RPAの業務自動化がもたらす影響とは?期待できる4つのメリット


近年では、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による業務の自動化に目を向けている企業も存在します。日本の少子高齢化により、労働の中核になりうる人材が徐々に減りつつある中、人材確保に悩んでいる方も多いのでは?

しかし、RPAを導入するメリットは人材不足という問題を解決するだけではありません。正確な業務の自動化により人的ミスを無くし、人材のコストダウンといった複数の利点に繋がります。

今回はそんな高い費用対効果が期待できるRPAについて、メリットや注意点を合わせてご紹介します。

この記事を読むと以下の3つのことが分かります。
① RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは?
② RPAで期待できる4つのメリット
③ RPAを導入する上で気をつけるポイント

RPAとは?

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、ソフトウェア型ロボットによる業務の自動化を指す言葉で、パソコンやクラウドサーバーを使って、従来の業務を代理として作業させることが出来ます。

AIと勘違いしてしまう方もいますが、RPAとAIは全く異なるものです。AIが「人のように考えるシステム」だとすれば、RPAは「人の代わりに手を動かすソフトウェア」だと言えるでしょう。

RPAは事前に設定されたルールに基づいて作業を遂行するため、「顧客データを抽出し、リストアップ化」「添付されたファイルを指定先へ自動保存」「複数アプリをまたいで受発注処理を行う」など、一定のルーティンに基づいた業務の自動化に向いています。

一方で、RPAを使えばすべての業務を自動化出来るわけではありません。決められた手順を繰り返し行う作業や、アプリケーションをまたいだ処理などを任せることは出来るものの、業務の手順は最初に必ず人の手で設定する必要があるのです。

データをもとに自動的に作業を修正するなど、RPAには判断作業が一切出来ない点は抑えておきましょう。

Excelマクロとの違い

似たような業務を効率化させる方法としてExcelマクロが挙げられますが、RPAとは大きく異なっています。ExcelマクロはあくまでExcelというツール内の効率化を図るもの。一方、RPAであれば業務の手順を事前に登録すると、クラウドサーバーやブラウザをはじめとした複数のアプリケーションをまたいで業務を自動化できます。

エクセルで集めたデータをアウトプットした資料作りも可能で、データの抽出・文章の流用・資料フォーマットの作成、果ては印刷部数の指定から印刷まで自動化させることも可能です。RPAは、Excelマクロよりもさらに定型業務の負担を軽減させられるといえるでしょう。

RPAの導入で期待できる4つのメリット

RPAを使えば、主にホワイトカラーであるオフィス業務を代理で進められます。そんな業務の自動化において、RPAに期待できる4つのメリットを見ていきましょう。

手作業で行う業務を自動化=生産性UP

RPAは休息という概念を持ち合わせておらず24時間365日働いてくれるため、圧倒的な生産性の向上に繋がります。また、従来の担当者を単純な反復業務からRPAでカバーできないクリエイティブな業務へ割り当てることで、さらなる生産性のアップを狙うことも可能です。

業務内容の属人化回避にも繋がりますので、全体的な生産性・業務効率のUPを見込めるでしょう。

コストダウン

RPAの導入でもっとも期待できる効果は時間的コストダウンです。人間にしか出来ないと思われていた複数のアプリをまたぐ手順を機械処理であるRPAへ任せることで、処理スピードを大幅にアップできるでしょう。

実際に東京都と民間事業者が共同で行った実証実験では以下のような結果が報告されています。
処理時間の縮減
29業務中25業務で処理時間が縮減した。年間ベースで計438時間の縮減効果があり、縮減率の平均は66.8%。
全庁に共通する業務では、シナリオの横展開により更なる縮減効果が期待できる。*1

実験には株式会社のNTTデータ、クニエ、Blueship、キヤノンマーケティングジャパン、みずほ情報総研といった企業が参加しました。注目すべきポイントは29業務中25業務と、多くの業務で処理時間を減らせている点です。

さらに年間ベースでは438時間もの作業コストを短縮しており、RPAによる業務の自動化は結果的に人件費の削減に繋げられるなど、コストダウンの効果も期待できるでしょう。

人材不足の解消

アウトソーシングや派遣社員といった外部の人材を頼りにしている企業も増えつつあります。その背景には少子高齢化による労働者層の減少があり、安定した人材確保が難しいと頭を悩ませている企業も少なくありません。内閣府の調べでは、2013年時点で6,577万人いる労働者人口が、2060年には3,795万人まで減少すると見られ、およそ42%近くの人材が減る見込みです。*2

「今後ますます人材不足に悩む企業が増える」と考えられますよね。しかし、RPAで自動化出来る範囲のオフィス業務を任せることが出来れば、人材不足の解消にも繋がると言えるでしょう。

人為的ミスを防ぐ

人の集中力には限りがあるともされており、24時間通しで働き続けるのはとても現実的ではありません。たとえ反復業務だとしても、気づかない内に集中力を切らしてミスをしてしまうケースも十分に考えられます。

とくに繰り返し行う業務内容ではミスに気づきにくく、気付いたときには取り戻す作業量が膨大になってしまうことも。RPAであれば、1度登録した反復作業内容を正確に遂行できますので、プロセス設定にミスがなければ作業内容にもミスは起こりません。

人のように集中力が途切れ生産性が落ちる、という心配もありませんので、人為的ミスを確実に防げるRPAは作業の品質向上に繋がると言えるでしょう。

RPAを使った効率化で気をつけたいポイント

RPAは人の手の代わりに動くソフトウェアです。ルーティン化した定型業務を登録することでアプリをまたいで作業を進めることが出来ます。そんなRPAは部門単位での導入も可能で、既存業務に悪影響を及ぼすことなく業務を自動化出来るでしょう。

しかし、RPAを導入する上でいくつか気をつけるべきポイントが存在します。

部門単位での導入は現場の理解を優先しよう

RPAのセットアップとして、現場の人間から理解を得ることは非常に重要です。IT部門や推進部門だけで話を進め、現場の担当者へただRPAの利用を促すという進め方はおすすめできません。

ソフトウェアに詳しい部門とは違い、RPAの提供元からもらうフォローが現場まで届かない可能性が考えられます。また、”やらされている”感によって現場担当者によるRPAへの評価がうまくいかないケースもあるでしょう。

RPAを正しく運用すれば、「あれもこれも自動化できるのでは?」とPDCAサイクルにより業務の効率化アップを図ることが出来ます。しかし、具体的なイメージをキャッチするには現場の声が必須で、正しく運用するにはRPAツールへの理解が必要です。

部門単位で導入する場合は現場の理解を優先して、担当者にはRPAツールの研修を受けさせることを抑えておきましょう。一度部門単位でうまく導入できれば、他部門も興味が湧いて新たな導入への推進に繋がるかも知れません。

部門単位でRPAを導入できるが必要性を把握しよう

RPAはイレギュラーのない定型業務が得意です。情シスや人事・経理をはじめとした多くの部署にはルーティン化された業務も多いかと思います。とはいえ、「じゃあ◯◯を自動化しよう」と足早に決断を急いでしまうのはNGです。
単純な作業だと思っていたら、「実は人が間にいないと業務が進まなかった」とあとになって気づくケースも。また、作業プロセスが難しいと感じていても、行われる時期が月に1度程度であればRPAに頼るのは少々もったいないかもしれません。

RPAを導入すればコストダウンをしつつ業務の効率化を図ることが出来ますが、本当にRPAを導入する必要はあるのか、業務の頻度や内容、作業量をしっかりと抑え、必要性を把握しておきましょう。

費用対効果をもとめてRPAを導入する場合は、全体のプロセスを事前に正しく把握しておくことが何よりも重要となります。

ブラックボックス化

RPAによる自動化が社員へ浸透すれば、同じルーティンを人手で処理するケースはほとんどなくなります。そうなると時間が経つにつれて自動化させる前の業務で培ったノウハウは失われるでしょう。

もちろんRPAが自動的に業務を遂行する限り人手が掛からないのは良いことですが、RPAのプロセス設定を請け負った担当者が居なくなったあとで、自動化されていたアプリケーションにいくつかの変更点が加わると誤まった操作をひたすら繰り返してしまう可能性も。

その場合は新たなプロセスの設計が必要ですが、前回担当者からの引き継ぎが十分でないとRPAの運用管理までブラックボックス化してしまう問題が浮上します。

各業務のプロセス、ひいてはRPAの設計プロセスがブラックボックス化されてしまうと、「新しくどう設定すれば良いのかわからない!」と頭を悩ませてしまう可能性もあります。各手順についてはドキュメント化しておき、RPAの設定も定期的にチェック・共有しておくといったブラックボックス化を避ける動きを意識しましょう。

まとめ

RPAを使って従来の業務を効率的に済ませることが出来れば、クリエイティブな業務へ人的リソースを割く余裕を生めるでしょう。業務の属人化を避けて会社の生産性をアップさせるうえに、人的コストも下げられます。

しかし、RPAの導入にはメリットばかりが見える一方で、導入するには部門ごとの理解や、現場担当者のひらめき・知見が必要になるのも事実です。RPAの導入を考えている場合はメリットを最大限活かすためにも、必要性を正しく認識したうえで導入することを心がけましょう。

*1東京都:「RPAによる作業自動化の共同実証実験」実施結果について
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2019/03/27/19.html

*2内閣府:労働力人口、資本蓄積と今後の経済成長について
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/future/wg1/0320/shiryou_01.pdf

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