店で売るのはもう古い?サンフランシスコで体感した「広告モデル」
みなさんこんにちは。キャパの阿部です。
今回は、サンフランシスコ研修シリーズ第四弾として、
IoTブティックB8taのレビューをしていきたいと思います。
B8taとは?
まず私が訪問したB8taについてご紹介します。
B8taとは、一言でいうと自由すぎるIoTショップのことです。最新のIoT製品を試し、気に入ったら購入することも可能です。
私がどの部分に自由さを感じたかというと、それはズバリ物を売ることに対する姿勢です。
日本で「○○ショップ」というと家電量販店や携帯ショップがそれにあたるかと思いますが、そのような店舗に行った時の接客をちょっとイメージしてみてください。
「何をお探しですか?」
「この商品は大変人気で、入荷1か月待ちなんですよ〜」
「こちらですと、月○○円でお持ちいただけるので大変お得ですよ」
などなど…
必ずと言っていいほど店員さんに話しかけられませんか?
正直言って、私はこれが苦手です。
「別に、今すぐ購入しようと思ってきたんじゃなくてなんとなく話題のスマホをみにきただけなのに」なんて思ってしまう。
こちらのB8taでは、それが一切ありませんでした。1時間ほど好き勝手(?)店内のIoT商品を触って試して、写真を撮って…と過ごしていましたが店員さんに話しかけられた回数は0回。
日本のショップ同様に店内に数人店員さんは巡回されていましたが、こちらから話しかけなければ彼らが接客をしてくることはありませんでした。
“物を売ること”が仕事のはずであるショップの店員さんが一切接客してこない。
私はこの事実に衝撃を受けました。
それ以上に、居心地の良さを感じたことは言うまでもありませんが…
公式サイト:B8taサンフランシスコ
どうやって採算取ってんの?!
B8taではこんなふうにIoT家電がフロア一面に展示されていますが、前述した接客スタイルで、「一体どのように採算を取っているのか」私は純粋に疑問に思いました。
商品の横にはそれぞれその商品のページが表示されているiPadが設置されており、そこには”購入する”ボタンがありました。気に入った商品はiPadで注文するシステムのようです。
こちらのB8taは商品の購入により採算をたてるという従来のモデルではなく…
展示製品の前に客が立つとカウントが始まり、15秒だか30秒だか立ち止まったらメーカーに課金する、という「広告モデル」なのであった。立っている人は天井に設置されたカメラで検知する。
商品の”広告”としての役割に重点を置いてるのだとか。
改めてこう聞くと特別な売り方のように思えますが、日本でも「Amazonなどで気になった商品を家電量販店などで触って、試して、納得した上で再度Amazonで注文する」これが主流である人も多いように思います。このことを考えると、B8taのような広告モデルは昨今の消費者の購買行動を利用した合理的な販売手腕であるように感じます。
日本でも「広告モデル」は主流になり得るか
今回サンフランシスコのB8taを訪れてみて私が感じたことは、現代っ子の痒いところに手がとどく売り方であるということです。
「商品は試してみたいけど、店員さんと話したくない」
「購入はあとでネットでゆっくり行うから、今は試すだけ」
こんな現代の若者の心理を汲んでくれる合理的なサービスなのではないかと感じました。この広告モデルだけでお店を維持できるほどの採算が取れているのかは定かではありませんが、日本でもかなり需要の高いシステムなのではないでしょうか。
「モノを売る」
はるか昔から形を変えて私たちの生活に根付いてきたこの文化が、時代の流れとともにどのように変化していくのか、今後も目が離せませんね。
次の記事では、こちらのB8taで特に気になった最新のIoT家電をご紹介していこうと思います。それでは!
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