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自分の価値を高め、就職にも断然有利なCAD資格をまとめてみた

CAD(Computer-Aided Design、コンピュータ支援設計)は、建築や製造、エンジニアリング分野において不可欠なツールです。建築分野や機械設計のイメージが強いのですが、今やアパレル業界でも活用されており、業界を問わず重要性が増加しています。

 CADを使いこなすためには高度なスキルが求められますが、スキルの証明としてCADの資格取得が早道です。CAD資格は、就職やキャリアアップに有利に働くことが多く、学生や転職を考えている人にとっても価値のある資格の一つと言えます。

この記事でわかること
 ・学生や未経験の人がチャレンジしやすいCAD資格
 ・ベンダーが主催するCAD資格
 ・その他の資格について

学生や未経験の人がチャレンジしやすいCAD資格

 まずは入門編とも言える資格についてご紹介しましょう。

◯CAD利用技術者試験

 主催は「一般社団法人コンピューター教育振興協会」です。2次元CAD・3次元CADの2種類があり、それぞれ段階的にグレードが設定されています。

<2次元CAD利用技術者試験>

受験資格基礎、2級:制限なし
1級:過去の1級有資格者、2級有資格者
費用基礎 4,400円(税込)
2級 6,050円(税込)
1級 16,500円(税込)
試験方法基礎 筆記試験(50問、選択方式)
2級 筆記試験(60問、選択方式)
1級 実技試験+筆記試験(25問)
試験時期基礎、2級:随時実施
1級:前期・後期の年2回
CADソフト持込受験

 基礎と2級は受験資格に制約がありませんので、初めて資格試験を受ける人や実務経験がない人でもチャレンジすることができます。また、段階的に上級試験が受験できることや、3次元CADに特化した試験があることも良い点です。

 CADを利用するための知識を持ち、図面を正しく理解した上でCADを利用できる技能を証明する試験制度と定義されています。
 また、国からの講座受講料の支援が受けられる「教育訓練給付制度」の対象資格であることから、企業での取り組みもしやすい試験です。さらに「ジュニアマイスター顕彰制度」対象資格にもなっており、学生もチャレンジしやすいなどの特徴があります。

 2次元CAD1級試験は、機械・建築・トレースの3種類が実施されており、機械設計、建築設計だけでなく、アパレルやインテリアなどの業界にも対応しています。*注1

ベンダーが主催するCAD資格

 CADソフトのベンダーが実施する試験がいくつかあります。それぞれのベンダーが提供するソフトウエアを使用することを前提とし、その知識や技量を認定する目的の試験です。
 建築業界などで広く使われている「AutoCAD」の発売元である「オートデスク」が実施するものや、「エーアンドエー株式会社」による「Vectorworks」の技能を認定する試験などがあります。

 ◯オートデスク認定資格プログラム

 <オートデスク認定ユーザー>

受験資格なし
費用7,700円程度(試験センターに問い合わせ)
試験方法選択式+実技操作(50分)
試験内容基本的な作図スキル、オブジェクト作成と編集、コンテンツの再利用、作図編集機能についてなど
合格基準70%以上の正解で合格

 <オートデスク認定プロフェッショナル>

受験資格一定のCAD教育を受けていて実務経験がある人
費用13,200円程度(試験センターに問い合わせ)
試験方法実技操作(120分)
試験内容オブジェクト作成、正確な作図、応用的な作図テクニック、図面注釈、例アクトと印刷など
合格基準80%以上の正解で合格

 認定ユーザーが初心者向けであり、認定プロフェッショナルが次のステップと、2段階のグレードが設定されています。実務でAutoCADを使用する予定のある方であれば、勉強も兼ねてチャレンジするのも良いでしょう。

 ◯Vectorworks操作技能認定試験

 「Vectorworks」は、家具やインテリアの設計・デザインによく用いられているソフトウエアです。試験はオンラインで実施されますので、いつでもどこからでも受験可能です。*注2

 <Vectorworks操作技能認定試験>

受験資格なし
費用3,300円(税込)
試験方法IBT方式、選択式+実技操作(50分)
試験内容Vectorworksの基本的な作図をする上での作業環境や2次元・3次元、ワークシートなどの基本機能と、フォトリアルなレンダリング機能の基本的な操作など
合格基準70%以上の正解で合格、正解率90%以上の場合「アドバンス認定」が付与される

その他の資格

 前述した資格以外に、特定の目的・業界に特化した試験や、CAD技能を前提とした試験などがあります。簡単にご紹介していきましょう。

 ◯CADデザインマスター認定試験

 日本デザインプランナー協会が主催する試験です。CADを使ったデザイン技能にフォーカスした試験であり、在宅で受験できます。

 ◯建築CAD検定試験3級試験

 一般社団法人「全国建築CAD連盟」が主催する試験であり、建築業界に特化しています。内容も建築図面から完成図を作成するなど、ある程度実務経験がないと難しいものとなっています。
 准1級、2級、3級、4級と段階的に受験できますが、4級は高校生の団体受験のみとなっています。

 ◯CAD実務キャリア認定制度(CADアドミニストレーター)

 CADに関する基礎知識や実技を問うだけでなく、社会人としてのモラルも採点対象となる試験です。願書提出時点からチェックされますので注意が必要です。

 ◯機械・プラント製図技能士

 国家資格であり、各種試験の中でも最も信頼性が高いと言えます。1級~3級にレベル分けされており、1・2級では受験要件に実務経験が求められます。
 「CADの操作」ではなく、機械やプラントの製図能力が問われる試験であり、「CADをツール」として使えるのが前提という位置付けです。*注3

【まとめ】
 本稿で紹介した資格以外にも、自動車業界に特化したCATIAの認定技術者試験などもあります。CADの用途や自身のスキルレベルに合わせて、相応しい試験を選択すると良いでしょう。
 CADオペレーターとして実務に携わるのに資格は必要ありません。しかし、独学では知識に偏りがあったりすることも多いため、すでにベテラン技術者であっても資格にチャレンジすることで、スキルアップ・知識の向上に役に立つでしょう。

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■参考文献

注1

CAD利用技術者試験 

https://www.acsp.jp/cad/

注2

AUTODESK 「オートデスク認定資格プログラム」

https://www.myautodesk.jp/certification/user_AutoCAD.html

VECTORWORKS 「Vectorworks操作技能認定試験」

https://www.aanda.co.jp/exam/

注3

日本デザインプランナー協会 CADデザインマスターR資格検定

https://www.designshikaku.net/kenchiku/cad/

一般社団法人全国建築CAD連盟 建築CAD検定試験

https://www.aacl.gr.jp/

一般社団法人コステックエデュケーション 実務キャリア認定制度

https://www.costech.education/

厚生労働省 機械・プラント製図技能士

https://waza.mhlw.go.jp/shokushu/list/kikaiseizu.html

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