GeneXus開発費用の求め方教えます。
ソースコードを自動生成してくれるなど、便利なツールであるGeneXusですが、もちろんタダ(無償)でシステム開発ができるわけではありません。当記事ではGeneXus開発を行う際の見積もり方法の内訳について書いていきたいと思います。少しでもこれからGeneXusでの開発を行おうと思っている方の参考になれば幸いです。
オブジェクト毎の開発難度を設定
GeneXusの開発はオブジェクトを組み合わせて行います。オブジェクトは種類毎に設定内容が異なるので、種類毎に開発難度を設定します。オブジェクトの種類についてはGeneXus Wikiを参照してください。→オブジェクトの定義
難度の係数決め方としてトランザクションを基準(1.0)としてプロシージャがトランザクションの2倍の作業量があるならば、プロシージャは2.0というように決めてしまいます。
必要な機能の洗い出し
機能の洗い出しについては、GeneXusだけ特別といったことはありません。システム開発、アプリ開発では必須作業です。
各機能をどのオブジェクトで作成するか決定
機能毎にどのオブジェクトを使って開発するかを決めていきます。オブジェクト毎に特性があるので機能に適したオブジェクトを選択することが重要です。
各機能の開発難度を決定
機能毎に開発難度を決定します。機能毎の難度が決まると、機能毎の開発工数の係数が算出されます。算出した係数を各工程に反映して工数を算出します。
例えば、機能Aはトランザクションオブジェクトで作成するとして、難度が「高」、トランザクションの難度は「中」だとします。機能難度「高」が係数2.0、トランザクション難度「中」が係数1.0なので機能Aは2.0×1.0で基準工数の2.0倍の工数がかかるという計算になります。
GAMの使用有無
GeneXusにはGeneXus Access Manager (GAM)というアプリケーションに関するセキュリティ問題をすべて管理する API が存在します。詳しくはGeneXus Wikiを参照してください。→GeneXus Access Manager (GAM)
GAMを使用する場合は対応しないといけないことが増えてしまいますので、費用は割高になります。とはいえ、アカウント管理などのセキュリティ管理を全て1から設定することに比べると割高とは言えません。
GeneXusライセンス
GeneXusを使用するためには開発者1人に対して1ライセンスが必須になります。ライセンスがないとGeneXusを使用することができません。
またライセンスは買い切りではないため初回購入費用(オープン価格)と、次年度以降1年毎に継続使用料(オープン価格)が必要になります。
ライセンス料がどのように開発費用に関係するかというと、例えばライセンス1つの使用料が1年で120万円だとします。開発工数が3人月だとしたら、120÷12×3=30で30万円を開発費に含める場合があります。
ツールの使用有無
GeneXusには開発に便利なツールがいくつか存在します。下記以外にもGeneXus Marketplaceで公開されている製品を使用する場合もあります。
- GXserver:構成管理ツール
- GXquery:レポートツール
- GXtest:自動テストツール
- AuditPlus:監査機能の導入支援ツール
- WorkWithPlus:Web画面用テンプレートツール
- SmartDevicePlus:スマートデバイス用テンプレートツール
ツールのライセンス
ツールを使用する場合はGeneXusと同様に開発者1人に対して1ライセンスが必要になります。(ツール毎に異なるライセンスが必要です。)またツールのライセンスも買い切りではないため初回購入費用(オープン価格)と、次年度以降1年毎に継続使用料(オープン価格)が必要になります。
開発費用との関連はGeneXusライセンスと同様です。
GeneXus Marketplace
GeneXus Marketplaceにて公開されている製品は、無償のものから$350以上かかるものまで様々な製品があります。
こちらも開発のためにダウンロードした場合は、購入費を開発費用に含める場合もあります。
まとめ
GeneXus開発の見積もりは、フルスクラッチに比べると少し複雑になるといった印象です。企業によって環境が異なるので、様々な見積もり方法があると思います。自社に一番適した見積もり方法を見つけることが出来れば良いと思います。
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