Appleがおろし金を発表? 新型「Mac Pro」がそう呼ばれている理由
Appleは2019年6月3日(現地時間)に開催した「WWDC 2019」にて、新型「Mac Pro」を発表しました。
しかし、そのデザインについて日本では「おろし金」、海外では「チーズおろし器」のようだと言われています。
なぜそう呼ばれているのか? その理由やデザインの持つ意味について解説します。
この記事を読むと以下の3つのことがわかります。
- Appleが発表した新型「Mac Pro」とは?
- おろし金と呼ばれている理由
- 新型「Mac Pro」のデザインの意味
Appleが発表した新型「Mac Pro」とは?
新型「Mac Pro」は、Appleが2019年6月3日に発表した「Mac Pro」シリーズの最新モデルです。
「Mac Pro」は写真編集や動画編集、アニメーション作成、作曲などプロフェッショナル向けに特化したフラッグシップモデルのデスクトップパソコンです。
現行モデルが発売されたのは2013年であり、じつに約6年ぶりのメジャーアップデートになります。
最大28コアCPU、最大1.5TBメモリ搭載の高スペック
「Mac Pro」はユーザーの用途に応じて必要なスペックをカスタマイズして注文できます。
新型「Mac Pro」がCPUに最小8コア16スレッド、最大28コア56スレッドのIntel Xeon Wプロセッサを搭載でき、メモリは最小32GBから、最大1.5TBまでサポートします。
また、8つのPCI Express拡張スロットを搭載しており、そのうち下部4つは「MPX Module(Mac Pro Expansion Module)」と名付けられた独自のモジュールを追加できる拡張性をもっています。
MPX ModuleにはグラフィックスカードのRadeon Pro 580X(最大1つ)、Radeon Pro Vega II(最大2つ)、Radeon Pro Vega II Duo(最大2つ)を搭載できます。
新型「Mac Pro」は、家電量販店などで販売されているパソコンを大幅に超えるスペックを備えることが可能なのです。
「Mac Pro」は今秋発売予定
新型「Mac Pro」は今秋発売予定です。公式サイトでは一時、2019年9月予定との記載もありました。
価格は5,999ドルから。日本円での価格は明らかになっていません。
おろし金と呼ばれている理由
それでは、なぜそんなにすごいパソコンが「おろし金」と呼ばれているのでしょうか?
その理由はデザインです。
穴あき構造&ハンドルがおろし金にそっくり
新型「Mac Pro」は、格子状の球形が並んだアルミニウムボディに、持ち運び用のハンドルがついています。
このデザインは、わさびや大根などの食材をすりおろす「おろし金」にそっくりなのです。
以下の商品はIKEAが販売している「IDEALISK(イディアーリスク)」ですが、穴あきボディにハンドルと、新型「Mac Pro」と同じ構造をしています。
海外では「チーズおろし器」と言われている
ちなみに海外では「おろし金」ではなく、「チーズおろし器(cheese grater)」と言われています。
似ているけれど実際には使えない
新型「Mac Pro」のデザインは「おろし金」に似ていますが、「おろし金」としては使えません。
こちらの動画は金属を削るマシンで新型「Mac Pro」のケースデザインを再現し、実際にそれでチーズをおろしてみた人によるものです。
動画を見ればわかりますが、穴が開いてるだけなのでかなり使いづらいようです。
新型「Mac Pro」のデザインの効果は?
新型「Mac Pro」は、なぜこのような穴あきデザインをしているのでしょうか?
理由は軽量化と通気性です。
穴あきの格子模様で軽量化
アルミニウムボディを球面の格子構造に削り出すことで、本体の強度を保ちつつ無加工の状態とくらべて本体の重量を軽量化することができます。
それでも、新型「Mac Pro」の重さは18.0kgもあります。
通気性を確保して排熱効率アップ
また、球面の格子構造は本体の通気性も確保しています。
新型「Mac Pro」は内部に高性能なプロセッサやグラフィックボードを搭載しています。そのため、負荷の高い処理をすればするほどパーツが発熱し、内部の温度が上昇します。
温度が上昇すると各パーツが性能を発揮できなくなるため、この球面の格子構造による通気性と内蔵された3つのファンと1つのブロワーが本体の熱を外に出し、つねに冷えた空気を供給する仕組みです。
まとめ
今回はAppleが発表した新型「Mac Pro」と、そのデザインが「おろし金」と呼ばれている理由について解説しました。
デザインは似ているかもしれませんが、その使いみちや効果は大きく異なります。
もっとも、一番大きな違いは価格です。「おろし金」が数百円から購入できるのに対し、新型「Mac Pro」は5,999ドル(日本円で約65万円)からと高級品です。
参考URL
Mac Pro – Apple(日本) https://www.apple.com/jp/mac-pro/
Apple、革新的な新しい Mac Pro と Pro Display XDR を発表 – Apple (日本) https://www.apple.com/jp/newsroom/2019/06/apple-unveils-powerful-all-new-mac-pro-and-groundbreaking-pro-display-xdr/
IDEALISK イディアーリスク おろし金 – IKEA https://www.ikea.com/jp/ja/catalog/products/50191907/
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