Revitの難易度は高くない!使いやすい理由と習得方法、シェア率を解説
「Revitは難易度が高いのだろうか?」
「Revitの導入を検討しているけれど、社内で使いこなせるか心配…」
とお悩みの方へ。BIMツールとして世界的なシェアを持つ「Revit」は、日本でも大変普及率が高いソフトです。しかし使ったことがなく、「難易度が高いのでは?」「高価なのに、使いこなせなかったらどうしよう」と二の足を踏んでいる企業も少なくありません。
RevitはBIMという新しい概念に特化しているソフトですが、難易度はそう高くありません。例えばCADにはない「ファミリ」を使えばBIMモデルを効率的に作成でき、初心者でも建築を理解しやすくなります。
この記事では「Revitの難易度が高くない」といえる3つの理由と、初心者の方におすすめのRevit習得方法を解説します。Revit導入に悩んでいるご担当者は、ぜひ最後までお読みください。
この記事を読むと、以下3つのことが分かります。
1. Revitの難易度が高くないと言える3つの理由
2. Revitの資格試験について
3. 初心者がRevitを勉強する方法
Revitの難易度が高くないと言える3つの理由
「Revitは難易度が高くない」と言える理由として、以下3つが挙げられます。
1.RevitはWindowsベースだから
2. 難易度が高いのはRevitではなく「BIM」だから
3. 拡張機能が豊富で自社に合わせたカスタマイズができるから
それぞれについて、順番に解説します。
1.RevitはWindowsベースだから
RevitはOSとして、Windowsをベースとして開発されています。MacのPCにインストールしようと思えば可能ですが、Windows OSをビルドする必要があり大変手間です。
RevitのUIも上部にMicrosoft Officeのようなリボンが採用されているなど、使い勝手もWindowsに似た部分が多くあります。
仕事でMacを使う方も多いかとは思いますが、家庭用PCではWindowsを採用しているケースが圧倒的に多く、Macを触ったことがない人はいても、Windowsを触ったことがない方はかなり少数でしょう。
Windowsをベースとして開発されたRevitは、上記の理由からUIの点でも「難易度は高くない」と言えます。
2. 難易度が高いのはRevitではなく「BIM」だから
RevitはBIMに特化したツールであり、使いこなすためにはBIMの知識や理解が欠かせません。BIMツールやRevitを使ったことがあり「難易度が高かった」と感じている方は、BIMそのものの苦手意識が拭えていなかったりBIMへの理解が足りていなかったりする可能性があります。
CADはXとYという平面図で考えますが、BIMは3次元で考えます。CADの中でも3DCADがありますが、これは2次元データから3次元データを作る流れで、あくまでも主体は2次元データです。
一方でBIM(Building Information Modeling)の主体は3次元データです。最初から3Dモデリングとしてプロジェクトのすべてを3次元で作成していき、コンピュータの中で建築物をデータで組み立てます。
必要に応じて2次元の図面を作る場合、3次元のモデルから作り出し、不要であれば2次元データを作りません。
企業の中には取引先からまだBIMを求められておらず、必要性を強く感じないことからBIMを導入していないケースも多いものです。BIMはツールだけでなくその概念の習得や理解も必要で、社内でBIMを活用したり浸透を進めたりすることは、手早くできることではありません。
しかしBIMを理解すればRevitの魅力を感じることができるでしょう。Revitの操作習得と並行して、BIMの勉強会を開くなど理解を深める取り組みも必要です。
3. 拡張機能が豊富で自社に合わせたカスタマイズができるから
Revitの特徴の1つとして、プラグインが多くカスタマイズ性が高い点があります。すでに社内で稼働している既存システムと連携できるケースも多く、積算システムなどと連携するとより効率化が図れます。
Revitはコマンドを覚えたりプログラミングしたりといった操作もありますが、これらはアドインによって手間を省くこともできます。
例えばゼネコンの1つである大成建設は、「BiiT.one」というプラグインをリリースしています。
コマンドを覚えていなくてもすぐに使える「コマンドツール」や図面・数量表の作成で使える「テンプレート」、カーテンパネルやドア・機械設備といった要素である「ファミリ」やBIM規格を適用したサンプルや図面を紹介してくれる「活用ガイドライン」など、Revitをより使いやすくするツールが搭載されています。
詳しくは大成建設がBIMソフト「Revit」のプラグイン発表!メリットと機能をご紹介 で解説しておりますので、ぜひご参照ください。
Revitという出来上がったソフトにアドインでカスタマイズする……という方法は、社内にノウハウがなければ難易度が上がります。その際は、BIMコンサルティングなど外部のリソースを使うことでより最適なカスタマイズが可能となります。
CAPAでも設計業務効率化のために、Revitカスタマイズをしたり他アプリとのデータ連携をしたりといった支援を行っております。
Revitの資格も難易度はさほど高くない
Revitを提供しているオートデスクでは、「Revit Architecture ユーザー試験」としてベンダーとしての資格を主催しています。(※1)
オートデスクではRevit Architecture ユーザー試験について、“大学進学や就職、昇進や認定資格のレベルアップなど、あなたが建設・設計業界でキャリアを積んでいく上で、すでに必要充分なスキルを修得していることを証明するための試験”としており、キャリアの第一歩となるようなレベルに設定しているようです。
Revit Architecture ユーザー試験は基礎知識の理解と操作技術の基本能力を測ることを目的としており、合格率は開示していないものの、難易度はさほど高くないでしょう。
具体的な試験内容は以下の通りです。
問題数:30問
出題形式:選択式+実技操作
試験時間:50分
合格ライン:73%以上の正解率
Revitのスキルの証明として、資格取得を目指すのも大変おすすめです。体系的にRevitを学ぶ機会であり、今後の業務に多いに役立つでしょう。
【初心者さん向け】Revitの習得方法
Revit初心者の方が習得する方法としておすすめなのは、以下の4つです。
- オートデスク社の公式サイト
- オートデスク公式のYouTube
- Revit関連の書籍
- オンラインスクールのRevit講座
それぞれについて、順番に解説します。
オートデスク社の公式サイト
Revitを提供しているオートデスクの公式サイトでは、サポートの1つとして学習教材が提供されています。意匠設計・木造在来設計・構造設計・設備設計と4つに分かれており、必要なジャンルの教材をダウンロードできます。
→Revit公式の学習教材はこちら
https://bim-design.com/library/learning/
また「BIMオープンカレッジ」として動画コンテンツも配信されています。「Revit初級編」なら基本設計やシステムファミリなど15時間分以上のコンテンツが公開されており、初心者向けの学習としておすすめです。
→Revit 初級編はこちら
https://bim-design.com/library/bim-open-college/revit-entry/
オートデスク公式のYouTube
オートデスクは公式YouTubeアカウントにて様々な動画を配信しており、Revitの操作方法も紹介しています。中には新機能紹介や建築業界におけるデジタル戦略セミナーなども紹介されており、これからRevitやBIMを勉強したいという方に大変おすすめです。
→オートデスク公式YouTubeアカウントはこちら
https://www.youtube.com/@AutodeskJapanBIM/videos
Revit関連の書籍
Revit関連の書籍は多く出版されており、日本の企業はや人、一般社団法人が書いたものも多くあります。オートデスクは米国の企業なので公式のコンテンツは英語も多いのですが、日本で出版された書籍なら「全編英語で読めない……」ということがありません。
Revit入門者向けの易しい解説本も出ていますので、一度探してみることをおすすめします。
オンラインスクールのRevit講座
Revitは建築業界で大変人気の高いツールで、国内でも多くの教育機関が講座を用意しています。オンラインスクールでもRevitを開講している所は多く、社会人の方にも大変おすすめです。
Revitの難易度が高くないと言える理由や学習方法について解説しました。BIMに特化したRevitは高価で初心者の方には敷居が高いイメージがあり、「難易度が高いのではないか?」「自分には使いなせないのではないか?」と不安になるのも無理はありません。
しかし国内でもすでに使っている方は多く、勉強するツールも増えています。Revitに興味がある方は、ぜひ一度無料体験などで試してみたり、勉強を始めたりしてみてはいかがでしょうか。
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