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プライバシーは大丈夫? スマートスピーカーの気になるポイント4つ

この記事では以下の3つのことがわかります。
①スマートスピーカー利用時における懸念事項
②その他事例から見る、セキュリティー管理の重要性
③具体的な情報流出対策について

その1  実はその会話、聞かれてるかも?

スマートスピーカー、AmazonやGoogle、Appleなどから販売されています。手に入りやすい値段になって、入手しやすくなったからこそ、注意したいこともありますね。

その一つが『会話内容の傍受』です。ネット記事などでもしばしば、○○の社員がスマートスピーカーの内容を聴いていたとか、セキュリティー面での不安に触れた記事を見かけますよね。

例えば、Appleではグレーディングという、Siriの認識制度を評価する仕組みがあります。音声認識の質を向上させるためには当然の取り組みとも言えますが、ユーザー側でグレーディングへの協力をするかどうかを選べるようになっていると、もう少し安心して同社端末を利用できるかもしれませんね。

もちろん、これはAppleだけの話ではなく、Googleでも同様に録音内容を聞き取っているという報道がありました。もちろん、AmazonのAlexaも同様の報道があります。

どこのスマートスピーカーを購入し、利用しても会話の傍受問題はついて回るのではないでしょうか。そうなると、企業の取り組みや利用規約への明記などが評価ポイントとなりますね。

■参考

アップル、「Siri」の音声分析を停止–グーグルもEUで(Yahoo!ニュース)
まだまだ不完全な音声アシスタント周辺はプライバシー面で取り扱いが面倒だという話(Yahoo!ニュース)
Alexaの録音内容はアマゾン従業員に聞かれている──認識精度向上に利用(engadget)

その2  あなたの様子、部屋が覗かれるリスクも?

もう随分前の話なのですが、Facebook社のCEO、マーク・ザッカーバーグ氏のMacBookが話題になったことがありました。ご存知のようにMacBookはじめ、ラップトップPCにはカメラが内蔵されているモデルも存在していますが、セキュリティー面を考えるとやはり不安もあります。

どんな時でも手放せなくなったPCは、常に私達の身近に存在しています。パジャマ姿の時など無防備な状況を撮影されるリスクなども、当然はらんでいるのです。

ザッカーバーグ氏のように、ノートPCのカメラ部にテープを貼るような行動はなんら過剰なものではなく、リスク回避という側面から考えると妥当だと言えるでしょう。

今回の記事で触れているスマートスピーカーについても、カメラを内蔵したモデルなどもでてきています。利用に際しては、やはりセキュリティー面、情報管理の体制などをしっかりと考えたいものですね。

スマートスピーカーの置き場所、使用シーンなどを限定するなどの工夫も必要となるかもしれません。
カメラやマイクを内蔵したデバイスは、使う側のセキュリティー意識が求められます。

また別のケースでは、監視カメラのパスワードを初期設定のまま使用していることで、悪意のある第三者に覗き見されている事例も報告されています。*1
海外の話ではなく、日本の店舗で起こっていることですので、かなり敏感に反応した方が多いのではないでしょうか。

パスワードを初期設定状態から変更することで回避できるとは言え、カメラ付きデバイスには盗撮、遠隔でのコントロールという懸念がつきものという印象がついてしまいました。スマートスピーカーにカメラ、ディスプレイ機能がついたものが出てきたことにより、セキュリティー面は商品選定の基準となりそうですね。

フェイスブックのザッカーバーグCEOは、なぜMacBookのカメラにテープを貼っていたのか(@IT)

その3  集めた情報はどのように利用されるのか?

先に紹介した通り、ユーザーから集めた音声情報は認識精度向上のため、グレーディングに用いられます。たとえば、普段活用している方も多いであろう、IMEである『Google日本語入力』にはこんな項目があるのをご存知でしたでしょうか。

Google日本語入力の環境設定から、プライバシータブに入ると『統計情報と障害レポート』という項目があります。Siriのグレーディング問題では、ユーザーが情報の提供の可否を選べないことに疑念の声があがりましたが、Google日本語入力は早期からこの項目があったように記憶しています。

プライバシー設定があることで、ユーザー側で情報の提供範囲を指定できるのは、意外と見落としがちなポイントです。「みんなが使っているから。」と新しいデバイス、サービスに飛びつかずにこのような部分にも目を向けたいですね。

Appleのプライバシーページより

正確な音声認識には大量のデータが必要なので、プライバシーの問題(情報管理の徹底)がクリアできれば、ユーザー側の判断で精度の向上に協力するか決めることが望ましいでしょう。ただ、具体的な利用用途が明記されていないケースが多いので、やはり、不安はつきものかもしれません。

その4  プライバシーを守るためにできることは?

私達の周りにあるサービスは徐々に、個人情報を収集する方向に向かっています。LINEでは信用スコアをベースにサービス『LINE Score』を提供しました。メッセージは見ていないとのことですが、新サービスが出るたびにプライバシーの問題は気になりますよね。

あるサイトでは、メールアドレスを入力すると過去に流失したことがあるかを調べることができますが、一度、ユーザーの元を離れた情報は個人情報と紐付いた時に被害をさらに大きくします。スマートスピーカーに限らず、新しいデバイス、サービスが登場した際は少し静観して、セキュリティー面の不安が払拭、強化されてから利用するのが良いかもしれません。

それでも、どうしても利用しなければいけない、すぐに活用したいという方は以下の点に気をつけてください。

1.必要以上にものが映り込まないようにする
2.もし流出しても良いような服装、シチュエーションの場所に設置する
3.利用は最低限にとどめ、重要な情報は口に出さない

こうして思いつくだけでも、かなり慎重に活用しなければいけない印象がありますが、利便性とセキュリティーを引き換えにするのだけは避けたいものです。冒頭のマーク・ザッカーバーグ氏の行動は、過敏すぎるようで実はセキュリティー面から考えると理にかなっているような気もしますね。

これらの取り組みはユーザー自身の意識によるものですが、スマートスピーカーの本体にあるミュートボタンを活用することも有効です。使わないときはミュートする。これだけでも、随分とセキュリティーの強化が期待できます。

あくまで流失ありきに行動、活用シーンを制限するのは過剰反応な気がしますが、自分の情報は自分で守る。そのような意識を強く持つことも、スマートスピーカーとうまく付き合って行くには必要かもしれませんね。

【まとめ】
スマートスピーカーでは私達の声を認識して、生活を便利にしてくれる機能を提供してくれます。しかし、その利用にはしっかりとセキュリティー意識を持つことが重要です。本記事を参考に情報流出リスクを考慮して、万全の対策の上で賢く便利なスマートスピーカーを活用しましょう。

*1(編集部追記) トレンドマイクロ
「覗き見される映像:無防備なIP監視カメラを悪用するサイバー犯罪者のアンダーグラウンド動向」
https://www.trendmicro.com/jp/iot-security/special/50202

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