CAD資格でスキルアップ!おすすめ資格の比較と取得方法
CAD(コンピューター支援設計)は、さまざまな設計業務を支えるツールとして、建築や製造、ファッションなど多様な分野で必要とされています。そのCADの資格は、取得することによって自身の専門知識を証明し、キャリアアップや業務の効率化に大いに役に立ちます。
この記事ではCAD資格の種類やその特徴から、取得のための方法、さらに資格ごとの比較などをまとめていきたいと思います。
この記事でわかること
・主なCAD資格の種類と比較について
・CAD資格の取得方法と勉強のポイントとは
・CAD資格取得のメリットと注意点
主なCAD資格の種類と比較
CAD関連の資格には、特定のソフトに特化したものや、一般的なCADスキルをテストするものなど、いくつかの選択肢があります。それぞれの資格は、運営母体や試験内容、費用、合格率が異なるため、自分のキャリア目標に合った資格を選ぶことが大切です。
以下に、代表的な資格についてまとめてみました。
代表的なCAD資格
資格名 | 運営母体 | 試験内容 | 費用目安 | 備考 |
CAD利用技術者試験 | コンピュータ教育振興協会 | 2次元・3次元CAD操作、基礎知識の筆記試験 | <3次元CAD>1級:16,500円(準1級・1級所持者は11,000円)準1級:11,000円2級:7,700円<2次元CAD>1級(建築・機械・トレース):16,500円(準1級・1級所持者は11,000円)2級:6,050円基礎:4,400円 | 3次元CAD2級、2次元CAD2級はCBT(Computer Based Testing)、2次元CAD基礎はIBT(Internet Based Testing)で実施される。 |
建築CAD検定試験 | 全国建築CAD連盟 | 建築図面の作成や図面管理の実技試験 | 準1級:14,700円2級、準2級、3級:10,500円4級(団体受験のみ):3,150円 | 試験は会場設置のPC(ソフト)か持ち込みで受験する。全国に13会場あり、会場によって受験できる方法が異なる。持ち込みは全会場対応可能。 |
AutoCAD認定ユーザー | オートデスク | AutoCADの操作スキルを評価する実技試験 | 7,700円※会場によって割引制度や対策講座の受験が必須となるなど、費用は異なる。 | 全国に18ヶ所ある試験会場に問い合わせて確認すること。時間や費用は会場ごとに異なる。 |
SOLIDWORKS CAD Design Professional (CSWP) | Dassault Systemes | 3次元設計の知識・技術を問う実技試験 | 9,900円※オンラインで販売 |
*注1
CAD資格の特徴
■CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験は、2次元と3次元の両方のCAD技術を網羅しており、基礎から高度な技術までの理解度を測定します。
特に製造業での需要が高く、資格取得者はキャリアの幅を広げることが可能です。試験は筆記形式となっており、基本的な操作スキルから応用技術までカバーしています。
■建築CAD検定試験
建築CAD検定試験は建築業界に特化した資格であり、図面作成や図面管理など、実務的なスキルを評価します。この資格は、建築分野での実務に直結しており、図面の精度や作成スピードの向上に貢献します。
特に設計事務所や建設会社で働く方にとって有用な資格です。
■AutoCAD認定ユーザー
AutoCAD認定ユーザーは、世界的に使用されているCADソフトである「AutoCAD」の操作スキルを証明する資格です。
オートデスク社が提供するこの資格は、グローバルな認知度が高く、ソフトウェアの利用スキルを示すための標準的な資格とされています。
■SOLIDWORKS認定プロフェッショナル
SOLIDWORKS認定プロフェッショナルは、3次元設計に特化した資格であり、特に製造業やプロダクトデザインの分野でのニーズが高いのが特徴です。
この資格を取得することで、実践的な設計能力を証明し、より高度な設計業務にも対応できるようになります。
CAD資格の取得方法と勉強のポイント
資格取得をめざすための勉強として、いくつかの方法があります。以下に、各勉強方法とその特徴を紹介します。
勉強法1:独学
独学は、書籍やインターネット上のリソースを利用して学習する方法です。費用を抑えたい方や、自分のペースで学びたい方に向いています。
また、市販されている参考書や問題集を活用し、試験の範囲に沿った学習を進めることが可能です。YouTubeなどの動画プラットフォームでは、実際の操作方法や試験対策講座も多く配信されていますので、独学で勉強されるかたの大きな手助けとなっています。
勉強法2:スクール通学
CADスクールでは、経験豊富な講師による実践的な指導を受けることができます。特に初学者にとっては、直接指導を受けることで理解を深めやすく、短期間で効率的にスキルを習得することができます。
またスクールによっては、試験に特化したコースも用意されているため、自分の目標に合った講座を選ぶと良いでしょう。スクールの選び方としては、カリキュラムの充実度や講師の質、受講料の比較などを行うことがとても重要です。
勉強法3:オンライン講座
近年、オンライン講座も人気を集めています。オンライン講座での学習は、自宅や職場など、場所を選ばずに学べるため、忙しい社会人や子育て中の方にも向いています。
また多くのオンライン講座では、録画された授業を視聴できるため、何度でも復習することができます。加えて質疑応答機能を備えたコースも多く、分からない点を講師に質問することができるなどの特徴があります。
勉強方法の選択は、自分のライフスタイルや学習スタイルに合わせて決めることがとても大切です。特にスクールやオンライン講座を選ぶ場合は、無料体験やカウンセリングなどを受け、自分に合った学習方法かどうか、実際に確認することをおすすめします。
CAD資格取得のメリットと注意点
CAD資格を取得することで、さまざまなメリットが得られます。CADの資格は、業界内でのスキルの証明となり、転職や昇進の際に有利に働きます。特に建築や製造業では、CADのスキルが業務の効率化やクオリティ向上に直結するため、資格を持つことで即戦力として認識されやすくなります。
またCAD資格は、資格取得後も継続的な学習を求められることが多く、最新の技術やトレンドに対応できる点も大きなメリットです。このことにより、常に業界の最前線で活躍できる人材として評価されることが期待できます。
一方で、資格取得には時間と費用がかかる点も注意が必要です。例えば、難易度の高い資格を目指す場合、合格までに多くの勉強時間を費やす必要があり、仕事や家庭との両立を図るための計画が重要になります。
また受験費用や講座受講料など、費用面も考慮する必要があります。特に更新が必要な資格では、継続的な費用負担も発生するため、長期的な視点での計画が求められます。
【まとめ】
CAD資格は、設計業務におけるスキルを証明し、キャリアアップに大きく貢献するものです。自分の目指す業界や職種に合わせて適切な資格を選び、計画的に学習を進めることで、資格取得をスムーズに達成できます。
資格取得後も継続的にスキルを磨き続け、さらなるキャリアの発展が期待できます。これを機にぜひCAD資格の取得を検討してみてください。
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❸DXレポートについて
❹建設業界におけるDX

■参考文献
注1
AUTODESK オートデスク認定資格プログラム
https://www.myautodesk.jp/certification/venue.html
Dassault Systemes
https://discover.3ds.com/ja/dassault-systemes-software-applications-portfolio