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アニメキャラクターを作れる国産の画像生成AI!Crypkoを試してみた。

皆さんはアニメのキャラクターイラスト、好きですか?筆者は通勤に秋葉原を利用しており、可愛い女の子のキャラクターやカッコいいヒーローの広告に、日々、元気をもらっています。

イラストレーターさんの描いたイラストは、とても素敵ですよね。好みの画風や好きな角度でSNSのアイコンや、自分のオリジナルのキャラクターが作れたらいいのに。そう思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、東京大学発のAIスタートアップ企業である株式会社Preferred Networksが作成した画像生成AI『Crypko』の概要と、サービスを利用してキャラクターイラストを作る方法をご紹介します。

この記事では以下のことがわかります。

  1. Crypkoとは
  2. Crypkoはどんなことができるのか
  3. Crypkoの商用利用とサービス展開

Crypkoとは

Crypkoとは、国内のスタートアップ企業である株式会社Preferred Networksが提供している、画像生成AIサービスです。メインサービスであるCrypkoではユーザはサービス内通貨であるCPを消費することで、キャラクターの顔、上半身、全身の3種類のイラストを作成することができます。また、トラベルという機能を用い、特定のキャラクターに背景を生成したイラストを作成することができます。*1

Crypkoでは、生成したキャラクターを段階的に変更する機能が豊富です。髪の色を調整したり、元のキャラクターの特徴を生かしながらより好みのイラストに調整できる『属性』機能。キャラクターの特徴はそのままに、ポーズやキャラクターの向きをを変更できる『派生』機能。2つのキャラクターを合成して元のキャラクターの特徴を引き継いだ新しいキャラクターを作成できる『融合』機能の3つの機能を用いることで、ユーザはより自分のニーズに沿ったイラストを作成することができます。*2

これらの機能はCrypkoの内部で利用されているAIによるものです。Cryptoはディープラーニングの一種であるGAN(敵対的生成ネットワーク)を利用しています。GANは画像の属性情報を分析することで、生成画像の一部を段階的に変更することができることが特徴です。*3 上述の3機能も、GANの応用によって実現されていると考えられます。

Crypkoの2つ目の特徴として、ブロックチェーンの技術を応用し、生成したキャラクターの独自性を担保していることがあげられます。ブロックチェーンとはデータを暗号化し、分散して保存するデータベースの一種です。記録の改ざんが難しいため、主に金融取引履歴や仮想通貨などに利用されています。*4 Cryptoでは生成時のデータをブロックチェーンの技術を用いて保存することで、データの独自性を担保しています。

Crypkoを使ってみよう

それでは、Crypkoを使ってみましょう。Crypkoはお試し用のフリープランを用意しており、メールアドレスを登録してアカウントを作成することで、キャラクター生成を試すことができます。※生成した画像の保存や透かしなし画像のダウンロードには、別途有償プランへの登録が必要です。

トップ画面の『CREATE』から、『生成』機能を選択します。モデル選択画面で、顔画像の生成モデルである『Erica』を選択して出力してみました。

参考) Crypco モデル選択画面のスクリーンショット(筆者作成)

すると下図のように、アニメ風の顔アイコンが10点、作成されました。

参考) Crypko 顔イラスト生成画面のスクリーンショット(筆者作成)

フリープランでは、顔イラスト作成と上半身イラスト作成の機能を利用することができます。

次はCrypkoの特徴的な機能の一つである、融合機能を試してみます。茶髪のショートカットで学生服風の服を着た女の子のイラストと、青髪のツインテールで胸元にリボンのついた黒い半袖を来た女の子のイラストを合成してみました。出力されたイラストは、それぞれの特徴を少しずつ受け継ぎ、かつ全く新しいものになっていることがわかります。ポーズは皆、青髪の女の子を受け継いでいますね。

参考) Crypko 顔イラスト生成画面のスクリーンショット(筆者作成)

最後に、背景生成である『Travel』機能を試してみます。合成で作成した右から2番目のキャラクターが気に入ったので、このキャラクターに旅に出てもらうことにしましょう。『Travel』機能では、キャラクターとワールドを選択することでそのキャラクターが旅に出たかのような画像を生成することができます。

参考) Crypko Travel設定画面のスクリーンショット(筆者作成)

生成された画像がこちらです。自然豊かなファンタジー風の都市に遊びに行ったみたいですね。元のキャラクターの髪色や目の色、服装の雰囲気は引き継いでいます。

参考) Crypko Travelによって作成された画像(筆者作成)

自分で調整して、好みのキャラクターができると嬉しいですね。AIによる画像生成は思いもよらない出力がでることもあり、キャラクターの新たな一面が見られて触っていてとてもわくわくしました。

Crypkoの商用利用とサービス展開

Crypkoでは画像の商用利用が可能なプレミアムプランを用意しており、2024年5月現在、月額4,980円でサービスを提供しています。

また、Preferred Networksはエンターテインメント領域へのサービス展開にも注力しており、Crypkoの他に線画自動着色サービスのPetalica Paint *5 や、アニメ背景美術制作支援ツールScenify *6 などを開発しています。アニメや漫画の本場である日本の企業が、こういったAIサービスを展開してくれるのは嬉しいですね。

まとめ

本記事では、キャラクター画像を生成できるAIサービス、Crypkoを紹介しました。実際にアニメーションやゲームを作成する企業向けに作成されていることもあり、細かい調整やこだわりを反映できる点が面白いですね。

アニメ風イラストを出力できるAIサービスは多々ありますが、出力した独自性を担保する仕組みがあることから、生成AIに抵抗があった方でも利用しやすいサービスだと思います。

機能は限定されますが無料での利用もできますので、是非お手元で試してみてください。

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*1

参考) Preferred Networks「Crypko サービスサイト」

https://crypko.ai/ja/

*2

参考) Preferred Networks「Crypko – ヘルプページ」

https://crypko.ai/ja/help

*3

参考) Amazon Web Services 「GANとは何ですか?」

https://aws.amazon.com/jp/what-is/gan/

*4

参考) docomo business Watch「ブロックチェーンとは」

https://www.ntt.com/bizon/glossary/j-h/block-chain.html

*5

参考) Preferred Networks「東映アニメーションとPFN、AI技術によるアニメ制作効率化の実験的取り組みを共同で実施」

https://www.preferred.jp/ja/news/pr20210312/

*6

参考)  Preferred Networks「ピクシブとPFN、AI技術によるマンガの自動着色サービス「Petalica Paint for Manga」を法人向けに試験提供開始」

https://www.preferred.jp/ja/news/pr20210528/

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