Studio DisplayはHDR(High Dynamic Range)には対応していません。HDR対応ディスプレイは色深度(色のきめ細やかさ)に優れ、明暗差の大きい動画もクリアに表現できるのが特徴で、「4K ULTRA HD Blu-ray」や次世代の動画配信(ストリーミング)サービスなどを利用するのに適しています。

しかし、Apple Studio DisplayはHDR非対応なので、そのようなHDR対応のコンテンツを視聴したり、制作したりすることはできません。

HDR対応のAppleのディスプレイといえば、Pro XDR Displayがありますが、価格が58万2,780円(税込)と高いのがネックです。*2

Apple Studio DisplayはPro XDR Displayに比べれば、3分の1程度の価格ですが、その分ディスプレイの性能もやや劣っていると言えます。

Apple Studio DisplayはThunderbolt 3ポートが1個のみ

Apple Studio Displayは入力用Thunderbolt 3ポートが1個しかありません。Apple Studio Displayには専用のThunderbolt 3ケーブルが同梱されており、ディスプレイ本体に接続できるのはその1本のみです。そのため、複数のデバイスを利用するためには、ケーブルの接続を切り替える必要があります。

また、周辺機器(アクセサリ)用のUSB-Cポートは3つありますが、HDMIやDisplayPortは対応していないため、ゲーミング用のディスプレイとしては不向きです。あくまでも、Mac専用の高解像度ディスプレイという位置づけになっています。

Apple Studio Displayの付属ケーブルの長さは1m

Apple Studio Displayには専用のThunderbolt 3ケーブルがついていますが、長さが1mしかありません。Macなどのパソコンを接続しようとしたら、ディスプレイにかなり近くなり、パソコンを置ける範囲が限定されてしまうのが難点です。

Appleには正規のThunderbolt 4 Proケーブル(1.8m/3.0m)もありますが、購入しようとしたら1.8mケーブルでも14,800円(税込)がかかります。*3

Apple Studio Displayとパソコンを自由に接続したい場合、別売りケーブルの購入も検討が必要なため、コストがかさんでしまうことも大きなデメリットのひとつです。

Apple Studio Displayは高さが自由に調整できない(オプション料金が必要)

Apple Studio Displayは、以下の3種類のスタンドが用意されています。

・傾きを調整できるスタンド…標準スタンド(無料)

・傾きと高さを調整できるスタンド…オプション(有料)

・VESAマウントアダプタ(縦向き/横向きを切り替えられるスタンド)…オプション(有料)

このうち、オプションで切り替えられる2種類のスタンドはいずれも有料です。標準スタンドでは–5~+25°までの傾きしか調整できず、高さにもこだわりたいという場合には有料スタンドのへの切り替えが必要です。

スタンドのオプション切り替えは購入時しかできませんので、購入の際には用途や場所をよく考えてスタンドを選択しましょう。

Apple Studio DisplayはWebカメラの撮影品質がいまいち

Apple Studio Displayで最も不評なのが、搭載Webカメラで撮影した映像の不鮮明さです。

Apple Studio Displayのカメラは「センターフレーム」(被写体が中央に来るように自動調整してくれる機能)や122°の視野角を誇る高機能カメラとされていますが、実際に撮影した映像はMacBook Proと比べると、少し鮮明さが劣ります。

特に、室内の自然光のもとでの撮影では、MacBook Proの方が明るく鮮明な映像が撮影できるのに対し、Apple Studio Displayでは表情に影ができたりするなど、残念な仕上がりになってしまいます。

Appleではカメラの画質を修正するためのアップデートも提供していますが、いまだ改善されないとのユーザーの声も多いようです。カメラの画質においては、今後さらなるアップデートが期待されています。*4

Apple Studio Displayの便利な使い方

クラムシェルモードで好みのキーボードやマウスを接続して使う

Macには「クラムシェルモード」と呼ばれる機能があります。クラムシェルモードを使うと、Macを閉じても外付けのディスプレイにMacの画面が引き続き表示されます。

このとき、ワイヤレスのキーボードやマウスをApple Studio Displayに接続すると、それを使って操作ができるようになります。

下図のようなイメージです。

作業用ディスプレイをApple Studio Displayに買い替えて、キーボードやマウスは愛用のものをずっと使いたいという場合には便利な方法です。キーボードやマウスにこだわりがある方はぜひ試してみてください。

Apple Studio Displayが向いている人

Apple Studio Displayが向いている方は、次のような方です。

Apple Studioを使いたい方

Apple Studio Displayは、Appleの新しいデスクトップパソコン「Apple Studio」に最適化されたディスプレイとなっています。Apple Studioは、従来のデスクトップパソコンの概念を覆す斬新なデザインと並外れたパフォーマンス(演算能力)を誇る高性能パソコンです。

Apple Studioをこれから使い始めるなら、Apple Studio Displayは必須のディスプレイです。

クリエイティブな仕事をしている方

Apple Studio Displayは、映像編集やデザイン制作などクリエイティブな仕事をしている方に役立ちます。特に4K映像の編集をするなら最適のディスプレイです。

なぜなら、Apple Studio Displayは5K Retinaディスプレイなので、4K映像を実物大で見ながら編集することが可能だからです。もし、4Kディスプレイだったら、4K映像を映したら画面いっぱいに広がるため、操作スペースがなくなるなどのデメリットがあります。

4Kなどの高画質映像をそのままのサイズで、実際に見ながら編集したいというときには、仕事の効率化につながります。クリエイターで新しい作業用ディスプレイに買い替えようと思っている方には、おすすめできる製品です。

デスク周りをすっきりさせたい方

Apple Studio Displayは、ほかのApple製品と同じくシンプルで洗練されたデザインが特長です。プロフェッショナルのクリエイターだけに限らず、デスク周りをすっきりさせたいユーザーとも相性がよいのです。

リモートワークの普及などで在宅ワーカーが増えているなか、自宅に仕事用のパソコンやディスプレイを置いている方も多いことでしょう。しかし、ディスプレイにパソコンやマイク、カメラ、スピーカーなど多くの周辺機器を接続していくと、デスク周りが接続ケーブルで混雑してしまう恐れがあります。

Apple Studio Displayは、Thunderbolt 3ケーブルを1本だけパソコンと接続させれば使用できます。マイクやカメラ、スピーカーなど必要な機能もほとんど搭載されているため、余計な周辺機器も不要です。

デスク周りをすっきりさせて、「仕事の生産性を高めたい」「スマートなデスク環境を実現したい」という方にもおすすめです。

まとめ

Apple Studio Displayは、Appleの新しい高解像度ディスプレイとして、多くの便利な機能が搭載されています。しかし、価格は決して安くないため、本当に必要な方のみ購入してもらいたい製品です。この記事でご紹介した注意事項をしっかり理解したうえで、ご利用を検討することをおすすめします。

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参考URL
*1 Studio Display – Apple(日本)
https://www.apple.com/jp/studio-display/
*2 Pro Display XDR – Apple(日本)
https://www.apple.com/jp/pro-display-xdr/
*3 電源&ケーブル – すべてのアクセサリ – Apple(日本)
https://www.apple.com/jp/shop/accessories/all/power-cables
*4 Apple has a beta firmware to fix the Studio Display’s bad webcam
https://www.xda-developers.com/apple-studio-display-webcam-beta-firmware/

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