GoogleがアップルのiBeacon潰しをしかける。容赦ねえ…。
iBeaconとは、AppleがiOS7から実装した、Bluetoothを用いた位置情報に基づく情報配信技術です。
BluetoothはWi-fiと異なり、極めて省電力のため「スイッチを入れっぱなし」にすることができます。その利点を活かし、「端末があるエリアに入ったら情報配信を行う」という行為が可能になります。
例えば、ショッピングモールで、店舗に入るとクーポンがiPhoneに配信される
例えば、博物館で特定のエリアに入ると、解説がiPhoneに表示される
例えば、薬局に入ると、レジに行く頃には処方箋どおりの薬が用意されている
など、物理的なロケーションを元に最適な情報を配信することができるようになる仕組みとして、注目されていました。
ですが、iBeaconには欠点もありました。iPhoneでしか使えない、という欠点です。Beaconは、ユーザーの持つ端末のアプリケーションと、店舗側のBeaconと呼ばれる検知装置の2通りが必要ですが、IBeaconはiPhoneでしか使えない技術、クローズドな技術のため、アクセサリや様々な装飾品、その他のアップル製以外の小型デバイスでは利用できませんでした。
そこに風穴を開けるのが、今回のGoogleの発表です。
Googleが発表した”Eddystone”は、アップルの独自規格に対抗し、Googleらしくオープンプラットフォームを採用しています。Androidはもちろん、iOSでもなんであってもAPIを使うことでBeaconを用いたソリューションを構築できます。
Appleは独自規格にこだわり、小さな世界の中で高収益をあげる仕組みを作りましたが、GoogleのAndroidはオープン化を推進することで、iOSをはるかに上回るシェアを獲得しました。
今回のGoogleの発表は、また同じ道をたどるのでしょうか。
IoT世界の今後に注目です。