BIM 360(Autodesk Docs)でプロジェクトを作成する手順|プロジェクトメンバー追加の手順も解説
BIM 360(現:Autodesk Docs)ではプロジェクトを作成し、管理者によるメンバーのアクセス権や権限レベルなどを設定できます。プロジェクト管理の効率化を図ることが可能です。しかし、プロジェクトを作成したいものの、作成の手順やメンバーの追加方法がよくわからないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
本記事ではBIM 360(現:Autodesk Docs)におけるプロジェクトの作成手順を解説します。また、プロジェクト管理でできる設定やメンバーの追加手順などにもふれていくため、ぜひ参考にしてください。
なお、BIM 360は2024年9月30日にサポートが終了するため、現行バージョンのAutodesk Docsにおけるプロジェクトの作成手順をみていきましょう。
この記事を読むと、以下のことが分かります。
1.Autodesk Docsにおけるプロジェクトの作成手順
2.Autodesk Docsにおけるプロジェクトメンバーの追加や削除の手順
Autodesk Docs(旧:BIM 360)におけるプロジェクトの作成手順
プロジェクト管理の機能では、プロジェクトのメンバーの製品アクセスの管理や権限レベルの定義などを設定できます。ここでは、Autodesk Docsにおけるプロジェクト管理でできること、プロジェクト作成の手順を詳しくみていきましょう。
プロジェクト管理でできること
プロジェクト管理は事業プロジェクトの関係者が作業できる範囲や権限を設定し、管理するために使用します。プロジェクト管理において管理者が設定できることの具体例は次のとおりです。(*1)
・メンバーの追加および削除を行う
・メンバーに対し、会社や役割、アクセスレベルを付与する
・メンバーの製品アクセスの管理
・特定のツールの中の機能に対する権限レベルの定義
・プロジェクトおよび製品設定の管理
・メンバーの通知設定の管理
プロジェクト作成の手順(*2)
プロジェクト管理者は新規プロジェクトの作成や既存プロジェクトの編集、プロジェクトのテンプレート作成が可能です。ここでは、プロジェクト作成の手順をみていきましょう。
1.プロジェクトピッカーを開く
2.メニュー「すべてのプロジェクトを表示」を選択
3.プロジェクトリストにあるタブ「プロジェクト」ボタンを選択
4.「プロジェクトを作成」を選択
5.ダイアログボックス「プロジェクトを作成」が表示されるため、詳細を入力する※
6.詳細入力後、「プロジェクトを作成」をクリック
手順5のダイアログボックス「プロジェクトを作成」ではプロジェクト名やアカウントなど情報を入力します。具体例は次のとおりです。
入力項目 | 入力内容 |
プロジェクト名 | プロジェクト名を入力 |
プロジェクト番号 | プロジェクト番号を入力 |
アカウント | 個人のアカウント(Autodesk Account)ではなく組織のアカウントを入力 |
タイプ | プロジェクトのタイプを入力 |
テンプレート | ・定義済みのプロジェクトのテンプレートを選択・テンプレートは都度作成できる |
住所 | ・住所を入力する・自動で候補リストが表示される・手動で入力したい場合、「住所を手動で入力」を選択する |
タイムゾーン | ・タイムゾーンはデフォルトでブラウザで使用するプロジェクトに反映される・全てのツールでは使用されない |
開始日および終了日 | ・プロジェクトの開始日および終了日・Autodesk Buildを利用している場合、ホームにある「プロジェクトの進行状況」の機能に反映されます・日付を設定しても、サブスクリプションのアクセス権には影響を与えません |
プロジェクト総額 | プロジェクトの総額を入力 |
作成後、Project Adminのメンバーツールにページが遷移します。
Autodesk Docs(旧:BIM 360)におけるプロジェクトメンバーの管理方法(*3)
管理者はProject Administrationのツール「メンバー」の設定で、プロジェクトメンバーの会社や役割、アクセスレベルなどの詳細を管理可能です。ここでは、管理者が設定できるメンバーステータスの種類やメンバーの追加および削除、書き出しの手順を詳しくみていきましょう。
メンバーステータスの種類
ステータスの種類は次の3つに分かれます。
ステータス | 概要 |
アクティブ | 管理者による招待を受け、すでに製品にアクセスしているメンバー |
招待済み | 管理者から招待状が送られているが、アクセスしていないメンバー |
未招待 | ・プロジェクトに招待されていないメンバー・管理者にのみ「未招待」と表示される |
メンバー追加の手順
追加の手順は2通りあります。ここでは、1つの手順をみていきましょう。
1.画面左にあるナビゲーションの「メンバー」を選択
2.ツール内の「メンバー」をクリック
3.「メンバーを追加」を選択し、追加したいメンバーのメールアドレスを入力する
4.「Enter」を押す
5.メンバーの名前、会社、役割を選択
6.アクセスレベルおよび製品アクセスレベルを選択※
7.「招待状を送信」をクリックすると、招待状が送られる
メンバーのアクセスレベルおよび製品レベルは次の中から選択します。
項目 | 選択項目 |
アクセスレベル | ・プロジェクトメンバー・プロジェクト管理者 |
製品アクセスレベル | ・Auto Specs・Build・Cost・Design Collaboration・Takeoff・Model Coordination |
メンバー削除の手順
メンバーの削除は簡単な操作で実行できます。削除の手順は次のとおりです。
1.ツールにある「メンバー」のリストのうち削除したいメンバー名を選択
2.メンバープロファイルからメニューにある「その他」…を選択
3.「メンバーを削除」のボタンをクリック
メンバー書き出しの手順
メンバーを書き出すことで、他のプロジェクトへの同じメンバーの追加が容易になります。書き出しの手順は次のとおりです。
1.製品にあるメンバーツールをクリック
2.「書き出し」>「レポートを実行」を選択
3.「レポートをダウンロード」を選択
BIM 360で作成したプロジェクトをAutodesk Docsへ移行する手順
従来のBIM 360で作成したプロジェクトを現行のAutodesk Docsへ移行したいと考えている人もいるでしょう。しかし、正式の機能として移行できるツールはありません。(*4)現状、Autodesk社はベータ版のツール「AUTODESK REPLICATION TOOL FOR DOCS(英語版)」を限定公開しています。
閲覧するためには、こちらにサインインを済ませ、公式に連絡しアクセス権を得る必要があります。データ移行ではなくデータを複製する方法があります。データ複製を実行したい場合、こちらのページもしくはDesktop Connectorを利用しましょう。注意点としてBIM 360は2024年9月30日にサポートが終了する予定です。(*5)サポート終了後、保存されているデータへのアクセスができなくなるため、早めにプロジェクトの移行を済ませましょう。
まとめ
Autodesk Docsではプロジェクト管理により、管理者の設定やプロジェクトメンバーのアクセス権および権限などさまざまな事項を管理できます。そのため、プロジェクトを効率的に
運用できるでしょう。また、プロジェクトのメンバーを書き出すことで、他のプロジェクトに同じメンバーを簡単に招待できるようになります。
従来のBIM 360を使用しており、現行のAutodesk Docsにプロジェクトのデータを移行していない場合は注意が必要です。BIM 360は2024年9月30日でサポートが終了し、データにアクセスできなくなります。まだデータを移行していない場合、データの複製を行い、Autodesk Docsへ保存しておきましょう。
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❶大手ゼネコンのBIM活用事例
❷BIMを活かすためのツール紹介
❸DXレポートについて
❹建設業界におけるDX
*1
「Autodesk Docs|プロジェクト管理」
https://help.autodesk.com/view/DOCS/JPN/?guid=Project_Administration
*2
「Autodesk Docs|プロジェクトを作成する」
https://help.autodesk.com/view/DOCS/JPN/?guid=Create_Project
*3
「Autodesk Docs|プロジェクトメンバーを管理する」
https://help.autodesk.com/view/DOCS/JPN/?guid=Manage_Project_Members
*4
「オートデスクの共通データ環境 Autodesk Docsを使いこなせ!」
https://bim-design.com/infra/assets/file/seminar_autodesk_docs_qa.pdf?ver2.0.0
*5
「Autodesk|Autodesk BIM 360 Teamのサポート終了」