子供向けも登場した3Dプリンターが世の中に浸透しつつあるぞ!
こんにちは、ライターの渡邊志門です。3Dプリンターがモノづくり革命を起こす!と話題になり、少し時間が経ちました。少し落ち着いたような雰囲気がありますが進化は続いており、既に個人で所有することも普通の世の中へと移ってきています。小学生の夏休み工作の宿題が、3Dプリンターで提出されるなんていう日も近いかもしれません。今回は3Dプリンターについてです。
そもそも3Dプリンターってなんだ
3Dプリンターという名前自体はそれなりに知られていると思いますが、その仕組について知っている方は少ないのではないでしょうか。
3Dプリンターは基本的に熱溶解積層方式という構造が採用されています。他にも幾つかの構造はあるのですが、特に一般消費者向けはほとんどが熱溶解積層方式です。
まず樹脂を200℃程度に熱してノズルから射出して形を作っていきます。それを層のように重ねていくことによって三次元のものが出来上がっていくのです。このような構造であるがゆえに一層ごとの樹脂が分厚いとガタガタの階段上のものになってしまいますが、一層が薄いとなめらかな曲線を三次元で描くことができるようになるわけです。現在の3Dプリンターのスペックはここで判断されることもあるとか。
3Dプリンター自体がはじめて登場したのは1980年代のアメリカで、飛行機や自動車の試作品を作るために開発されました。それが近年になって以下の理由で一気に知名度と市場が拡大したわけです。
・価格が下がったと同時に性能が大幅に向上した
・3Dプリンターのメーカーが合併し、大きくなった企業が市場開拓に乗り出した
・米国政府が3Dプリンタの研究促進のために6000万ドルの補助金プログラムを創設した
3Dプリンターでなにが出来るのか
3Dプリンターで出来ることは非常に幅広い分野に渡ります。例えば医療。これまで歯型の制作などはプロが長い時間をかけて行うものでしたが、3Dプリンターを使えば短時間で性格な歯型を作ることが出来ます。しかも元のデータが残っているため、それを微調整すれば幾らでも似たような形のものを作ることができるのです。
その他にも自動車や飛行機など試作機を作るだけで莫大なコストがかかるようなものでも、3Dプリンターを利用することで時間と予算を短縮につながります。実際に家庭に3Dプリンターが置かれたことを想定すると、デザインや形のデータだけを企業が売り、実際に物は家の3Dプリンターで印刷して利用するなんて可能性もあるわけですね。
最近では子どもを対象とした3Dプリンターも登場し、その低価格と安心性が話題になっています。
実際の販売は2016年の6月頃を予定しているそうですが、既に注文が殺到しているとか。ちょっとしたアクセサリーやおもちゃのようなものを作ったり、レゴのようにパーツを作り、それを組み合わせて一つのものを作るなんてことも可能です。自分の三次元の発想やアイデアをそのまま形にすることが出来る3Dプリンターは子どもの教育や、発想力の強化にも繋がるのではないでしょうか。材料は100%自然由来を使っており、万が一口に入れてしまった場合などでも安心。価格は3万円程度と十分に手の届く範囲内ですよね。
まとめ
これからさらに広がりを見せるであろう3Dプリンターですが、現段階で全ての物が作れてしまうというわけではありません。たとえば拳銃などの危険なデータが流出することによって、誰でも拳銃を作れるようになるかといえば、そこは材料の面で不可能だったりします。
我々の生活にプラスに働くような世の中への浸透を願いたいですね。