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月額課金のさくらVPSと時間課金のAWS結局おトクなのは?

自分のサイトやサービスを立ち上げる場合に最初に悩むのが、AWSにするかVPSにするかということでは無いでしょうか。おおむね、VPSは月額課金制をとっていて、AWSのようなクラウドのインフラサービスは時間課金制をとります。
どちらがよりおトクなのか、考えてみましょう。

同じスペックでお得なのはどちら?

AWSとVPS(特にさくらVPSと比べられることが多いようです)を比較する場合に、一番わかりやすい比較の指標はスペックあたりの料金を比べることでしょう。
では、ほぼ同一スペックでさくらVPSとAWSの利用料金を比べてみましょう。

・さくらVPS(さくらのVPS1Gプラン)
仮想CPU:2Core、 メモリ:1GB、ストレージ:20GB
月額 972円

・AWS(t2.micro 東京リージョン)
仮想CPU:1Core、メモリ:1GB、ストレージ:従量制
月額 $15(およそ1500円)

※マシンのメモリ容量で合わせました

AWSはドル建ての生産になるので為替の影響を受けますが、すこしドルが高い設定で1ドルが100円と設定しても、AWSの3分の2程度の料金でどうスペックのマシンを借りることが可能です。

やはり、直接スペックに対する費用の比較をするとVPSの費用のほうが安価であるという結論になり、AWSは不利になります。

本当に月額課金制がお得?月額課金の落とし穴

では、本当に月額課金制の方がお得なのでしょうか。確かに、ずっと24/7でサーバーを稼働し続けた場合には、料金はVPSの方が安いと言えます。

しかし、サーバーの起動時間が例えば、1日8時間の就業時間のみだとすると、今度は時間課金のAWSの方が安いということになります。
時間課金のメリットはサーバーを停止している間は課金されないところにあります。サーバーを停止しても構わない状況であれば、AWSとVPSの差は少なくなるか場合によっては逆転してしまいます。

また、解約して別のサービスに乗り換える場合を考えてみますと、さくらVPSの場合、利用料金の引き落とし前に解約すれば当月で解約することが可能ですが、引き落としされたあとに解約を行った場合次の月の終わりまでが契約期間になりますので移行作業などを考えるとどうしても1カ月程度は平行運用期間が生じてしまいます。

時間課金なら、サーバを止めれば解約しなくても課金は止まりますが、月額課金の場合は解約のタイミングを計画的に行わないとズルズルと課金し続ける状況になることも考えられます。

時間課金とシームレスなスケールアップこそがAWSのメリット

ここで、VPSとAWSの違いについて、まとめてみましょう。
まず、稼働時間あたりの値段は同じスペック同士であれば、月額固定費用のVPSの方が安くなります。
ただし、月額課金のVPSはサーバーを起動させていてもいなくても料金は変わりません。そのため、日中しかサーバーを稼働させないというような使い方の場合はコスト面でもAWSが安くなる場合もあります。

次に、拡張性の問題があります。VPSはサーバーのスペックを固定したサービスですので、スケールアップするためには、サーバーの停止や切り替えの作業が発生します。

しかし、AWSであればサーバーを稼働させたままでスペックの増強を自由に行う事ができます。また、このサーバーの増強はAWSがサーバー負荷を検知してサーバースペックを増強し、負荷が減った場合には逆にスペックダウンするという作業を自動化することも可能です。

利用目的によって時間課金と月額課金を上手く使いわけよう

まとめますと、月額課金制のVPSサービスは、費用もサーバースペックも固定されているぶん費用が安いのが特徴です。
つまり、サービスへのアクセスが一定で、サーバーのスペックを固定しても良いサービスにマッチするでしょう。

逆に、AWSのようなクラウドサービスは、時間あたりの価格はVPSと比べて高いのですが、負荷の変動が大きくサーバースペックを増減する必要があるサービスや、24時間稼働させなくても良いサービスについては、AWSのメリットを発揮することが可能です。

立ち上げたいサービスの特性によって月額課金のVPSを選択するか、時間課金のAWSを選択するか。サービスの特性を正しく見極めてどちらがおトクなのかよく検討してからインフラサービス契約するようにしましょう。

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