1. TOP
  2. ブログ
  3. CATIA V5とは?主な活用方法や導入メリットを紹介

CATIA V5とは?主な活用方法や導入メリットを紹介

CADソフトにはさまざまな種類がありますが、需要が大きい分野として挙げられるのが機械設計領域の専用CADです。CADソフトには汎用モデルと専用モデルがあり、機械設計に特化した専用CADソフトも多様な組織で採用されています。

この記事では、そんな機械設計に活躍するCADソフトのCATIA V5について、そのメリットや具体的な機能を解説します。

目次:

  1. CATIA V5とは
  2. CATIA V5が活躍する業界
  3. CATIA V5導入のメリット
  4. CATIA V5の主な機能

CATIA V5とは

CATIA V5は、フランスのソフトウェアメーカーであるダッソー・システムズが提供する機械設計に特化したCADソフトです。CADソフトには2Dと3D、そして両方に対応するモデルがありますが、CATIA V5は3Dでの描画が可能な製品です。

「Computer Graphics Aided Three Dimensional Interactive Application」の略称でCATIAという名前が与えられており、V5はヴァージョン名を指します。機械設計向けCADとしては世界でもトップレベルのシェアを獲得し、日本でも導入実績が豊富な、信頼性の高いソフトと言えるでしょう。

CATIA V5が活躍する業界

CATIA V5は機械設計分野であれば、あらゆる領域で活躍ができるCADソフトです。自動車や産業機械、造船といったポピュラーなものから、航空・宇宙領域やエネルギー、その他ハイテク分野など、最先端の技術力が求められる場面での活躍が見込まれます*1。

CADソフトにはいくつかのバリエーションがあり、製品ごとに対応可能な業務はある程度決まっています。例えば初歩的な機能のみを実装したローエンドCADでは、基礎的な業務にのみ使える機能しか実装されておらず、複雑な設計には適していません。ミドルエンドCADであれば業務領域は広がりますが、限界があることは常に意識しておく必要があります。

一方のCATIA V5ですが、この製品はハイエンドCADに分類される、最高レベルのポテンシャルを備えたCADソフトです。そのため、対応業務上の制約はほぼないと考えてよく、機械設計の分野であれば全てのニーズに応えられるのが大きな特徴です。

CATIA V5導入のメリット

CATIA V5の導入は、具体的にどのようなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。ここでは同製品の導入によってどんな利点が期待できるのか、解説します。

感覚的な形状作成ができる

CATIA V5はハイエンドCADとして知られている3D CADソフトですが、実際には非常に感覚的に使える製品であるため、すぐに生産性向上へつなげられるのが最大の強みです。従来の設計業務においては、図面作成の際にある程度の知識や経験が求められてきたため、初心者が設計に携わることは極めて困難でした。しかしCATIA V5では作りたい形状を思い通りに具現化できるユーザビリティを備えており、設計者のクリエイティビティが発揮されやすい作りになっています。

CADを使いこなすために必要な学習時間も短く抑えられるので、複雑な設計を実現しやすいだけでなく、スキルを短期間で磨き、人材不足の解消を実現する力となってくれるでしょう。

複数部品を同時に扱える

CATIA V5を使ってモデル作成を行う際、複数の部品を同時に作成することができるのも便利なポイントです。通常、CADソフトは一つのプロジェクトにつき一つのモデルですが、多くの場合、複数パーツを組み合わせて一つの設計となるため、プロジェクトをいくつも立ち上げるのは面倒です。

CATIA V5なら、そんな立ち上げの不便を解消しながらモデリングを行うことができるため、生産性向上に役立ちます。航空機や自動車など、部品数の多い設計業務に携わる際、活躍する機能と言えるでしょう。

修正負担が小さい

CATIA V5は、設計業務における修正手続きを最小限の負担で行えるという機能を備えています。同製品のヒストリー機能を使えば、修正が必要な過程までモデリング作業を遡ることができ、修正作業に最適な作成過程からやり直せるのが便利です。

シンプルな形状であれば数クリックで修正はできますが、複雑な形状のやり直しが必要な場合、一から形状をフィードバックを参考の上で作り直すのは骨が折れます。CATIA V5ならそんなやり直し負担を小さく抑え、複雑な形状でも簡単に修正を反映して再度構築可能なのが便利です。

シミュレーションを実行できる

CATIA V5は独自の解析ツールである「CATIA V5 analysis」を使用し、同製品上で簡単に構造解析シミュレーションを実行可能です。通常、CADソフトを使って作成した3Dモデルをシミュレーションにかける場合、3Dモデルを解析用に別途用意しなければなりません。しかしCATIA V5ならシミュレーションの負担を最小限に抑えられるよう、解析モデルの作成業務が発生しないため、業務効率をさらに高められるのが強みです。

複数のツールを立ち上げる必要もないので、設計者は素早く構造解析を実施し、シミュレーション結果をモデルに反映するクオリティやスピードの向上が期待できます。

CATIA V5の主な機能

CATIA V5には、多様な機能を伴い設計者の負担削減やモデルの品質向上に貢献しています。ここでは同製品の主な機能について、解説します。

ナレッジ

CATIA V5は設計工数の削減を可能にする高度なナレッジ機能を備えています。構想や詳細設計の際、図面に自社独自のノウハウや標準規格を内包させることができ、速やかな情報共有が可能です。

また、埋め込んだナレッジ情報をもとにモデルを修正することもできるため、優れた製品開発を可能にします。

サーフェス

ハイエンド3DCADであるCATIA V5は、複雑な形状や質の高い表面処理を実現するためのサーフェス機能が充実しています。フィレット処理や薄肉化処理など、3DCAD運用の際には頻繁に利用する機能が標準搭載され、設計者のストレスフリーなモデリングに役立てる製品です。

各業界に合わせた専門機能

板金設計や複合材の設計など、各業界で別個に必要となる専門機能も複数備えているのがCATIA V5です。インターフェースこそ同じですが、設計者のニーズに応じて全く異なる機能を柔軟に提供してくれます。

まとめ

この記事では、3DCADソフトであるCATIA V5の特徴や導入メリットについて解説しました。CATIA V5は機械設計領域におけるハイエンドCAD製品として、多くの企業で国内外を問わず採用されています。

機能面では痒い所に手が届くものを揃えているのはもちろん、複雑な処理を速やかに行えるポテンシャルの高さを見せ、設計者にストレスを与えません。機械設計特化のCADソフトを探している場合には、積極的に導入を検討したい製品です。

大手ゼネコンBIM活用事例と 建設業界のDXについてまとめた ホワイトペーパー配布中!

❶大手ゼネコンのBIM活用事例
❷BIMを活かすためのツール紹介
❸DXレポートについて
❹建設業界におけるDX


▼キャパの公式Twitter・FacebookではITに関する情報を随時更新しています!

参考:

*1 CAD JAPAN「CATIA V5」

https://www.cadjapan.com/products/items/catia_v5/

    ホワイトペーパーフォームバナー

    【DL可能な資料タイトル】

    • ・プログラムによる建築/土木設計のQCD(品質/コスト/期間)向上
    • ・BIM/CIMの導入から活用までの手引書
    • ・大手ゼネコンBIM活用事例と建設業界のDXについて
    • ・デジタルツイン白書
    • ・建設業/製造業におけるデジタルツインの実現性と施設管理への応用

    詳細はこちら>>>

    PAGE TOP