今更人には聞けない「クラウドコンピューティング」とは一体何?
最近ビジネスシーンでよく耳にするこの「クラウドコンピューティング」ですが、一体どういったことを指すのでしょうか。
この「クラウド」とは、そのまま「雲」を想像してください。その雲の上にデータを置いたと例え、どこからでもそれに向かってアクセスをすることで、同じデータを共有することができるデータの管理方法をそのように呼んでいます。
■身近な使用例
この言葉自体は最近使われるようになってきましたが、何も難しいことを行っている訳ではありません。例えば社内では作業用のアプリケーションソフトは各端末にインストールしますが、そのソフトを使用して作成したデータはファイルサーバに格納するケースが多いと思います。
これはそのデータを作成した人だけでなく、色々な人が利用できるように行うものですが、これも狭義の意味ではクラウドの一種だと言えます。このように、スタンドアロンの端末内にデータを持たず、他の場所に置いて管理することをクラウドコンピューティングと呼びます。ビジネスシーンでは社外の場所にデータを置き、主にインターネットや専用線を利用して、アクセス権のある人がどこからでもそのデータにアクセスできる状態にすることを指します。
もちろん社内にデータを置いたまま外部からアクセスすることもできますが、外部から社内にアクセスできるようにしてしまってはインフラ環境のセキュリティ面などに心配な面が出てしまいます。データのみ外部に置くことで、そのデータに合ったアプリケーションソフトさえある環境であれば社内にはアクセスすることなく、どこからでもそのデータを扱うことができます。
■ビジネスシーンでよくある使われ方
ビジネスシーンでは重要なデータ類は社内には一切置かず、データ管理を専門に行っている会社に管理を依頼することがあります。これには直接そのデータが置かれている機器を操作されてデータが流出してしまうことを防ぐ意味と、同時に災害などでデータが保管されている機器自体が壊れてしまうようなことを防ぐ意味があります。特に大企業では大切なデータはそのように管理していることが多いと言われています。
ちなみにこのような色々な企業のデータ管理を専門に行っている会社は、日本では沖縄に多くあります。それは沖縄では滅多に地震が起こらないことが理由です。また必ずしも日本国内にデータを置いておく必要はなく、海外に置いている場合も多くあります。
データがどこにあろうと、インターネットや専用線を利用してどこからでもアクセスすることができます。もちろんしっかりとしたセキュリティにおいて管理されている環境にデータを置く為、そのような面での問題はありません。
■誰もが普通に利用しています
ビジネスシーン以外でもこのクラウドによるデータ管理は普通に行われています。例えば個人的にブログを付けている人の場合がそうです。その内容のデータはブログが設置されているサーバ内にあるので、これもクラウドの利用の一種です。
またオンラインゲームをしている人のゲームのデータも、そのゲームを管理している会社のサーバ内にあります。このように、言われて見ればという感じかも知れませんが、このように普段特に意識をしていない色々な場面でもこのクラウドが使われているのです。
■クラウドのメリット、及びデメリット面
このクラウドのメリットはここまで挙げてきたように、基本的にどこからでも同一のデータにアクセスすることができることです。また多人数で同一のデータを管理することも容易で、場所や端末を選ばずにアクセスできることは大きなメリットだと言えます。
逆に実際にデータを保管しているのが物理的に離れている場所なので、そのデータを保管している機器に異常があった場合にすぐに対応できないことがあります。また通信状態などによってはデータにアクセスできなくなってしまうことがあり、スタンドアロンにデータを持っている場合と比べてこのような点がデメリットだと言えるでしょう。