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日本のConstruction DXは遅れているのか

Construction DXとは

Construction DXという言葉をご存じでしょうか。建築業界の人でも、知らない方が多いかと思います。Constructionとは建設のことです。DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、AIや5Gなどのデジタル技術を活用して商品やビジネスモデル、業務に変革をおこし、競争に勝てるようにしていくことです。(注1)
建設業界は人手不足が深刻な問題となっており、世界的な課題となっています。世界と比べると日本の建設業界のデジタル革命は遅れていると言われており、日本の建設業界企業の78%がDXを優先事項としています。(注2)

国内の進展度

Autodesk社と米調査会社IDCが協力して建設業界のDXに関するグローバル調査を行いました。(注3)
この調査では、DX成熟度を個人依存・限定的導入の初期段階、標準基盤化の中期段階、定量的管理・継続的革新の成熟段階の3段階(細かく5段階)に評価しました。
日本では初期段階が42%、中期段階が34%、成熟段階が24%という結果になりました。まだまだ始まったばかりいう印象です。しかし海外と比較してみると、成熟段階の割合はアジア太平洋地域で最も高く、ドイツ・アメリカと並んでも世界でも上位国の1つとなっています。日本が進んでいると考えることもできますが、建設業界のDXは日本を含めた世界全体の課題と捉えられます。

出展:建設ITワールド

世界各国の課題

DXを進めるうえでは上記の調査における初期段階ではなく成熟段階の割合を高める必要があります。成熟度を高めるために共通の課題とされ、日本は下記のような結果になりました。
「デジタル化の成果を図るKPI及びメトリックの確立」(60%)
「デジタルプロジェクトの全社的な統合」(56%)
「デジタルのケイパビリティ及びスキルの開発」(36%)
「デジタルへの投資に関する戦略的ロードマップの作成」(30%)
「適正な組織構造の構築」(24%)
「デジタルエンタープライズを支えるインフラストラクチャの未整備」(18%)

海外と比較すると、「デジタル化の成果を図るKPI及びメトリックの確立」の割合が極端に高く、「デジタルへの投資に関する戦略的ロードマップの作成」の割合は少ないです。これは海外ではBIMやICT建機などの導入後、どのように進めていくべきかを悩んでおり、日本はDX導入の先にある生産性向上や業績の向上といった経営戦略にまで進んでいるとも言えそうです。これは国交省のi-Constructionなどが影響しているかもしれません。(注1)

出展:建設ITワールド

まとめ

今回は日本におけるConstruction DXと海外の比較について取り上げました。国内のDXは割合的には太平洋地域で最も高く、ドイツ・アメリカと並んでも世界でも上位国の1つとなりました。しかし、まだ42%は初期段階となっておりこれから成熟段階まで挙げる必要があります。成熟度を挙げる課題は海外とはことなり、デジタル化の成果を図るKPI(評価指標)及びメトリックの確立」と、「デジタルプロジェクトの全体的な統合」が課題となっています。

 

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参考文献
注1 DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?必要な理由と意味を解説
https://www.e-sales.jp/eigyo-labo/%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%EF%BC%88dx%EF%BC%89%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E5%BF%85-7978
注2  日本の建設業界におけるDXとBIMの真価とは
https://redshift.autodesk.co.jp/dx-construction/
注3 デジタルトランスフォーメーションで切り開く建設業の未来
https://www.autodesk.co.jp/solutions/digital-transformation-for-construction

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