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Amazon Chimeの機能を解説!有料機能と無料機能、zoomとの違いも

オンラインミーティングが日常の一部となり、どこにいても会議に参加できるWeb会議ツールの利用が盛んになっています。zoomやSkypeなどさまざまなツールがシェアを争っていますが、あのAmazonも参戦していることをご存知でしょうか?

Amazonが展開する法人向けのクラウドプラットフォーム、AWS(アマゾンウェブサービス)の一つに、Web会議もできる通信サービス「Amazon Chime」(アマゾンチャイム)があります。Web会議ツールとしてはまだまだ認知度が低い傾向にありますが、SDK(ソフトウェア開発キット)を使って自分でシステムを構築できるなど、どんな分野にも対応できる自由度の高さが魅力です。

今回は、Amazon Chimeにどんな機能があるか、基本機能から応用機能まで幅広くチェックしていきましょう。

この記事を読むと以下の3つのことがわかります

①Amazon Chimeの基本機能
②有料機能の料金と、無料機能との違い
③Amazon Chimeとzoomの機能の違い

Amazon Chimeにはどんな機能がある?

まず最初に、Amazon Chimeの基本機能や特徴を紹介します。

Amazon Chimeの基本機能と特徴

Amazon Chimeでは、オンライン会議、チャット、電話、テキストメッセージのやりとりなどができるビジネスアプリケーションです。基本的な機能はほかのツールとほぼ変わりませんが、SDKを使ったシステム構築が可能です。(*1)

料金は使った分だけの従量課金制なので、時期によってオンラインミーティングの開催頻度に波があるような会社に向いています。一度も使用しなければ支払いは発生しないため、「今月は使わなかったのに。月額料金がもったいない」なんてこともありません。

登録をすませたら、無料で使える「Basic 機能」と、有料機能が使える「Pro 機能」を切り替えるだけで、自分に合った使い方を選べます。

通信サービスをひとまとめにできる

電話やビデオチャットなど、今までならそれぞれのアプリやデバイスで行っていた通信が、Amazon Chimeで一つにまとめられます。この特徴を生かし、会社全体で使う通信サービスを構築することで、使い方によっては通信料のコストダウンが実現できる可能性があります。

通信サービスが一つにまとまっていることのメリットとして、アプリを切り替える必要がないことが挙げられます。1対1で通話をしていたクライアントとの通話に上司を追加し、その場でオンライン会議を始めることも可能です。また、通話を切断することなくデバイスを切り替えられるので、スマホで始めた通話をPCに切り替え、画面を見ながらミーティングを始めることもできます。

Amazon Chime SDKで機能を追加できる

Amazon Chimeの特徴の一つが、「Amazon Chime SDK」を使った機能の追加です。SDKとはソフトウェア開発キットのことで、ユーザーがプログラムを構築するためのサンプルや基本プログラムなど、開発ツール一式が準備されています。(*2)

例えば「Web会議を録画したい」と思ったら、Amazon ChimeのユーザーはSDKを使って独自に機能を開発できます。「自分で作らないと機能が使えない」というやや面倒な側面もありますが、より使う側の希望にフィットしたシステムが作れる点は大きなメリットでしょう。

公式サイトでは、アイドルとファンをつなぐコミュニケーションサービスを運営する会社が、Amazon Chimeで監視録画機能のついたトーク機能を実装した事例が紹介されています。(*3)このように、ユーザーがほしい機能を自由に作って利用できる特徴は、これからますます多様になるWeb会議ツールのニーズを幅広く満たしていくことが期待できるでしょう。

Amazon Chimeの機能を利用する料金は?

独自の機能が追加できるなど、自由度が高いAmazon Chimeを利用するには、どれくらいの料金がかかってくるでしょうか。無料・有料で使える機能の違いとあわせて見ていきましょう。

Amazon Chimeのダウンロードは無料

Amazon Chimeを利用するための、アプリのダウンロードは無料です。Webブラウザ用・Windows用・macOS用・iOS用・Android用など、お使いのデバイスに合わせて選びましょう。(*4)

ダウンロードできたらアカウントを作成しますが、このときAmazonのアカウントも必要です。(*5)仕事とプライベートを分けたい場合は、アカウントの新規作成がおすすめです。

無料で使える機能は?

アプリのインストールとアカウント作成をすませたら、すぐに使えます。無料で使える機能は次のようなものがあります。(*6)

・会議への参加
・Chimeアプリ同士の音声通話
・グループチャット
・画面共有

これだけの機能が使えれば、自分で会議を主催しないユーザーなら困ることは少ないのではないでしょうか。もしzoomに慣れているとすれば、録画機能や背景の変更は各自で実装しないと使えないところがデメリットに感じられるかもしれませんね。

有料で使える機能は?

アカウントを「Pro 機能」に切り替えると、有料機能が使えるようになります。有料で使える機能はこちらです。(*6)

・会議のスケジュール
・会議の開催
・会議の録音
・会議をロックする

会議を主催する・ロックするなどのホスト側の機能は、有料となります。次は、詳しい料金体系について見ていきましょう。

有料機能の料金は?

有料機能の料金は、従量課金制です。支払う金額は、以下の料金の合計となります。

・1日1ユーザーあたりの使用料(3米ドル)(2021年10月11日現在で約112円)
・電話などの通信料
・税金、関税など

従量課金制ですが、1か月間の使用料金の上限は「1ユーザーあたり最大15米ドル(約1690円)」と決まっています。
例えば、会社で月に約10,000分アウトバンドコール(電話機能)を使った場合で計算してみましょう。(*6)

・日本国内で1分あたりのアウトバウンドコール料 0.064800(米ドル)

・10,000(分) ×  0.0648(米ドル)= 648(米ドル)(約72,988円)

場合によっては、使用料金に通話料が追加される可能性があります。アウトバンドコール料は国や地域で違いがあるので、海外発信が多い場合は使う地域の料金を確認しておきましょう。公式サイトには費用比較見積ツールがあり、入力するだけで簡単に比較できます。

Amazon Chime「Amazon Chime 費用比較見積りツール」
https://aws.amazon.com/jp/chime/pricing/?nc=sn&loc=3&dn=1

Amazon Chimeとzoomの機能を比較

ここからは、Amazon Chimeとzoomを比較していきましょう。zoomとはどこが違うのか、機能面からご紹介します。

Amazon ChimeはAWSのセキュリティが基盤

リモートワークが推奨され、zoomの利用が広がっていく中で、セキュリティの弱さを狙ったいたずらが増えたというニュースを覚えている人も多いのではないでしょうか。こういった事情から安全面を考慮し、zoomの使用を禁止する動きも出るという事態になりました。(*7)

Amazon Chimeは、AWS(アマゾンウェブサービス)のサービスの一つです。AWSは2020年の調査で、米クラウドコンピューティング市場のシェア一位となりました。 (*8)AWSが選ばれる理由として、初期費用がかからないコストの低さや、クラウドで常に最新のシステムが利用できるスピード感が挙げられますが、高いセキュリティも魅力となっています。 (*9)

オンプレミス(社内サーバー運用)では最新のセキュリティを維持するためのメンテナンスに費用がかさみがちですが、クラウドベースであるAmazon Chimeには、メンテナンスのための余計な費用が一切かかりません。使った分だけ支払う変動費用で、常に最新のセキュリティが利用できるという点は、何よりセキュリティを重視したいWeb会議ツールにおいて大きなメリットでしょう。

zoomは会議の主催と録画が無料

zoomは、会議の主催や録画、背景変更機能など、Web会議で使いたい機能が無料で簡単に使えるメリットがあります。zoomのシェアが一気に広まったのも、初めてでも使いやすい操作の簡単さが理由のひとつといえるでしょう。

一方、Amazon Chimeでこのような機能を使おうとすると、有料料金や、SDKによる機能の追加が必要です。Amazon Chimeは法人向けのサービスということもあり、高い拡張性やクラウドサービスが利用できる反面、個人がちょっと使うには、使いにくく感じる面もあるかもしれませんね。

個人でサクッと使いたいWeb会議ツールならzoomを、会社や個人のプロジェクトに総合的なクラウドコンピューティングサービスが必要ならAWSを利用し、そのサービスであるAmazon Chimeを使う、という選び方をしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

Amazon Chimeには、Web会議ツールに求められる基本的な機能が準備されています。さらに、SDKを使ってユーザーが自由にシステムを構築できる拡張性があります。
「Web会議ツールにこんな機能があったら助かるんだけど、どのアプリについているのかわからない」という場合は、SDKを使って自作してみるのも一つの方法です。

セキュリティや操作性、拡張性など、Web会議ツールに求める機能を明らかにして、生産性の向上に役立てていきましょう。

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*1 Amazon Chime「Amazon Chime の特徴」
https://aws.amazon.com/jp/chime/features/
*2 Amazon Chime SDK「概要」
https://aws.amazon.com/jp/chime/chime-sdk/
*3 Amazon Web Services ブログ「Fensi による Amazon Chime SDK を使った 1 on 1 トーク機能の実装方法」
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/fensi-1on1-talk-via-amazon-chime-sdk-jpmne/
*4 AmazonChime「AmazonChimeをダウンロードする」
https://aws.amazon.com/jp/chime/download/?nc=sn&loc=5&dn=1
*5 Amazon Chime「Amazon Chime の開始方法」
https://aws.amazon.com/jp/chime/getting-started/
*6 Amazon Chime「Amazon Chime 料金表」
https://aws.amazon.com/jp/chime/pricing/?nc=sn&loc=3&dn=1
*7 ITmedia ビジネスオンライン「結局、Zoomは使っても大丈夫なのか?」
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2004/22/news026.html
*8 ITmedia NEWS「クラウド市場でAlibabaがIBMを抜き去り、AWS、Azure、Googleに次いで4位に」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2102/08/news056.html
*9 AWS「AWS の クラウドが選ばれる 10 の理由」
https://aws.amazon.com/jp/aws-ten-reasons/

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