復活するのか?指紋認証が無かったiPhone X のゆくえ
iPhoneの登場から10年が経過したことを記念して命名されたスマートフォン、iPhoneⅩ。登場以来、なにかと話題になることが多いiPhoneⅩですが、このスマートフォンには指紋認証がありません。iPhoneⅩにはFace IDと呼ばれる顔認証技術が採用され、指紋認証は廃止になりました。これまで指紋認証を使っていた人は、不便に思ったこともあるかも知れません。
この記事では、iPhoneⅩや指紋認証について、そしてiPhoneⅩの後継機種で指紋認証は復活するのかどうか、といったことについて紹介・検証していきます。すでにiPhoneⅩの後継機種は発売されていることから、今後のAppleの動きもある程度明らかになりつつあるといえるでしょう。iPhoneⅩを使っている方やこれから購入を考えている方は、ぜひお読みください。
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指紋認証とは?
iPhoneⅩの説明をする前に、まずは指紋認証について解説します。指紋認証は生体認証の一種です。指にある指紋の模様を利用することで、認証作業をおこないます。指紋認証には2種類があり、読み取り場所に指を置いて認証するタイプと指をスライドさせて認証するタイプです。現在は指をスライドさせて認証するタイプが主流になっています。
iPhoneでは、iPhone5Sから指紋認証が採用されました。指紋認証を採用したことで、パスワードを入力する必要がなくなり、快適にiPhoneを利用できるようになったのです。パスワードを入力しないことで、他人に見られることがなくなり、セキュリティ面でもより強固になりました。
iPhoneⅩの特徴と機能
次にiPhoneⅩの特徴や機能について紹介します。iPhoneⅩの特徴といえば、ホームボタンが廃止されたことです。ホームボタンが廃止されたことにより、ベゼルと呼ばれる液晶を保護する枠の面積が大幅に減り、液晶ディスプレイが大きくなりました。
指紋認証は、iPhone5SからiPhone8まで採用されていました。iPhoneⅩにはホームボタンが採用されなかったため、指紋認証もなくなったのです。液晶ディスプレイが大きくなったことで見やすくなった反面、指紋認証がなくなったことがiPhoneⅩの最大の変化といえるでしょう。
iPhoneⅩでは指紋認証がなくなった代わりに、顔認証が導入されました。顔認証も指紋認証と同様で、生体認証のひとつです。iPhoneⅩでは、この顔認証をFace IDという名称で搭載しました。
指紋認証と顔認証の精度を比較してみると、指紋認証(Touch ID)の認証精度は、50,000分の1となっています。iPhoneⅩから採用された顔認証(Face ID)は、1,000,000の1まで精度が上がっているのです。帽子をかぶったりメガネをかけたりしたとしても、認証は解除できます。一方で上手く認証されないというユーザーの声もあり、Face IDは、賛否両論を巻き起こしているともいえるでしょう。
iPhoneⅩでは、画面の全面に有機ELを採用しています。色の再現性が高まったことにより、鮮やかな画面を見ることができます。ベゼルの面積が狭くなり、ホームボタンも廃止されたことで、鮮やかなスクリーンを大きな画面で見ることができるのです。また両面にガラス素材を使っており、iPhoneらしいデザイン性の高いスマートフォンになっています。
iPhone7から採用されていたFeliCaは、iPhoneⅩにも搭載されています。FeliCaの機能は、iPhoneではApple Payと呼ばれています。すでに使っているという方も多いのではないでしょうか?Suicaをはじめ、電子マネーやクレジットカードが登録できるため、簡単に支払いを済ませることができます。iPhoneⅩにはApple Payの機能もあるため、キャッシュレスで生活することも可能です。Apple Payに関しては、こちらもご覧ください。
iPhoneⅩから加わった機能には、ワイヤレス充電があります。Qi規格のワイヤレス充電が可能になっており、発売が噂されているAirPowerなどのワイヤレス充電器を使うことで、電源コードを使うことなく充電できます。この記事を執筆している2018年11月現在、AirPowerは発売されていませんが、他のメーカーからQi規格のワイヤレス充電器が発売されており、すぐにワイヤレスで充電することが可能です。
iPhoneⅩの後継機種の噂とゆくえ
iPhoneⅩの後継機種について紹介します。iPhoneⅩの後継機種として登場しているのは、iPhone XSとiPhone XS Max、そしてiPhone XRです。このなかでもiPhoneⅩの後継機種に一番近いのは、iPhone XSでしょう。サイズやディスプレイは、ほぼ同じです。
iPhone XSが登場したことにより、新たなラインナップとして512GBが登場しました。防沫・耐水・防塵性能が向上したことが、iPhone XSの大きな変化といえます。
iPhone XSとiPhone XS Max、そしてiPhone XRのセキュリティは、全て顔認証であるFace IDになっています。今回の3機種で指紋認証が復活しなかったことにより、今後も顔認証が主流になると考えられています。著名なアナリストであるMing-Chi Kuo氏によると、2019年以降の機種も引き続き顔認証から変更はないと予測しています。
iPhone SEのように廉価版の端末を生産し、その端末に指紋認証を採用する可能性はありますが、最新機種に搭載されることはなさそうです。
まとめ
iPhoneⅩと指紋認証について紹介してきました。すでに発売されているiPhone XSとiPhone XS Max、iPhone XRの仕様を見るかぎり、指紋認証が復活する可能性は低いでしょう。廉価版が登場すれば、その端末に指紋認証が採用される可能性はありそうです。
このまま指紋認証から顔認証に完全移行するのか、復活するのか、今後の流れにも注目してみてください。
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