Googleの文字認識機能はファイル管理もできてすべて無料
雑誌、本などを資料として保管するには、コピーしか手段がなかった時代が嘘のようです。Googleの文字認識機能(OCR)は文字をテキスト化し、文字情報として引用、検索が可能になりました。コピー機、スキャナーが不用なばかりか、ファイル保管がすべて無料。Googleドライブ機能と連動することでビジネスの裾野が広がります。
コピー機では考えられなかった
GoogleのOCRは一昔前では考えられなかったことが可能になります。PDFで送ってもらった資料の一部を、そのまま自分の文章に引用したい時、「送ってきた相手にPDFの前のファイルで送って欲しい」と思いませんでしたか。以前、引用したい文は新聞や雑誌はその部分を切り取り、本はコピーしてスクラップブックに貼り付け。その後、それらの文章をスキャナーで読み取り、PCで保管していました。それでも、そのコピー、画像ファイルから文を丸写しでタイピングしなければなりませんでした。
コピーやスキャナーでは文字画面は画像情報としか認識できませんが、OCRを使えばカメラで撮影した文字画像の文字情報を文字列に変換できます。
画像から文字を読み取るOCR
OCRは画像情報として読み取った文字画像を、データから照らし合わせて一文字一文字を判断して文字列に変換します。当初はアルファベットを変換できましたが、今では日本語もほとんど読み取ることができます。手書き文字ももう少しで完全に読み取ることができるでしょう。
Googleドライブを利用することで便利に
Googleが提供しているオンラインストレージがGoogleドライブです。ファイル、写真、音楽データをアップロードしておけば、いろんな場所で異なる端末からもアクセスできるサービスです。Googleアカウントがあれば15GBまで無料で利用できます。
例えば、教授が黒板に書いた手書き文字も、学生がスマホで撮影してその場でアップロード。自宅に帰ってPCでテキストファイルにすれば、レポート作成も、文章中の用語を検索するのも自由にできます。
世界トップクラスのセキュリティ
Googleドライブはオンライン上のハードディスクにあらゆるデータを保管します。ネットで保管するデータが他人に見られないか、盗まれないかと不安に感じる人もいますが、Googleのセキュリティは世界でも優秀なレベルです。
会社のPCやサーバーでファイル管理し独自でセキュリティを構築するより、Googleドライブに預けた方が安全です。社内でのファイル管理コストも大幅に削減できます。
Googleの各種サービスと連動してビジネスのフットワークが広がる
GoogleドライブではマイクロソフトのOfficeと連動したサービスも無料で使用できます。ワードはGoogleドキュメント、エクセルはGoogleスプレッドシート、パワーポイントがGoogleスライドと互換性があります。例えば、相手がエクセルやパワーポイントを持っていなくても、相手がGoogleアカウントを持っていれば、Googleスプレッドシート、スライドを使って、そのファイルを共有することができます。
スマホや共有フォルダを使ってビジネス速度がアップ
スマホ、タブレット、ノートPCとネットに接続できる環境であれば、自分がどこにいてもGoogleドライブを見ることで仕事が可能になります。さらに、複数ユーザーでやりとりできる共有フォルダを作成できます。
得意先に見積書を提出する場合、パーツなどの仕入れ取引先数社からの見積書をそれぞれカメラで撮影し、OCRでデータ化すれば得意先への見積もりも簡単に作成することができます。社内全員、担当部署でフォルダを作っておけば、出張先の仕様書のデータを同僚に送ることで見積書の作成が早くなります。
取引先など特定の相手と共有したい場合、相手のGoogleメールアドレスを指定するだけで可能です。ファイル共有も「共同編集権限」や「ファイルを見るだけ」との設定もできます。これらの機能すべてでOCRが利用できるため、ビジネスのスピードは飛躍的に早くなります。
OCRはGoogle以外でも無料ソフトなどが出ていますが、GoogleのOCRは他のドライブ機能と連動することで、ビジネスの生産性を飛躍的に広げることができます。法人向けのビジネスプランは1ユーザーあたり月額500円。同じサービスが個人レベルは無料で使えます。他にもGmailやカレンダーなど多くのアプリケーションが無料で利用できるので、ビジネスシーンのコストダウンと成果アップに欠かせないツールとなります。