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メタバースは不動産でも大活躍!国内の事例をご紹介します。

この記事を読むと、以下のことがわかります。

  1. メタバースの概要
  2. 不動産業界でメタバースを活用するメリット
  3. 国内の不動産業界におけるメタバースの活用事例

インターネット上の3次元空間を指すメタバース。超越を意味する「meta」と世界を意味する「universe」を組み合わせて生まれたメタバースは、他者とコミュニケーションを取るだけでなく、空間そのものを楽しんだり経済活動を行ったりでき、様々な業界での活用が進んでいます。

不動産でもメタバースの導入は進んでおり、集客力や非接触性の確保、業務効率の改善ができると人気です。この記事では、国内の不動産におけるメタバース活用事例をご紹介します。メタバースや不動産に興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。

不動産でメタバースを活用するメリット

VRやARといった技術を使って仮想空間そのものを創り上げるメタバースは、不動産業界において、内見したり完成予定の物件を低コストで再現したりでき、不動産業界と大変相性のいい技術の1つです。不動産でのメタバース活用には、主に以下のようなメリットが期待できます。

  • 自宅に居ながら内見ができるため集客力が上がる
  • 完成品をイメージしやすく成約率アップにつながる
  • お客への説明の手間が省けることで業務効率化につながる

ファミリー世帯を中心に「家を建てたい」と思った時、住宅展示場へ足を運ぶ人が多いでしょう。しかし住宅展示場が近くになかったりまだ家を建てる決心が固まってなかったりすると、行くこと自体が億劫になってしまいます。

メタバースの仮想空間で住宅を見ることができれば、住宅展示場に出向く必要がありません。また非接触性・非対面性も高いため、より気軽に内見体験が実現するのです。

住宅やビルなどを新築する際は、出来上がったものを確認できません。図面や資料をもらっても一般の人はイメージがしにくく、「イメージ通りに出来上がるだろうか?」と不安が残るものです。

メタバース上でイメージを作ることで、一般の人はより具体的な完成品を体験できます。不安を払拭しやすくなりますし、資料や図面・プレゼン資料を作成する従業員の手間削減にも直結するのです。

不動産におけるメタバース活用事例5選

不動産のメタバース活用法として、以下の5つの事例をご紹介します。

  • 住友不動産はマンション物件でメタバースを活用
  • 大和ハウスの「メタバースおうち見学会」
  • 奥村組らは「メタバース技術研究所」を構築
  • 神稲建設はメタバース住宅展示場をスタート
  • 三菱地所はメタバース上で街を創る

それぞれについて、順番に解説します。

住友不動産はマンション物件でメタバースを活用

住友不動産では、新しいマンションギャラリー体験ができる「メタマンションギャラリー」を立ち上げています。すでに行っていたオンライン見学会の進化版という位置づけで、よりリアルな体験ができるよう様々な工夫が盛り込まれています。(※1)

まず「メタマンションギャラリー」では、営業スタッフと参加者がアバターとして参加するのが大きな特徴です。他者とコミュニケーションが取れるメタバースの特徴を活かし、営業時間内であれば、営業スタッフのアバターを呼び出すことも可能です。

営業スタッフなしで見学する場合、24時間365日、参加者の都合が良いタイミングで自由に見学できます。建築業界では完成模型を作ることが多々ありますが、「メタマンションギャラリー」では、メタバース内に模型コーナーもあります。

そのほか「メタマンションギャラリー」内ではエントランス受付やシアターコーナー、物件紹介動画やCG建物模型コーナーといったものも用意されています。遠方や現在バラバラで暮らしている家族もメタバース内で集まり、一緒に体験できる仮想空間です。

大和ハウスの「メタバースおうち見学会」

大和ハウスでは、大和ハウス工業株式会社、南国アールスタジオ株式会社、株式会社トラスの3社による大和ハウスグループによって、メタバース空間で建物の3次元モデルを可視化させる「D’s BIM ROOM(ディーズビムルーム)」を開発しました。(※2)

参加者はパソコンやタブレット、ヘッドマウントディスプレイといったディスプレイを使い、「D’s BIM ROOM」に入ります。計画している建物の建設予定地に出向いて参加すると、より実寸大の外見イメージや周辺環境との調和といった細かい部分も確認できます。(遠隔参加もOKです)

また家具の配置や内装の色決めといったことも、契約者や関係者が一緒にメタバース内で打ち合わせできるので、「イメージと全く違った」とトラブルになるリスクもありません。

大和ハウスの「D’s BIM ROOM」は2023年9月から、同社が手掛ける商業施設や事業施設で検証を進め、順次導入予定です。

奥村組らは「メタバース技術研究所」を構築

株式会社奥村組は、メタバース市場の創造に取り組む株式会社Synamon(シナモン)とともに「メタバース技術研究所」を構築しています。2021年から始まっているメタバース技術研究所は、BIM/CIMの活用や免震技術の開発など様々な研究がおこなわれています。(※3)

メタバース技術研究所の大きな特徴は、技術研究所自体がメタバースであるという点です。今まではモックアップを模型で行う方法が主流でしたが、メタバースの登場によって、VRを使ってメタバース空間内で意見交換ができるようになりました。

モックアップを模型で行う場合作成コストが高く、保管場所の確保や検討後に産業廃棄物が増えるなど、課題が多々ありました。そこでメタバース内で行うことで業務の効率化だけでなく、SDGsにもつながる取り組みが実現したのです。

神稲建設はメタバース住宅展示場をスタート

神稲(くましろ)建設では、2022年からメタバースによる住宅展示場をスタートしています。(※4)メタバース空間内に「くましろハウジング」を創り、CADデータと取り込むことで現実の家と同じ造りを再現しました。リビングや寝室、廊下の幅も確かめることができ、メタバース特有の高い臨場感が魅力です。

神稲建設がコロナ禍を経て、顧客との新しい接点の1つとして立ち上げたメタバースによる住宅展示場。ソーシャルVRサービスである「VRCHAT」とVR空間共有プラットフォームである「comony」で実現したメタバース空間で、実物大の建設物を顧客に体感してもらうことで、受注拡大を目指しています。

三菱地所はメタバース上で街を創る

三菱地所は、2021年にクラスター株式会社と協業して丸の内の街を再現した「バーチャル丸の内」を公開しています。「バーチャル丸の内」はクラスター社が提供しているバーチャル空間生成サービス「cluster」を使った、大規模なプロジェクトです。(※5)

ステイホームが求められた2020年は街から人が減り、不動産デベロッパーである三菱地所は新たな価値創造の必要性を感じ、バーチャル空間を作りました。空間内で街を散策したり買い物したり、コロナ禍の前では当たり前だったリアルな日常を感じてもらうことが大きな目的です。

ボイスチャットやテキストチャットでリアルタイムのコミュニケーションを取ることもでき、バーチャル空間内で開催したイベントは、延べ1,000人を超える集客に成功しています。

三菱地所はこのバーチャル空間に大きな可能性を感じ、今後は世代・属性別に空間を切り分けるなど新しい価値創造に取り組んでいます。

不動産における、メタバースの活用事例をご紹介しました。建築や不動産業界では、3Dモデリングや情報共有によって作業の効率化を目指すBIM/CIMの取り組みが進んでいます。

完成図や仕上がりイメージの共有が大事な不動産業界において、バーチャル空間をリアルに体感できるメタバースは相性が良く、今後も導入が期待できるでしょう。

コロナ禍によってオンライン上のコミュニケーションが盛んになり、Web会議やZoom面談などの導入が進んでいましたが、今では「メタバース」という新しい技術が生まれました。リアルタイムでコミュニケーションを取ることができ、さらに臨場感も高いメタバースは不動産業界においてうってつけの技術です。

今後、メタバースが不動産業界でどのように進化していくか見守っていきましょう。

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参照サイト

※1 https://www.sumitomo-rd-mansion.jp/shuto/metamansiongallery/

※2 https://www.daiwahouse.co.jp/about/release/house/20230822093523.html

※3 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000025330.html

※4 https://www.kumashiro.co.jp/2022-03-11_news/

※5 https://xtech.mec.co.jp/articles/5004

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