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Googleがデモ中と噂の記事作成AI「ジェネシス」とは?AIの展望も解説

Googleが「ジェネシス」(Genesis)という記事作成AIツールを開発し、アメリカの大手報道機関に売り込みを始めているという噂が流れています。すでにデモも行っているという報道もあり、噂の信ぴょう性は高いようです。

この記事では、Googleの記事作成ができるAIツール「ジェネシス」の概要をご紹介します。またGoogleがAIに注力する理由や生成AIを使うポイント、AIの展望もご紹介しますので、興味がある方はぜひ最後までお読みください。

この記事を読むと、以下の3つのことが分かります。

1.Googleが売り込んでいると噂されているAI記事作成「ジェネシス」について
2.GoogleがAIに注力する背景について
3.記事作成のような生成AIを使うときのポイントについて

Googleが売り込んでいるとうわさのAI記事作成ツール「ジェネシス」とは

2023年7月ごろ、GoogleがAI記事作成ツール「ジェネシス」をテストしており、すでに複数の報道機関に売り込んでいるとニューヨークタイムズが報道しています。(※1)

しかしGoogleは公式で上記の情報については認めておらず、2023年10月時点ではまだ噂の段階です。しかし大手報道機関でデモを行ったという証言もあり、信ぴょう性は高いと思われます。

ジェネシスはAI記事作成ツールですが、まだまだ開発初期段階であり、人間レベルで記事を仕上げられるわけではありません。

人によってはAI記事作成ツールの登場は、「記事作成やジャーナリストの業務全般はすでにAIが賄える」といわれているようで不快感を抱く方もいらっしゃるかもしれません。しかし、Googleはジェネシスをあくまでもサポートツールの1つとして開発しています。

AI記事作成ツール「ジェネシス」はあくまでもサポートツール

GoogleのAI記事作成ツール「ジェネシス」ができることは、記事作成の中でも情報を集めたり見出し・文章スタイルの選択肢の提供としたりいったものです。

Googleもツールを紹介する際はあくまでもジャーナリストの“助け”であると説明していて、報道や事実確認といった人間の仕事の代替を想定したものではないと説明しています。

例えばGoogleドキュメントではすでにAIの校正ツールがリリースされたり、生成AIで文書提案をしたりといったことが可能です。しかしこれらAIツールを使ったからといって、文書作成をすべてAIに任せられるわけではありません。

上記と同じくジェネシスもあくまでも記事作成をサポートするツールとして、見出しや文章スタイルを提案するようです。他のAIツールと同じように、基本的なタスクを自動化して人間の時間を節約する……というのが、ジェネシスを紹介するGoogleの姿勢なのでしょう。

GoogleがAIに力を入れる理由

ビッグテックと呼ばれる巨大IT企業は、AI開発に膨大なコストをかけ注力しています。Googleは2017年に“AIファースト”を掲げて開発に注力しており、すでに様々なAIツールをリリースしました。

Googleは2023年、公式サイトにて主要AI企業と協力し、人工知能の開発における責任ある実践に向けた共同の取り組みに参加することを表明しています。(※2)

大胆なAI開発を進めることは開発初期から責任を持って取り組むことだとして、AIを活用した社会問題の解決や安心安全なAIシステムの推進など、GoogleのAIへの取り組みを宣言しているのです。

GoogleがAIに力を入れる理由は公式サイトで宣言しているものがメインですが、大きな目的として、「競争力の強化」もあるのではないでしょうか。今後、あらゆるサービスを支える基盤がAIとなる可能性が高く、今後の競争力強化を考えると、AIという技術の取得は欠かせません。

GoogleはGoogle Assistantをはじめ、AIで人の会話をシミュレートできる「Google Bard」、Google Bardの開発で使用された大規模言語モデル「LaMDA(ラムダ)」など、AIファーストという宣言通りさまざまなツールを提供しました。

AIは最近の技術と思われがちですが、実はその歴史は古いものです。第1次AIブームが起こったのは1960年代であり、このブームで初の自動移動能力を持つロボットが誕生しました。

その後もAIは進化を続け、2016年にはソフトバンクがAI搭載の人型ロボット「Pepper(ペッパー)」の販売を始めたのは記憶に新しいでしょう。人型のロボットがまるで感情を持つかのように行動し、利用者の行動や感情を学習する「感情マップ」は多くの人を驚かせました。

その後「ビッグデータ」の登場により沸き起こったのが、昨今の第三次AIブームです。従来では困難だった膨大な量のデータ収集や管理が可能になり、さらに5Gなど周辺技術の向上も相まって、AIはさらに技術が進化しました。

そして生まれたのが“生成AI”と呼ばれる技術です。決められた処理の自動化を行う従来のAIとは一線を画し、データのパターンや関係を学習することで、AIが新しいコンテンツを作成するという未知の領域に到達しました。

ChatGPTに代表される生成AIは、条件に応じた文章や画像、プログラミングコードを生成できることで注目されています。この進化した生成AIで人間の仕事や社会的課題が解決できるよう、Googleなど多くのIT企業が注力しているのです。

AI記事作成ツールの仕組みや展望

GoogleのAI記事作成ツール「ジェネシス」のようなツールは増えています。人間の作業を効率化してくれる半面、「AIが人間の仕事を奪うかもしれない」という見方も強く、将来AIがどう進化するのか憂慮している人も少なくありません。

生成AIのように物を作り出すレベルまで到達したAIは、今後どのように人間と共存していくのでしょうか。

AIが記事を作成する仕組み

AIツールが記事を作成する仕組みは、簡単に言うと以下の通りです。

l データを収集する→データを学習する→文章を生成する

まずは、目的とする生成物について、学術文献やインターネット上の情報といった膨大なデータを集めます。データはテキストに限りません。自動抽出技術を使い、画像や音声といったデータも集めます。

次にデータ学習です。集めたデータを学習して、文章の校正や文法、見出しのスタイルなどの作成ルールといったパターンを把握します。

そして最後に生成を行って完成です。文章や記事を作成するときは、指定した条件に合わせた文章を作ることができます。

AI記事作成ツールを効率的に使うポイント

AI記事作成ツールを効率的に使うためには、以下の3つがポイントです。

  • l 生成したものをそのまま使わない
  • l AIツールに対して適切な指示を出す
  • l 事実確認は人が行う

AIツールが生成した文章は、パッとみて整った印象を受けても、よく見ると表現がぎこちなかったり筋が通ってなかったりといったこともあります。かならず人がチェックして、適宜修正が必要です。

記事作成にAIツールを使うときは、文章のイメージやルールといった指示を的確に出すことが重要です。例えば言葉のスタイルはビジネス向けのフォーマルなもの、記事は専門的なトーンにするといった具合で、指示を出します。

また記事の信頼性を高めるためには、ファクトチェックも重要です。AIが学習したデータに間違いが含まれていたり誤った解釈が含まれていたりすれば、生成する記事にも影響します。

上記のポイントを見てわかる通り、AIツールによる記事作成は人の手間が欠かせません。いくらAIが進化したといっても丸投げはできず、“人ありき”の運用なのです。

AIライターは人間を超えられない

AIの発達によって「AIに仕事を奪われる」という噂が消えません。コンビニやスーパーでは無人レジが増え、会社の受付も人からロボットに代わり、一部の単純作業を機械が行っているのを目にすると、「人の仕事を奪っている」と思ってしまう方も多いでしょう。

しかし、今回ご紹介したGoogleのAI記事作成ツールであっても、Googleが「サポートの1つである」と説明しているように、記事すべてをAIが仕上げることはできないのです。

つまり、今の技術ではAIライターが人間を超えることはできません。

生成AIツールを使うときも、主はAIではなく人間です。人間がAIに適切な指示を出し、AIが生成したものを添削し、ファクトチェックも人が行います。AIはあくまでも主従の“従”であることを忘れてはいけません。

AIは急速に発達しています。ついには「2045年問題」としてAIが人間を超えるときが来るという予想もありますが、数十年も後のAIの未来を的確に予言できる人はいません。今後AIと人間の関係がどう変化していくのか、引き続き見守りたいところです。

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参考サイト
※1  https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/616483
※2 https://japan.googleblog.com/2023/07/ai.html

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