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AutoCADのスクリプト機能とは?活用メリットや基本の使い方を解説

AutoCADは汎用性の高いCADソフトとして知られている万能型の製品です。機能をフル活用する上では、その使い方についての高度な理解が求められます。

AutoCADをある程度使いこなせるようになると、徐々に多用して行きたいのがスクリプト機能です。この記事では、AutoCADが有するスクリプト機能とはどのようなものなのか、メリットなどに触れながら解説します。

目次:

  1. AutoCADの強みと課題
  2. AutoCADのスクリプト機能とは
  3. スクリプト機能を使用するメリット
  4. スクリプト機能の基本的な使い方
  5. スクリプト機能が活躍するシーン
  6. スクリプト機能を上手に使うポイント

AutoCADの強みと課題

AutoCADの最大の強みは、あらゆる専門業務にも対応できる汎用性と専門性の両立です。通常、汎用CADと呼ばれるCADソフトの多くは、基本的な機能の多くを備えている一方、専門性に欠けていて高度な作業には適用しづらいことが挙げられます。

一方のAutoCADは、ツールセットと呼ばれる専門業務に特化したツールアドインを備えています。各種業界で求められる専用ツールを必要に応じて展開することにより、専門的な業務にも対応することが可能です。

AutoCADは機能を正しく使いこなすことができれば、その強みを生かして高度な業務にも適用できるでしょう。

ただ、運用に際してはそれぞれのツールをいちいち展開する手間がかかるため、業務負担そのものを軽減するには限界もあります。また、業務の多くはルーティンワークであるため、これらをいかに高速で進められるようになるかが、スキルアップのポイントにもなります。

AutoCADのスクリプト機能とは

AutoCADの効率的な作業を実現する上で、欠かせないのがスクリプト機能です。スクリプト機能は、あらかじめコードをテキスト形式で作成し、それをAutoCADに読み込ませることで特定の作業を実行させるものです。

基本的に、AutoCADではマウスやキーボードを使ってその都度ツールを立ち上げ、操作を実行します。一方でスクリプト機能を活用すると、AutoCADはスクリプト、つまり記述したコードに従ってツールの立ち上げや操作を行ってくれるわけです。

スクリプトは、ある程度フォーマットを活用すれば様々なタスクの自動化を実現することができます。AutoCADの操作方法や作業に慣れてきたら、積極的に活用していきたい機能です。

スクリプト機能を使用するメリット

スクリプト機能を活用することで、

  • 業務の効率化につながる
  • ヒューマンエラーを回避できる

といったメリットを期待することができます。

スクリプト機能の最大の特徴は、業務を自動化できることです。全ての業務を、思いのままに自動化するのは困難ですが、提携作業であれば簡単なスクリプトを組むだけで、自由に自動化できます。

スクリプト機能を使うことで、全ての工程を手動で行う必要がなくなり、余計な負担を減らすことが可能です。その上、スクリプトを自動化すると高速でタスクを完了してくれるため、作業時間の削減にもつながります。

また、スクリプト機能は正しくスクリプトが作成されていれば、必ずその通りに動作します。手動作業の場合、どれだけ簡単な作業でもどこかでミスをしてしまう可能性は残るため、注意しなければなりません。

一方でスクリプト機能は、ヒューマンエラーの余地が介在しないのが特徴です。ケアレスミスのリスクを減らし、修正業務を削減することができます。

スクリプト機能の基本的な使い方

スクリプト機能は、

  • スクリプトファイルを作成する
  • スクリプトファイルを管理する
  • スクリプトファイルを実行する

という3つの手順で運用を進めます*1。具体的にどのような使い方になるのか、確認しておきましょう。

スクリプトファイルを作成する

スクリプト機能を使用するには、まずスクリプトファイルの作成が必要です。スクリプトファイルの作成は、メモ帳などのテキスト作成アプリで実行します。

スクリプトを正しく記述する上では、各種コマンドとシステム変数をある程度知っておかなければなりません。どのコマンドでどんな指示を送れるのか、事前に調べておきましょう。

スクリプトの記述が完了したら、ファイルとして名前をつけて保存します。

スクリプトファイルを管理する

作成したスクリプトファイルは、AutoCADに改めて読み込ませる必要があります。AutoCADにスクリプトを与えるには、[オプション]ダイアログボックスから[ファイル]タブを選択し、[AutoCAD サポートファイルの検索パス]よりスクリプトファイルを追加しましょう。

スクリプトファイルは直接AutoCADに読み込ませることもできますが、上記の手順を踏むことにより、他のカスタムファイルと並列してまとめて管理・実行できるようになります。

スクリプトファイルを実行する

スクリプトファイルを実行するには、[スクリプト実行]コマンドを入力します。コマンドラインを開いて[SCRIPT]と入力しましょう。

するとスクリプトファイル選択のダイアログボックスが現れるので、そこから任意のファイルを選び、[開く]をクリックすることで実行可能です。

スクリプト機能が活躍するシーン

スクリプト機能が活躍するのは、ルーティンワークが大量に発生するシチュエーションです。手作業でやるには少し負荷が大きすぎるという場合、スクリプト機能を使って対処することで、時間と負担の削減につながります。

何度も同じコマンドを使用する機会が発生している場合、スクリプトの使用を検討しましょう。

スクリプト機能を上手に使うポイント

スクリプト機能を上手に使いこなす上でまず大切なのが、コマンドを理解することです。

上でも触れましたが、スクリプトを使うためにはコマンドを正しく入力しなければなりません。コマンドは必ずしも全て暗記する必要はなく、ネット上のものをコピペすることで対応可能です。

ただ、よく使うコマンドについては頭に入れておいた方が、さらなる作業の効率化につながるでしょう。

加えて、スクリプトコマンドを正しく記述したり、記述の過程でミスをしなかったりすることも大切です。スクリプトが正しく実行されれば問題ありませんが、記述内容にミスがあると機能しないからです。

まとめ

この記事では、AutoCADのスクリプト機能について解説しました。何度も同じコマンドを入力する必要がある場合、スクリプト機能を使うことで大幅な業務効率化が期待できます。

AutoCADには豊富なコマンドが存在するため、その全てを暗記するのは難しいものです。主要なものについてはある程度覚えておき、必要に応じてスクリプトファイルを作成し、自動化できると、作業負担を大きく解消できるでしょう。

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出典:

*1 Autodesk「お試しください: スクリプトを使用して作業を効率化する」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2024/JPN/?guid=GUID-BE44AE86-7638-48C9-BE5B-C1DF8E4C8808

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