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Apple独自の生成AI「Apple GPT」とは?注目の活用法を解説

世界最大のIT企業の一角を担うAppleは、ソフト・ハードの両面で圧倒的な存在感を発揮しつつあります。近年の急速なAI需要の高まりとAI開発競争の激化にも柔軟に対応し、他社のサービスに負けない独自サービスの開発に取り組んでいるとされています。

最近では特に生成AIへの注目が集まっており、Appleはこの分野において公式なサービス発表は行なっていないものの、近々登場が予想されているのが「Apple GPT」と呼ばれる独自の生成AIです。

この記事では、そんなApple GPTはどのような生成AIなのか、どのような活躍が期待されているのか、そしていつ頃このAIはリリースされるのかについて、解説します。

目次:

  1. 生成AIの概要
  2. Apple GPTとは
  3. Apple GPTと他の生成AIの違い
  4. Apple GPTに期待される活用法
  5. Apple GPTのリリース時期について

生成AIの概要

そもそも生成AIとは、AIが指示された条件に合わせて独自にコンテンツを生成することのできる高度なAIシステムの一種です。従来のAI活用では、決められたタスクを遂行する程度の活用に限定されてきましたが、生成AIの登場により、クリエイティブな業務にもAIを適用できるようになりました。

生成AIは画像や動画などのコンテンツ生成を目的とした活躍が期待されていますが、現在最もしているのはテキストの生成です。

ChatGPTやBardなど、この1年ほどでチャットボット形式のテキスト生成AIがビジネスの領域で活躍しており、情報検索やコーディング、自然言語翻訳などに至るまで、あらゆる業務のサポートに活躍しています。

Apple GPTとは

そんなテキスト生成AIブームの中で新たに登場すると噂されているのが、Appleの独自生成AIである「Apple GPT」です。

Apple GPTは、OpenAIのChatGPTやGoogleのBardなどが分類されるテキスト生成AIの一種とされています。生成AIの開発には欠かせない大規模言語モデル(LLM)をAppleは「Ajax(エイジャックス)」と呼ばれる独自のフレームワークを開発して構築し、Apple GPTにその言語モデルを落とし込んでいるとのことです*1。

これまでもAppleはSiriをはじめとした、独自のAIソフトの開発と提供に注力してきましたが、生成AIの領域については音沙汰がなく、他社に遅れをとっている印象もあります。

同社でも他社の生成AI分野での目覚ましいシェアの拡大は脅威と考えられているという報道があり、この遅れを取り戻すという意味でも、Appleは独自生成AIの開発と提供に力を入れているとのことです*2。iPhoneやMacbookなど、同社のデバイスは圧倒的な市場シェアを獲得しているものの、生成AI分野での遅れは、このシェアを脅かす可能性もあります。

逆に、Apple謹製の生成AIが公開されたとなれば、一躍プライベートやビジネスを問わず、圧倒的なシェアをこの領域でも獲得することは十分に考えられるでしょう。

Apple GPTと他の生成AIの違い

Apple GPTは、ChatGPTやBardなどの他の生成AIとは、どのような点で異なるテクノロジーとなるのでしょうか。具体的な機能に関する発表などはないものの、ポイントとしては

  • Apple製の生成AIであること
  • 慎重な開発が行われていること

の2点が挙げられます。まず、Apple GPTの最大の強みと言えるのは、そのAIが「Apple製」であることです。

Appleのソフトやハードの開発における実績とシェアは圧倒的であり、そのブランド価値に追随できる企業はごくわずかです。「Apple製品であれば問題ないだろう」という安心感は世界中で共有されており、それこそが同社の最大の強みでもあります。

生成AIはその普及に伴い、運用方法や外部からの攻撃によって、脅威に晒される危険があることもわかってきました。また、ChatGPTやBardは消費者向けのリリースこそすでに行われているものの、まだまだ改善の余地は大きく、絶対的な信頼のおけるレベルのサービスには達していないことも周知の事実です。

一方のAppleは、同社の生成AI開発については「慎重に進めている」と言及しており、生成AI需要のニーズについては把握しているが同社の求める水準にはサービスとして達していないとされています*3。

ある程度他社製品のシェア拡大を許してでもブラッシュアップを進めている同社の姿勢は、それだけプロダクト開発において高い水準を求めている証拠でもあり、多くのユーザーがApple製品に対して信頼を抱ける理由でもあるのでしょう。

Apple GPTに期待される活用法

Apple GPTは一般公開こそまで行われていませんが、報道によるとすでにApple社内での試験的な運用が行われているとのことです*4。

具体的な運用方法についても明かされてはいないものの、ChatGPTなどと同様のテキストチャットボット形式での運用をベースとしながらも、高度な判断能力を活かしたAppleのそのほかのAIサービスの強化にも役立てられる可能性があります。

Siriのアップグレードにおいて生成AIは役に立てるのはもちろん、同社の「マップ」アプリ機能の改善や、iPhioneなどのカメラ機能の改善にもAIがすでに実装されており、この性能を高める上でも役に立つでしょう。

また、AppleStoreなどの実店舗におけるAppleスタッフの業務支援においても、今後Apple GPTが導入され、現場業務の改善に役立つ可能性もあります。

いずれにせよ、Appleは多くのサービスを多方面で展開していることから、Apple GPTの正式実装でこれらのサービスが包括的にアップグレードされることには期待できそうです。

Apple GPTのリリース時期について

気になるApple GPTのリリース時期についてですが、残念ながら2023年9月時点では公式の発表はなく、いつ登場するのかは不明のままです。

ただ、2023年から2024年にかけて発表があるという噂も出ているため、近い将来その姿を見ることになるのは間違い無いでしょう*5。

まとめ

この記事では、Appleが密かに開発を進めている独自の生成AIであるApple GPTについて解説しました。

Appleは現状、生成AI開発においては他社に遅れをとっている状況ですが、これは同社のブランド力を維持できるほど高い品質の生成AI開発がまだ十分に進んでいないことに起因するものと言われており、リリースについても1〜2年以内に行われると考えられます。

Appleブランドの信頼感は他社の追随を許さないものであり、そのブランド価値に違わないレベルの生成AI開発を進めるのは非常に困難であることもうかがえるでしょう。

Apple GPTが登場すれば、Apple製品や関連サービスの品質の底上げが期待でき、Appleの強力なブランド力がさらに高まることが期待されます。具体的な機能やそのレベルについてはまだまだベールに包まれていますが、多くのユーザーがその登場を待ち侘びていることは間違いありません。

 
 

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出典:

*1 JBPress「アップル版の生成AI「Apple GPT」、24年登場か? 乗り遅れ懸念、今後注目される2つの分野とは」

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/76226

*2 Forbe Japan「年内に登場期待の「アップルGPT」がSiriやApple Musicを強化する可能性

https://forbesjapan.com/articles/detail/64783

*3 GIGAZINE「Appleはすでに社内で業務に独自のチャットAI「Apple GPT」を活用している」

https://gigazine.net/news/20230724-apple-chatbot-on-work/

*4 *2に同じ

*5 *1に同じ

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