CATIAシリーズをダウンロードするには?製品の概要や料金目安を紹介
高度なパフォーマンスを発揮できることで知られるCADソフトのCATIAシリーズは、日本でも最先端のテクノロジーを取り扱う業種を中心に導入されています。
この記事では、そんなCATIAシリーズが高く評価される理由や利用時の料金目安、そしてダウンロードの方法などについて解説します。
目次:
- CATIAシリーズとは
- CATIAシリーズの強み
- CATIAシリーズの料金プラン
- CATIAを無料でダウンロードできる?
- CATIAのダウンロードに活躍する「3DEXPERIENCE Platform」とは
CATIAシリーズとは
CATIAシリーズはフランスのダッソー・システムズ社が開発・提供する、ハイエンド3DCADソフトです。一般的に普及しているCADソフトよりも導入費用が高額ですが、価格相応の他にはない多様な機能で、ユーザーの目的遂行に寄り添います。
ヨーロッパでは圧倒的なシェアを誇るだけではなく、日本でも多くの企業に採用されている信頼性に優れた製品であり、質の高いプロジェクト設計が求められる現場では頼りになるソフトです。
設計はもちろん、施工や維持管理に至るまで、ワンストップでCATIAが面倒をみられる点も高く評価されており、まさに百人力の製品と言えるでしょう。
CATIAシリーズの強み
CATIAが高く評価されているのには、多くの理由があります。以下はCATIAが持つ主な強みです。
最先端の現場でも活躍できるスペック
元々航空業界での運用を想定したCADソフトであったCATIAは、その繊細な設計能力を他の業界でも活用できるよう、改良を重ねてきた製品です。現代でも航空業界におけるシェアの高さはもちろん、宇宙業界や重科学、軍事、自動車開発に至るまで、世界のハイテク設計を支える重要な役割を果たしています。
とにかく高スペックなCADソフトを必要としている、あるいは自社領域がハイテクである場合、CATIAの導入は前向きに検討すべきです。
強力な生産性向上につながる機能
CATIAは単にツールが豊富に揃っているだけでなく、高度なユーザーインターフェースや効率化機能を備え、ユーザーの生産性向上につながる設計を導入している点も魅力です。
反復操作が必要な場合も一括入力を実施し、無駄なルーティンワークの発生を抑制ができるなど、担当者の負担軽減に活躍します。
グローバルスタンダード
CATIAは欧米を中心に、世界各国で採用されているCADソフトです。そのため運用に当たってCADデータの互換性の心配がなく、関係者間のコミュニケーション円滑化に繋がります。
マイナーなCADソフトを使っていると、どうしても互換性の問題が出てしまうこともあり、データを擦り合わせる作業が発生し業務を遅らせる原因にもなるものです。
CATIAを使っている場合、CATIAユーザー同士の互換性が保たれるのはもちろんのこと、他のCADソフトもCATIAとの互換性を備えている場合が多く、不便を被る心配がありません。
高度なローカライズとサポート
CATIAはフランス発のCADソフトですが、世界的な人気を誇ることもあり、英語版はもちろん、日本語への対応も進んでいます。
操作ガイドについても充実の日本語情報でトラブルシューティングにあたることができますし、日本語の問い合わせ窓口を利用し、高度な問題を解決する上でも役立つサービスが揃います。
CATIAシリーズの料金プラン
CATIAシリーズにはさまざまな製品やプランが存在するため、実際にどの製品を利用するかによって、その価格は異なってきます。ただ、注意しておきたいのがいずれの製品を導入するにせよ、その価格は一般的なCAD製品と比べて高額であるという点です。
例えばプロダクトデザイン設計に特化したCATIAシリーズである「CATIA Mechanical Designer」は、サブスクリプション料金で利用ができるクラウドサービスですが、その価格は年間7,560ドル、日本円にして113万円/年という価格です*1。
他のクラウド製品も、CATIAのポテンシャルを十分に体験できるものは同じような価格のものが揃っている上、オンプレミス型の製品も導入価格は数百万円を超えるため、決して安くない買い物になることがわかります。
このことから、趣味目的でCATIAを利用したり、小規模事業でCATIAを運用したりすることは予算の都合上、難しいと言えるでしょう。
CATIAを無料でダウンロードできる?
上述の通り、CATIAはCAD製品の中でも高額な部類に入るため、少しでも費用を抑えて利用するための方法を模索したいところです。
そこで気になるのが無料版のCATIAシリーズの存在ですが、残念ながらCATIAには無料プランは存在しない上、期間限定の無料体験版もありません。そのため、実際にCATIAを利用してみるためには、高額なプランの契約を結ぶ必要があります。
ただ、例外的に30日間の返品オファーを申請することはできるため、購入してみたものの自社の運用環境には合わなかった、などの場合には返金を受けることができます*2。加えて、CATIAシリーズの販売を日本で行っている代理店が、独自にトライアルを提供している可能性もあるので、そういったベンダーに相談してみるのも一つの手でしょう。
注意したいのが、無料で利用できる違法配信のCATIAです。CATIAを無料で利用することはできないため、無料でダウンロードができるライセンスは全て違法となるため手をつけないようにしましょう。
CATIAの違法ダウンロードは日本の法律で取り締まりの対象となるだけでなく、セキュリティ上の観点からも重大な損失をもたらす可能性があります。CATIA利用の際は必ず正規品を購入し、ダウンロードしましょう。
ダウンロードに活躍する「3DEXPERIENCE Platform」とは
現在、CATIAシリーズはクラウド版の利用がスタンダードとなっており、全てのサービスはダッソー・システムズ社が提供する専用プラットフォーム「3DEXPERIENCE Platform」を利用することとなります。
3DEXPERIENCE Platformは、CATIAシリーズをはじめとする同社のさまざまな製品を一括で配信管理を行っているサービスで、製品のアクティベートやアップデートなどもこのサービスを通じて行います。
また、ツール同士の連携なども3DEXPERIENCE Platformを通じて行われるため、ユーザーが独自に製品を連携させる手間がかかりません。運用負担が小さく、生産性向上における重要な役割を果たします。
CATIAユーザーもこのプラットフォームを通じて情報共有を行うことで、ユーザー間のコミュニケーションをクラウドで効率化し、さらにスマートな業務環境の整備に役立つのが強みです。
まとめ
この記事では、CATIAシリーズの概要やダウンロードの料金、そして無料ダウンロードの有無について解説しました。
CATIAシリーズは高機能な反面、導入コストが高く、気軽にダウンロードができない点がネックです。導入前に費用対効果を丁寧に検討することをおすすめします。
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❷BIMを活かすためのツール紹介
❸DXレポートについて
❹建設業界におけるDX
出典:
*1 Dassault Systèmes 「Mechanical Design Software for Engineering」
https://www.3ds.com/store/catia-mechanical-designer
*2 上に同じ