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Apple M1チップネイティブ対応で爆速化した「DaVinci Resolve」とは

 今やYoutubeやTikTokの勢いが止まりません。YoutubeやTikTokは、個人ユーザーのおもしろ動画共有サービスからずいぶん進化し、今や企業にとっても重要な宣伝ツールの一つとなっています。
 他の媒体でも数秒のショートムービーが山のように制作され、動画がSNSの中心コンテンツになりつつあります。
 そんな中、動画編集ソフトのひとつである「DaVinci Resolve」がM1チップにネイティブ対応し、なんと3倍もの高速化を実現した!と言うニュースがでました。今回は「DaVinci Resolve」を中心にちょっと深堀して行きたいと思います。

この記事でわかること
 ・M1チップネイティブ対応のニュースについて
 ・「DaVinci Resolve」とはどんなソフトなのか
 ・無料版「DaVinci Resolve」はYoutube用に使えるか

M1チップネイティブ対応のニュース

 「DaVinci Resolve」は、Blackmagic Design社が発売している動画編集ソフトです。 
 2021年8月に最新版のver.17.3がリリースされました。このアップデートでは新しい処理エンジンを採用することで、最大で3倍の処理速度向上を実現しているとアナウンスされています。

 今回のアップデートでは、4K動画やカラーグレーディングのスピードアップだけでなく、新たに8K動画にも対応しています。さらにM1搭載のH.265ハードウェアエンコーディングもサポートするなど、大幅な機能向上となっています。
 2020年発売のM1チップ搭載Macは、MacBook Air・13inch MacBook Pro・Mac miniの3機種があります。DaVinci Resolveの今回のアップデートでは、バッテリー持続時間を30%向上しているため、ノートタイプでの利用がしやすくなっているようです。

 簡単にアナウンスの内容だけを列挙しましたが、「13inchのMacBook Proを手軽に持ち歩いて、出先で気軽に4K動画の編集やリアルタイム再生ができる」というのは、実は凄いことです。
 コマ落ちせず、現場ですぐに動画を確認しながら微調整が完了。後の細かい処理については持ち帰ってからでも可能です。
 このことは動画編集の労力を圧倒的に削減し、生産性を驚くほどアップさせることができるでしょう。

 ここで取り上げた以外にも、300種類以上の新機能および既存機能の改良がなされており、Blackmagic Design社によると「1990年代の6800系からPowerPCへの以降以来の高速化」を実現したとのことです。
 Appleの重要な歴史の転換点と同程度以上の進化を遂げたというのですから、今回のアップデートがいかに注目に値するかがわかります。*注1

 他にも操作性の向上や多彩な機能追加など取り上げるべきことはたくさんありますが、今回特に注目すべきポイントとして

 ・ラップトップPCで4K動画の編集・再生がサクサクできる
 ・M1チップへのネイティブ対応で「DaVinci Resolve」が爆速化
 ・いろいろな機能強化で本格的な動画編集がより便利に

といったところではないでしょうか。
 まだ「DaVinci Resolve」を使ったことのない方はこの機会にぜひ使ってみてはいかがでしょう。

 動画編集ソフトといえば、「Final Cut Pro」と「Adobe Premiere Pro」が2強として有名です。「Final Cut Pro」はMac専用です。「Adobe Premiere Pro」はマルチプラットフォーム対応しており、それぞれに多くのユーザーを持っています。
 この2つのソフトもすでにM1チップにネイティブ対応しています。ここで、この2大動画編集ソフトに比べて「DaVinci Resolve」にどんな特徴があるのかを見ていきましょう。*注2

そもそも「DaVinci Resolve」とはどんなソフトなのか

 「DaVinci Resolve」は、Blackmagic Design社が提供するポストプロダクションソフトウェアです。映画に必要な動画や音声などの素材を、映画撮影後に統合的に編集することができるのが特徴となっています。
 元々は、カラー調整に特化したソフトウェアであり、ハリウッド映画に使われるなどハイエンドな機能を持っています。

 Blackmagic Design社が買収した後は、動画編集機能などを組み込むことで統合ポストプロダクションソフトウェアとして進化し、対応OSも順次拡大してきました。
 有料版の「DaVinci Resolve Stadio」は約34,000円で提供されています。Adobeの「Premiere Pro」単体プランの通常価格が月額2,728円のサブスクであり、「Final Cut Pro」が36,800円であるのに比べて決して高くはありません。*注3

 しかし、驚くべきは無料版の「DaVince Resolve」でも有償版のほとんどの機能を利用できるという点です。個人利用であれば無料版で十分な性能を持っていますので、とりあえず本格的な動画編集をできるだけ低コストでスタートしたい方には、最高の選択肢だと言えます。
 ついつい「ただより高いものはない」とつい疑いがちですが、無料版の提供についてはBlackmagic Design社創業者の思想が色濃く反映されています。

 Blackmagic Design社の創業者であるGrant Petty氏が、2019年のインタビューで語った内容を要約すると次のようになります。

 ・「資金的に余裕がない若い人でも、志を実現して高いレベルに行くための手助けをすることが我々の仕事である」
 ・「ハイエンドな機能を省略せず、こうした人に広く利用してもらいたい」

 とは言え、無償で提供してはビジネスが成立しないのではないかという疑問を持ちます。それについては以下のように語っています。

 ・「無償版を利用して(映像業界で)成功した人が、コントロールパネルやI/OデバイスやカメラなどのBlackmagic Disign社製品を購入することで収益を確保できる。」

 なんとも気の長い話であり、普通の企業が求める短期的で確実な収益を確保するビジネスモデルとはやや異なる点に感銘を受けます。Grant Petty氏はさらに次のように続けています。

 ・「私達が収益を得るためには、お客さんが成功しなくてはいけません。お互いが成功することで、win-winの関係が構築できるのです。」

 かなり要約しましたが、内容や想いは十分伝わるかと思います。
 一企業の収益や成長だけでなく、業界全体としてクリエーターを育て、一緒に成長して行くことを理想とし、それを実践しています。
 もし私が本格的な映像編集の仕事に携わるとしたら、Grant Petty氏の会社が提供しているソフトとハードを第一に選択することでしょう。機能や性能、価格だけでなくその思想を共有したいと強く感じます。*注4

無料で十分な機能を持つ「DaVinch Resolve」はYoutube用に使えるか

 この記事の読者で、Youtuberをめざして動画編集ソフトを検討している方はいらっしゃるのしょうか?
 そこまで本格的ではないにしても、SNS用のちょっとしたショートムービーを編集したいという方は結構いるかもしれません。またネット上で公開しなくても、ホームムービーをきちんと編集したいというニーズであれば、それなりにありそうです。

 そんな方々に、「DaVinci Resolve」は適しているのかどうか?を少しだけ検討してみましょう。
 結論は「動画の種類や内容によっては最適とは言えない」となります。
 一番のメリットはなんと言っても、高機能で本格的な動画編集が無料で使えるという点です。個人ユースであれば、有料版にある8K動画や複雑なエフェクトをいくつもかけた加工・編集などは不要でしょう。
 M1チップ搭載のMacBook AirかProを持ち歩き、現場でさっと編集しすぐに再生確認ができる。そんな使い方であれば十分な性能を持っています。

 ただし、テロップの挿入やデザインについては、やや他のソフトと比べてると劣る部分もあり、利用者によっては使いにくいという面も否めません。
 Youtubeでよく見る、特徴あるテロップで視聴者を引き込むような動画作成には向いてない部分もあるようです。

 もちろん、これは動画の内容やスタンスによっても異なりますし、実際の使用感・操作感は個人の感覚に依存することも多いため、まずは使ってみてから決めれば良いと思います。
 なにせ無料ですし、しかも高機能。まだ本格的な動画編集ソフトを持っていない方であれば、高いソフトを購入する前にとりあえず触ってみても良いソフトであるとお勧めします。

 今回は、DaVinci ResolveがM1チップ搭載Macにネイティブ対応したというニュースを中心に、その周辺の話題をまとめてみました。
 YoutubeやTikTokなど、毎日のように個人編集の動画に触れる機会が増えています。もはや動画作成やネットへの投稿は、特殊なことではなく広く一般のユーザーでも日常的にできるようになりました。
 今回の記事によって、さらに一歩進んで少し本格的なソフトを探している方の参考になれば幸いです。

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注1
Blackmagic Design「ブラックマジックデザイン、DaVinci Resolve 17.3を発表」
https://www.blackmagicdesign.com/jp/media/release/20210819-02
注2
engadget「Adobe 「平均80%早くなる」M1 Macネイティブ対応のPremiere Proアップデート提供開始」
https://japanese.engadget.com/adobe-m1-mac-premiere-pro-update-021516629.html
Adobe「アドビのアプリは M1 チップのコンピューターで動作しますか?」
https://helpx.adobe.com/jp/download-install/kb/apple-silicon-m1-chip.html
注3
Adobe「Creative Cloudのプランと価格」
https://www.adobe.com/jp/creativecloud/plans.html
Apple Store「Final Cut Pro」
https://apps.apple.com/jp/app/final-cut-pro/id424389933
注4
FILM INK「The Renaissance of DaVinci Resolve」
https://www.filmink.com.au/renaissance-da-vinci-resolve/

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