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Autodesk Platform Servicesとは?Forgeに変わる新たなプラットフォームを解説

クラウドサービスは近年爆発的に普及が進んでいるITサービスの一種ですが、CADソフトなどを提供するAutodesk社も、クラウド活用をより高いレベルで推進するためのサービス開発が進んでいます。

2022年、Autodeskが新たに発表したAutodesk Platform Servicesは、従来のForgeに変わってクラウド活用の基点となるサービスです。この記事では、そんなAutodesk Platform Servicesの役割や導入メリットなどについて、詳しく解説します。

目次:

  1. Autodesk Platform Servicesとは
  2. Autodesk Platform Servicesの役割
  3. Autodesk Platform Services導入のメリット
  4. Autodesk Platform Services上で提供されるクラウドサービス

Autodesk Platform Servicesとは

Autodesk Platform Services(APS)は、Autodesk社が2022年9月に発表した、DX推進を強化するためのクラウドプラットフォームです*1。業界別のクラウドサービスをAPSから別個に配信することで、Autodesk活用のハブとしての活躍が期待されています。

もともと、APSは「Forge」という名称で提供されていた開発プラットフォームでした。ForgeにおいてもAPI連携やワークフローの自動化などを行うことができましたが、APSではこれらの機能を拡張するような形でサービスをアップデートしているのが特徴です。上記機能に加え、ソリューションの接続性や拡張性などが現代的に改善されています。

Autodesk Platform Servicesの役割

APSの役割は、分断された業務プロセスの統合です。同じ組織にありながら、業務プロセスやチームごとに作業が分断され、その連携に多くの時間と負担を浪費していることを問題視したAutodeskは、クラウドを介したプラットフォーム活用の重要性に焦点をあてています。APSを通じて、各プロジェクトの段階に応じた業務を統合された環境下で推進できることにより、効率的な情報共有や適切なタイミングでの接続を実現し、業務改善に役立てるのが狙いです*2。

Autodesk Platform Services導入のメリット

APSの導入は、

  • 業務効率化
  • リモートワーク・IT活用推進
  • データ活用の推進

という3つの側面からメリットが期待できます。

業務の効率化につながる

APSを使ったクラウドサービスの活用は、各業務プロセス間の連携強化に繋がり、多くの業務を効率化できます。情報共有や修正対応時のコミュニケーションコストを小さく抑えられるため、迅速に業務を遂行し、従来よりも短い納期で対応できるようにもなるでしょう。

コミュニケーションに関する効率化が進まない、コスト増大に悩んでいる場合、APS導入が強力なソリューションとなるかもしれません。

リモートワークやIT活用を推進できる

包括的なクラウドサービスを提供するAPSは、組織内全体でクラウド活用を推進する際のプラットフォームとしての役割が期待できます。業務のクラウド化が進んでいない、あるいは部門ごとに導入状況が異なる場合、APS導入によって一斉クラウド化や互換性の獲得が実現可能です。

APSを基点としたIT活用体制が整備されるとともに、クラウド環境の実現で、オフィスに来なくとも業務を遂行できる、リモートワーク体制も整えられるでしょう。

データ活用環境が整う

APSを使った情報共有やデータベースの獲得は、利便性に優れるデータ活用環境の整備にも役立ちます。データドリブンな業務プロセスが近年注目を集めますが、APSの導入はその一歩を踏み出す足掛かりとなるはずです。

Autodesk Platform Services上で提供されるクラウドサービス

APSはさまざまなクラウドサービスを連携するプラットフォームとしての活躍が期待されますが、大いに注目を集めているのが

  • Autodesk Fusion
  • Autodesk Forma
  • Autodesk Flow

という、APS上で提供される3つのクラウドサービスです。それぞれの概要を、まとめて解説します。

Autodesk Fusion

Autodesk Fusionは、製造業向けに提供されるAPS経由で利用可能なクラウドサービスです。同社の3DCADソフトであるFusion 360を基軸としたサービスで、機械設計ソフトやプロダクト設計ソフトとの連携効果を高めたり、設計プロセス上で電子回路の設計を可能にしたり、柔軟なシミュレーションを実施したりすることが可能です*3。

Autodesk Forma

Autodesk Formaは、建設・建築向けに提供されるクラウドサービスです。特に力を入れているのがBIMを採用したワークフローの効率化で、AutodeskのBIMソフトであるRevitとのコラボレーションや、ビジュアライズソフトのInfraWorksの連携などを支援することができます。

Autodesk社以外のソフトとの連携にも対応しており、AutoCADなどと合わせて人気のCADソフトであるRhinoceros 3Dと、設計データやデザインデータの共有が行えるのも強みです。

Autodesk Flow

Autodesk Flowは、エンターテイメント向けのCAD運用を支援するためのクラウドサービスです。近年問題視されているエンターテイメント業界における長時間労働を回避すべく、資産管理システムの提供などを実現します。

3Dアニメ制作ソフトのMayaやMotion Builderとの連携、ワークフロー管理ソフトのShotgridなどとの連携を実現する上で役に立つことが期待されています。

まとめ

この記事では、Autodeskが新たに提供を開始するプラットフォームサービスのAPSについて解説しました。APSは直接CADやBIM業務を実施するためのものではなく、これらの業務効率をさらに高いレベルに引き上げる上で重要な役割を果たします。

すでにCADやBIMを導入しているが、今ひとつ効率化が進まない、技術的にIT化の限界を感じているなどの問題を抱えている場合、APSの導入によって解消が期待できるでしょう。

 

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参考:
*1 MONOist「「Autodesk Platform Services」をベースとする3つの業界別クラウドを発表」
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2210/03/news031.html

*2 上に同じ

*3 デジタルクロス「人とプロセスとデータをつなぐ、米Autodeskが見据えるアフターコロナのチームワークの作り方【後編】」
https://dcross.impress.co.jp/docs/news/003318-3.html

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