そろそろ始めたいサブスクリプション型ビジネスモデル、普及背景と導入時の注意点とは


Appleがゲームサブスクリプションサービスの提供開始を発表したことでも話題の通称「サブスク」。サブスクリプションとは、期間毎に定められた料金を支払う方式のサービスのことで、「定額制サービス」とも呼ばれています。
今回の記事では、サブスクリプション型ビジネス普及の背景や導入時の注意点についてご紹介していきます。

この記事を読むと、以下のことがわかります。
1.サブスク普及背景
2.サブスクのメリット・デメリット
3.サブスク導入時の法律問題
4.サブスク型ビジネスを成功させるポイント

サブスクリプションサービス普及の背景

昨今のサブスクブームの背景としては、以下3つの要因が挙げられます。

1.モノ消費→コト消費

消費者のニーズは「モノ消費→コト消費」へシフトしていると言われています。これまで我々消費者は、自動車にしても日用品にしても、形ある・実在するものにしかお金を支払うことがありませんでしたが、インターネットの著しい普及により「形ないもの」に価値を感じお金を支払うことが一般的になりました。Netflixなどの動画サブスクサービスはその最たる例といえるでしょう。

2.所有→共有

次に、消費者の中でモノを共有する意識が浸透していることもサブスク普及背景の一因と考えられています。例えば、これまでは車を使いたいと思ったら車を購入する(=所有する)のが一般的でしたが、カーシェアリングのように何人かで1つのモノを必要な時に必要な分だけ共有するというスタイルが若者を中心に根付きはじめています。

3.所有価値→使用価値

上とも似ていますが、消費者は「所有すること」よりも「使用すること」に価値を見出す傾向が強くなっていると言われています。高額な商品や、消耗品ともいえるトレンドの衣服などを都度購入するのではなく、必要なタイミングでそのとき「使いたい!」と思うものを使用することにスマートさを見出す若者が増えており、ブランド品を「持っている」ことより、ブランド品を「使っている」ことに価値を感じる人が増えていると言われています。例えば、高級バッグの定額レンタルサービス「ラクサス」は月額6800円を支払うと、ルイヴィトン、エルメス、シャネルなどハイブランドのバッグを借りることができます。こちらのサービスは実に90%以上のユーザがサービスを使い続け、チャーン(退会率)が低いことも特徴で、「所有→使用」に価値がシフトしていることがこうしたデータからもうかがえます。

サブスクのメリット・デメリット

前述のような消費者ニーズの変化から急速に普及していったサブスクですが、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。消費者・企業それぞれの観点から考察していきましょう。

サブスクのメリット(消費者視点)

・お試し的な感覚で利用できるので、気に入らなかったら解約すればいいという手軽さがある
・一般的に購入するより安価で利用できる
・月額制のため、月の支出が一定であり利用開始する際にも安心感がある

サブスクのデメリット(消費者視点)

・利用頻度によっては購入したほうがコストがかからないこともあるので、利用の際には吟味が必要
・利用してみてすぐに不要と感じた際にも月額費用がかかるため、損した気分になることもある

サブスクのメリット(企業視点)

・毎月決まった収入を得ることができる
・顧客データを収集することができる
・人月ビジネスから脱却できる可能性がある

サブスクのデメリット(企業視点)

・利益を回収する前に契約を解除されてしまった場合には赤字になってしまう
・購入することに意義がある商品などの場合にはブランド価値が下がってしまう場合がある

消費者視点で見ても実にメリットの多いサブスクですが、企業としては毎月決まった収入を得られること以上に、顧客のデータを収集できる点も魅力的です。消費者が広告を避けるようになった昨今、顧客の嗜好・行動データは企業の財産であると考えられています。サブスク型モデルでは、メニューやオプションにバリエーションを持たせることにより顧客のニーズをデータで把握することができるため、その意味でも今後も注目が集まっていきそうです。

サブスク導入時の法律問題

サブスクは、まさに時代のニーズに合った消費者と企業、それぞれがwin-winになり得るビジネスモデルであることが分かりましたが、その導入には様々な障壁も存在するようです。ここでは、サブスクを企業視点で捉え、導入の際に注意が必要な法律問題についてご紹介していきます。

景品表示法

サブスクサービスでは「月額○○円で映画見放題!」というように定額料金内でサービス受け放題の意味を指す「〜し放題」という表現を用いる場合が多く見られますが、例えば「~し放題」と謳いながら、追加料金が必要だったり「~し放題」の内容が限定的である場合には、景品表示法上の「優良誤認」「有利誤認」表示に該当する可能性がありますので注意が必要です。

ポイントの利用(資金決済法・前払式支払手段)

よくあるサブスクサービスの利用モデルとして、ユーザーがサービス内でポイントを購入し、そのポイントをサービスの利用料に充てるというケースがあります。このように、ユーザーが事前にサービス内で使えるポイントを購入する場合には資金決済法の「前払式支払手段」の適用を受けます。「前払式支払手段」に該当すると、発行しているポイントの未使用残高(ポイントの総発行金額−すでに使用されているポイントの金額)が毎年3月末あるいは9月末において、1,000万円を超えたときは、内閣総理大臣への届出が必要となります。そのほかにも、事業者は表示義務、供託義務、行政庁への定期的な報告書の提出などの義務を負います。

利用規約などの契約条件の整備

また、サブスクサービスはその利用条件などを明示する必要があります。そのためには利用規約などを作成しておく必要があり、必要になる条項は、以下の通りです。
・月額料金、サービス内容の明示
・解約した場合のコンテンツの権利
・プラン変更の可否

上記の他にも、未成年の利用や、補償又は弁償の要否については誰が判断するのか(事業者の裁量か)という点や、その場合の金額の算定方法などサブスクの導入には注意が必要な点も多くあります。導入の際には、メニューを検討する前にこれらの項目のチェックも忘れずに行いたいところです。

本章 参照・引用:サブスクリプションビジネス導入時の法律問題を弁護士が解説

サブスク型ビジネスを成功させるポイント

乱立するサブスク型ビジネス、成功企業の共通点を2つご紹介します。

1.「ONB(オンブ)」

サブスクリプションMAGAZINEというメディアで紹介されている「ONB(オンブ)という言葉。こちらは、「O(お得)N(悩み解決)B(便利)」を表すサブスク成功に欠かせない要素です。
例えば、「お得」ではソフトウェアであれば、パッケージを購入するよりも初期の金銭的負担が少ないことで顧客からの支持を集めることができます。また、ラーメン定額制では、1ヶ月通い続けるヘビーユーザーにとっては毎月の支払額が少なくなること(そのかわり、強力なリピーターになる、トッピングを注文して単価を上げる) などが挙げられます。
引用:サブスクリプションの成功の秘訣はオンブ!?失敗事例にも照らし合わせてみる

2.CS(カスタマーサクセス)

サブスク型ビジネスではいかにユーザーに継続してサービスを使ってもらえるか、という点が利益に直結します。そのため、購入後も継続的にサービスに満足し続けてもらうためのカスタマーサクセスのしくみ作りが重要になります。カスタマーサクセスと混同しやすいポジションとしてカスタマーサービスが挙げられますが、ユーザーが困ったときに受動的に支援を行うカスタマーサービスと比較して、カスタマーサクセスはユーザーとのコミュニケーションの中で課題を見つけだし、アドバイスを行うなどより能動的な働きが求められることが特徴です。一番の目的を「解約率の低下」と捉え活動しているケースが多く見られます。

今回は、台頭を続けるサブスクリプション型サービスについてその概要をご紹介しました。「モノが売れない時代」と揶揄される現代社会において、サブスク型のビジネスモデルは企業にとっても救世主的な存在となるかもしれません。ただし、先に述べたように法律的な問題やカスタマーサクセスの整備など導入には注意すべき点も多く存在します。
これからもサブスク型ビジネスが人々のライフスタイルを大きく変える一翼となっていくのか、はたまた新たな技術革新により淘汰されてしまう一過性のムーブメントなのか、ますます今後の動向に目が離せません。

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