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Google Pay、Apple Pay、Amazon Payを比較

モバイル決済サービスは、IT業界の巨大企業であるGAFAのうちFacebookを除いた3社によるGoogle Pay、Apple Pay、Amazon Payによって普及しつつあります。コンビニエンスストアなどを中心に決済用の端末が増えました。

NTTドコモでは、Apple Payとd CARDの提携による『d CARD | Apple Pay 使わないの?「謎の声 VS まだ使ってない人たち」篇』の60秒CMで、Apple Payの利用促進を呼びかけています。

https://youtu.be/Xo0wwG3JklU

モバイル決済サービスによって、キャッシュレス社会が実現するかもしれません。
ここでは、Google、Apple、Amazonのそれぞれのモバイル決済の基本的な機能、利用状況、セキュリティの3つの観点から比較します。

この記事を読むと、次の3つのことが分かります。

①Google Pay、Apple Pay、Amazon Payの基本的な特長
②Google Pay、Apple Pay、Amazon Payで使える電子マネー、カード、店舗
③Google Pay、Apple Pay、Amazon Payのセキュリティ

 

Google Pay、Apple Pay、Amazon Payの基本的な特長の比較

 

それぞれの特長を解説する前に、簡単にモバイル決済サービスの種類を解説します。

モバイル決済サービスには、アプリ画面にコードを表示させてPOSシステムのバーコードリーダーで読み取る「QRコード決済(スマホ決済)」、店舗にタブレットやスマートフォンの決済システムを設置して店員が決済する「モバイルPOS決済」、そして、近距離無線通信技術と非接触型カードを用いた「モバイルFeliCa/NFC決済」があります。

Google Pay、Apple Payはすべて、モバイルFeliCa/NFC決済です。モバイルFeliCaは、ソニーの開発した非接触ICチップを利用した技術で、おサイフケータイやモバイルSuicaにも使われています。

NFCは「近距離無線通信」の規格のひとつで、「Near Field Communication」の略です。ソニーとフィリップスが共同開発しました。SuicaやEdyに使われ、対応している機器であれば、機器同士のデータ通信も可能です。

Amazon Payは「QRコード決済」になります。

 

Google Payの基本的な特長

 

Google Payは、日本では2016年12月13日に「Android Pay」としてスタートしました。その後、2018年2月21日にAndroid Payとオンラインショッピング用の「Googleウォレット」が統合され、現在のサービス名称に改名されました。

Google Payの特長は、おサイフケータイに対応したAndroid端末で利用でき、Suicaと連携が強いことです。年会費無料でSuicaにクレジットカードがチャージできます。連携可能な電子マネーが多く、国内の主要な電子マネーを管理可能。さらにポイントカードのポイントを一元管理できることが、とても便利です。

店舗では、スマートフォンを専用のリーダーにかざすだけで決済が完了します。

 

Apple Payの基本的な特長

 

Apple Payは、iPhoneを販売しているAppleのモバイル決済サービスです。2016年10月25日、iOS10.1のリリースにより日本でも使えるようになりました。日本上陸はGoogle Payより半年以上も遅れましたが、iPhone利用者の多い日本では、Apple Payを利用できる店舗が増えています。

クレジットカードによる登録と決済が簡単なことがApple Payの特長です。

登録時には、iPhoneに最初からインストールされているWallet Appを起動し、クレジットカードを写真で撮影し、入力が必要な項目はセキュリティコードの数字だけです。また利用時には、QUICPayやSuicaに対応した専用の端末にかざすだけで決済が完了します。アプリやWebサイトなどオンライン決済にも対応し、Apple Pay対応のアプリも増えました。

 

Amazon Payの基本的な特長

 

Amazon Payは、2018年8月29日にリリースされました。しかしながら、実は2015年以前から「Amazonログイン&ペイメント」というサービスが既にありました。この決済プラットフォームを改名したものがAmazon Payです。

QRコード決済としては日本には楽天ペイ、PayPay、LINE Payなど多数のサービスがあるとはいえ、Amazonの強みは世界最大のECサイトを運営してきた実績があること、知名度があること、そして膨大な既存会員のデータベースを所有している優位性があります。

既にAmazonの会員として登録している場合は、Google PayやApple Payのように新たにクレジットカード情報を登録する必要がありません。Amazonに登録した情報をそのまま使えます。しかしながら、どちらかといえばオンラインショピング向きです。実店舗における利用ではQRコードを表示する手間がかかるかもしれません。

 

Google Pay、Apple Pay、Amazon Payで使える電子マネー、カード、店舗の比較

 

キャッシュレスのモバイル決済サービスでは、提携しているクレジットカード、利用できる店舗数が重要になります。いざモバイル決済をしようとしたとき「申し訳ありません。ウチではそれは使えないんですよ」と言われたら、結局、財布からお札や小銭を出さなければなりません。

モバイル決済サービスは、基本的に電子マネーで決済を行い、提携しているクレジットカードを利用できます。それぞれのサービスで利用できる電子マネー、クレジットカード、主な店舗をまとめました。プリペイドカードが利用できる場合もあります。

 

Google Payで使える電子マネー、カード、店舗

 

■電子マネー
Google Payで利用できる電子マネーは以下になります。

楽天Edy
nanaco
WAON
Suica
QUICPay

■クレジットカード
楽天Edyには、楽天カードの他にNICOS(ニコス)カードやJACCS(ジャックス)カードなど、さまざまなカードが登録して利用できます。大手のクレジットカードでは以下の4つのクレジットカードが使えます。

JCB
Mastercard
American Express
VISA

■利用できる店舗
利用できる店舗としては、コンビニエンスストア、ファーストフード、家電量販店などで以下の店舗で利用可能です。

セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、サンクス、サークルK
ドミノピザ、マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン(KFC)、デニーズ
イトーヨーカドー、西武・そごう
ビックカメラ、ヨドバシカメラ、コジマ、ソフマップ
アピタ、ピアゴ

 

Apple Payで使える電子マネー、カード、店舗

 

■電子マネー
Apple Payで利用できる電子マネーは以下になります。Google Payと比較すると数が少ない印象ですが、Suicaに対応しているため、交通機関の利用もスムーズです。

Suicaでは事前に入金した金額までしか使えませんが、iDとQUICPayでは入金せずに後払いができます。したがって「10万円のパソコンを買う」ことも可能です。しかし、iDとQUICPayにはクレジットカードのように信用調査を通過しなければ使えません。

Suica
iD
QUICPay

■クレジットカード
Apple Payで利用できる主なカードには以下のようなものがあります。また、登録する会社別にてiDかQUICPayのどちらかの電子マネーに振り分けられます。

JCB、American Express、Orico
イオン、クレディセゾン
dカード、au WALLETクレジット、ソフトバンク
MUFG (VISA、MasterCard)
ANA(VISA、MasterCard、JCB)、JAL(JCB) など

■利用できる店舗
Apple Payが利用できる主な店舗を以下に挙げました。しかし、Suica、iD、QUICPayといった電子マネー対応の店舗であれば基本的に利用可能です。

ローソン、ファミリーマート、セブンイレブン
マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン(KFC)、すき家
イオンモール、マツモトキヨシ
ジョーシン、ソフマップ、コジマ、エディオン
TSUTAYA、ユニクロ
ENEOS など

 

Amazon Payで使える電子マネー、カード、店舗

 

Amazon Payの場合、QRコード決済のため、基本的にQR決済が利用できる店舗であればどこでも利用できます。

MMD研究所の調査結果(2019年2月)では、スマートフォン所有者が現在利用しているQRコード決済サービスのベスト3は、第1位「楽天ペイ」9.4%、第2位「PayPay」8.1%、第3位「LINE Pay」7.9%でした。Amazon Payの利用者は3.7%です。

 

Google Pay、Apple Pay、Amazon Payのセキュリティの比較

 

3つのサービスはいずれもセキュアなモバイル決済サービスを実現しています。

Apple Payでは、カードの登録時にカード会社からデバイスアカウント番号が送付され、暗号化されてiPhoneのデバイス内のセキュア・エレメントに保存されます。Appleのクラウド上に保存されることはありません。Touch IDやパスコードで認証を設定すればデバイス自体を開くことができなくなり、紛失したときは情報の削除も可能です。

Google Payも高度なセキュリティで決済情報を守っています。Apple Payとは逆に、暗号化した情報はクラウド上に保存し、端末には残りません。

Amazonは巨大なECサイトを運営しているにも関わらず、これまで一度も情報漏えいの事件が一度もありませんでした。そのこと自体が堅牢なセキュリティを裏付けています。

 

まとめ:利用端末のOSごとに選択、Amazonにも可能性

 

比較を通じて結論としては、Android端末を利用しているならAndroid Pay、iPhoneを利用しているならApple Payという、当たり前といえば当たり前ですが「利用しているモバイル端末によって決済サービスを選ぶのがベスト」という結果を得ました。

Amazon Payについてはまだ利用者は少ないとはいえ、これからQRコード決済は、インバウンド(訪日外国人)需要とともに盛り上がる可能性があります。中国ではQRコード決済が拡大しているようです。

電子決済の時代は、まだ黎明期です。

参考資料:
スマートフォン所有者が現在利用しているQRコード決済サービス、 トップは「楽天ペイ」(9.4%)、次いで「PayPay」(8.1%)、「LINE Pay」(7.9%)

[2019年5月31日アップデート]

 

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