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はじめてのSOLIDWORKS PDM!効率化とデータ管理の第一歩

はじめに

設計データが増加し、プロジェクトの規模や複雑さが増す中、多くの企業が設計データ管理に課題を抱えています。たとえば、ファイルのバージョンが混乱したり、設計ミスが発生したりすることで、業務の効率や製品の品質に影響が出ることもあります。

こうした課題に対応するために、製品データ管理(PDM) ツールの導入が注目されています。その中でも、SOLIDWORKS PDM は設計データの一元管理や効率的なコラボレーションを実現し、多くの企業で信頼されています。

本記事では、SOLIDWORKS PDMがどのようにしてこれらの課題を解決するのか、その基本的な仕組みや導入のメリット、具体的な活用事例について解説します。この記事を通じて、SOLIDWORKS PDMが貴社の設計プロセスにどのような変革をもたらすのかを理解していただけるでしょう。

SOLIDWORKS PDMが解決する設計データ管理の課題

設計データの管理において、以下のような課題に直面する企業は少なくありません。

  • バージョン管理の混乱
    設計チーム内で複数のメンバーが同時に作業を進めると、どのバージョンが最新なのか分からなくなることがあります。この結果、誤ったデータを使用して設計が進み、手戻りやミスが発生するリスクが高まります。
  • データ共有の非効率性
    チーム間で設計データを共有する際、メール添付や手動でのファイル転送に時間がかかることがあります。これにより、作業が遅延し、重要な判断が遅れることもあります。
  • 設計ミスや情報の見落とし
    必要なデータがチーム内で適切に共有されないことで、設計に不要なミスが生じることがあります。これらは、製品品質に直接的な影響を与える重大な問題です。

SOLIDWORKS PDM は、これらの課題を解決するために設計された製品データ管理ツールです。設計データを一元管理し、常に最新かつ正確な情報を提供することで、設計業務の効率化と品質向上を実現します。また、設計ミスを未然に防ぎ、プロジェクト全体のスムーズな進行をサポートします。

SOLIDWORKS PDMの基本機能と連携のメリット

SOLIDWORKS PDM は、設計データを効率的に管理し、プロジェクト全体の生産性を向上させるための強力なツールです。ここでは、PDMの主要な機能と、それがもたらすメリットについて紹介します。

1. 製品データの一元管理

設計データがチーム内のさまざまな場所に分散していると、必要な情報を見つけるのに時間がかかり、設計業務が滞ることがあります。SOLIDWORKS PDMは、すべての設計データを中央のデータベースに一元管理し、チーム全員が必要なデータに迅速にアクセスできる環境を提供します。一元化されたデータベースは、データの整合性を保ちながら作業の効率化を実現します。

2. バージョン管理の強化

設計データのバージョン管理は、多くの企業が直面する課題です。SOLIDWORKS PDMは、ファイルの変更履歴を自動的に記録し、過去のバージョンにも簡単にアクセスできる機能を備えています。この機能により、最新データを使用して作業を進められるだけでなく、設計プロセスの透明性も向上します。さらに、必要に応じて過去のバージョンに戻ることで、設計変更の手戻りリスクを最小限に抑えることができます。

3. チーム間の効率的なコラボレーション

設計チーム内外でデータを円滑に共有できる環境を整えることは、プロジェクト成功の重要な要素です。SOLIDWORKS PDMは、データ共有をスムーズにするだけでなく、アクセス権限を細かく設定できるため、セキュリティを確保しつつ効率的なコラボレーションを実現します。また、通知機能を活用することで、各メンバーがプロジェクトの進行状況をリアルタイムで把握できるため、コミュニケーションのズレを防ぎます。

SOLIDWORKSとのシームレスな連携

SOLIDWORKS PDMは、SOLIDWORKS CADソフトウェアと完全に統合されており、設計から製造までのプロセスを効率化します。設計データの管理がSOLIDWORKS内で直接行えるため、別のシステムに移行する必要がなく、作業負担を軽減します。このシームレスな連携により、設計から製造までの一貫性が高まり、プロジェクト全体の効率を向上させることができます。

SOLIDWORKS PDM導入の3つの主要メリット

SOLIDWORKS PDMを導入することで、設計業務におけるさまざまな課題を解決し、大幅な効率化が期待できます。ここでは、PDM導入による具体的な3つのメリットをご紹介します。

1. 業務効率の向上

設計データの検索や共有に時間をかけすぎているチームにとって、SOLIDWORKS PDMは大きな助けとなります。すべての設計データが一元管理され、必要な情報に素早くアクセスできる環境を提供します。

  • データ検索時間の短縮:PDMを利用することで、検索にかかる時間を最大30%短縮することが可能です。これにより、設計者は本来の業務である設計作業に集中できます。
  • 承認フローの自動化:SOLIDWORKS PDMは承認プロセスを効率化する機能を備えており、プロジェクトの進行スピードを加速します。

こうした効率化は、設計チームの作業負担を軽減し、プロジェクト全体のスピードアップにもつながります。

2. 設計品質の向上

SOLIDWORKS PDMのバージョン管理機能は、設計ミスを未然に防ぎ、設計の信頼性を向上させます。

  • 変更履歴の記録:すべてのバージョン履歴が自動で記録されるため、設計変更の追跡が簡単になります。
  • 最新データの活用:設計者が常に最新の正確なデータにアクセスできるため、誤ったバージョンで作業が進むリスクが大幅に減少します。
  • 設計ミスの削減:PDMを活用したデータ管理により、情報の見落としや誤った操作が減り、設計プロセス全体の品質向上が期待できます。

これにより、設計プロセスの信頼性が高まり、結果として企業全体の競争力強化につながります。

3. チームの生産性向上

PDMの導入により、設計チーム全体の作業環境が改善され、生産性が飛躍的に向上します。

  • スムーズなコラボレーション:すべての設計データが一元管理され、リアルタイムでの共有が可能になるため、チーム内外での情報伝達がスムーズに。
  • 役割分担の明確化:PDMを活用することで、各メンバーが自分の役割に専念でき、無駄な作業を削減できます。
  • モチベーションの向上:効率的な環境下での業務により、メンバーのストレスが軽減され、パフォーマンスの向上にもつながります。

こうした環境整備によって、プロジェクトの納期厳守が可能になり、設計チームの能力を最大限に引き出せるようになります。

実践!SOLIDWORKS PDMを活用した成功事例

SOLIDWORKS PDMは、設計データ管理の効率化と設計プロセスの改善において、具体的な成果を生み出しています。ここでは、実際にPDMを導入した企業の成功事例をもとに、その効果を紹介します。

1. 北川鉄工所:設計と製造の連携強化

北川鉄工所では、設計データの一元管理と全社的な3D設計の推進を目的に、SOLIDWORKSとSOLIDWORKS PDMを導入しました。それまでは、各部署間で設計データの共有に手間がかかり、製造部門との情報伝達が非効率的であるという課題を抱えていました。

SOLIDWORKS PDMの導入効果

  • 設計データの一元化により、設計から製造までのデータ共有を効率化。
  • 設計変更がリアルタイムで製造工程に反映され、製造ミスの発生を防止。
  • 製品開発のスピードアップと品質向上を実現。

成果

  • 設計データ管理の効率が飛躍的に向上し、製造現場との連携が強化されました。

事例詳細はこちら

2. メルティンMMI:多拠点間のデータ共有の効率化

メルティンMMIは、東京と福島の開発拠点間で設計データを共有するためにSOLIDWORKS PDMを導入しました。拠点間でのCADデータ共有が非効率的であったことが、設計作業全体のスピードに影響していました。

SOLIDWORKS PDMの導入効果

  • PDMのデータベースを活用して、全拠点で設計データをリアルタイムに共有可能に。
  • データ検索や変更の追跡が簡便化され、設計プロセスの透明性を向上。
  • 設計変更の迅速な反映により、開発リードタイムを短縮。

成果

  • データ共有の効率化により、多拠点にまたがる設計業務がスムーズになり、全体の業務効率が向上しました。

事例詳細はこちら

SOLIDWORKS PDMの導入で未来を切り拓く

SOLIDWORKS PDMは、設計データの管理を抜本的に効率化し、企業の競争力を高めるための重要なツールです。本記事で紹介したように、設計データのバージョン管理や共有、業務プロセス全体の効率化といった課題を解決し、設計品質の向上を実現します。また、北川鉄工所やメルティンMMIの事例が示すように、PDMは企業の規模を問わず、設計から製造に至るプロセスを改善し、成果を上げています。

PDMの導入は単に設計業務を効率化するだけでなく、部門間の連携を強化し、製品開発全体の流れをスムーズにします。一元管理された設計データは、プロジェクトの透明性を高め、設計者が本来の業務に集中できる環境を整えます。その結果、設計チーム全体の生産性が向上し、企業全体の競争力強化にも寄与するのです。

SOLIDWORKS PDMを導入する第一歩として、小規模なトライアルから始めるのは非常に効果的です。これにより、システムの操作性や効果を実際に体感し、必要に応じた調整が可能になります。また、公式リソースや成功事例を活用することで、導入のハードルを低くしつつ、スムーズなシステム移行を実現できます。

SOLIDWORKS PDMは、設計業務の効率化を超えて、製品開発全体を次のレベルへ引き上げる可能性を秘めています。貴社の設計プロセスの未来を切り拓くために、PDMの導入をぜひ検討してみてください。

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・SOLIDWORKS PDM
https://www.solidworks.com/ja/product/solidworks-pdm

・NEC『株式会社北川鉄工所様: 事例』
https://jpn.nec.com/solidworks/case/kiw/index.html

・伊藤忠テクノソリューションズ『SOLIDWORKS PDM / CUVIC on AWSを採用した株式会社メルティンMMI 様の事例』
https://www.ctc-g.co.jp/report/case-study/meltin/

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