施工管理アプリSPIDERPLUSとは?概要から気になる料金まで解説
はじめに:SPIDERPLUSの魅力を徹底解説
建設業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、施工管理の効率化を図るためのツールとして注目されているのが「SPIDERPLUS」です。現場の仕事を現場で完結させることを目指したこのアプリは、図面管理や写真整理、帳票作成など、従来手間のかかっていた作業をデジタル化し、効率化を実現します。特に、現場での作業を平準化し、検査の省人化を可能にする機能が搭載されており、建設業界の多くの企業から支持を得ています。
この記事では、SPIDERPLUSの基本概要や提供する主な機能、導入効果、料金体系、さらには導入に利用可能な補助金について詳しく解説します。施工管理アプリの導入を検討している技術者の方々にとって、SPIDERPLUSがどのように現場のニーズに応え、効率化を実現するのかを理解する一助となれば幸いです。
SPIDERPLUSとは
施工管理をデジタル化するSPIDERPLUSの概要
SPIDERPLUSは、施工管理のデジタル化を推進するために開発された建設DXサービスです。現場での作業を効率化し、情報の一元管理を可能にすることで、施工管理の質を向上させます。特に、図面や写真の管理、帳票作成といった日常的な業務をアプリ一つで完結できる点が大きな特徴です。これにより、現場での作業時間を大幅に削減し、効率的な業務運営を実現します。SPIDERPLUSは、建設業界の現場経験をもとに開発されており、現場のニーズに応じた機能が豊富に備わっています。
画像引用: スパイダープラス株式会社『SPIDERPLUS サービスページ』
SPIDERPLUSが提供する主な機能
SPIDERPLUSは、施工管理を効率化するための多彩な機能を提供しています。まず、図面管理機能では、全ての図面を電子化し、ペーパーレス化を実現します。これにより、情報共有が円滑化され、バージョン管理も容易になります。また、写真管理・電子黒板機能では、図面に写真を紐づけることで、写真整理の手間を大幅に削減します。さらに、帳票作成機能では、図面に紐づけたデータをもとに、ボタン一つでExcelやPDFのファイルを生成することが可能です。これにより、写真の貼り付けやメモの転記が不要となり、作業時間を大幅に削減します。
画像引用: スパイダープラス株式会社『SPIDERPLUS サービスページ』
SPIDERPLUSの料金体系
料金の概要と見積もりプロセス
SPIDERPLUSの料金は、必要な機能と規模に応じて都度見積もりを行う形をとっています。具体的な料金を確認したい場合は、公式サイトまたは販売代理店へとお問合せください。
参考として、一般社団法人日本建設業連合会の『お手軽便利なICTツール集』によれば、初期費用は40,000円から、アカウント費用は1IDあたり月額3,000円、サーバー費用は容量に応じて月額8,000円からとなっています。
<価格引用>一般社団法人日本建設業連合会
『お手軽便利なICTツール集 – 2022-DRW-003 SPIDERPLUS』
https://www.nikkenren.com/kenchiku/saving/tools/thumbnail/DRW-003_2022.pdf
コストパフォーマンスの秘密
SPIDERPLUSのコストパフォーマンスの高さは、その多機能性と導入効果にあります。施工管理の効率化を実現することで、作業時間の短縮やミスの削減が可能となり、結果としてコスト削減につながります。また、補助金の活用により、初期費用を抑えることができる点も魅力です。これにより、長期的な視点で見た場合の投資対効果が非常に高いと言えます。
SPIDERPLUSの導入に利用可能な補助金
建築BIM加速化事業による補助金
SPIDERPLUSは、建築BIM加速化事業の補助金対象製品として認定されています。この事業は、国土交通省が推進するBIM導入支援の補助金事業であり、建築分野におけるデジタルトランスフォーメーションを推進することを目的としています。
2025年度からは「建築GX・DX推進事業」と看板を付け替える形で、関連経費125億円が要求されており、こちらが建築BIM加速化事業の補助対象に加え、建築物のライフ・サイクル・アセスメント(LCA)算定に取り組むプロジェクトも支援する形として計画されています。BIMソフトウェアや講習に要する費用が補助されるため、SPIDERPLUSの導入に際しても経済的な負担を軽減することが可能です。
IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者を対象とした制度であり、ITツール導入経費の一部が補助されます。SPIDERPLUSは、2023年、2024年とIT導入補助金制度におけるIT導入支援事業者として認定されており、導入時に本補助金を利用することができます。2025年も本補助金事業の実施は決定しているため、今後も利用可能と考えられます。これにより、SPIDERPLUSの導入費用を抑えることができ、経済的な負担を軽減することが可能です。
SPIDERPLUS導入事例
大成建設における効率化と働き方改革
大成建設では、SPIDERPLUSを導入することで、建設現場の業務効率化と働き方改革を推進しています。図面や写真の管理、検査記録の効率的な共有が可能となり、作業の正確性とスピードが向上しています。特に性能検査では、外部測定機器との連携で現場で即時に良否判定を行い、事務所で帳票が自動作成されるため、手作業によるミスの防止や時間短縮に寄与しています。
JFEプラントエンジの安全性向上への貢献
JFEプラントエンジ株式会社は、SPIDERPLUSを活用し、業務効率化と安全性向上を目指しています。特に製鉄所という広大かつ特殊な環境での利用は、現場の安全管理に大きく貢献しています。SPIDERPLUSの導入により、紙ベースだった図面管理や写真の記録がデジタル化され、作業が効率化。図面上での情報共有や問題箇所の具体的な可視化が可能となり、現場での情報管理が飛躍的に改善しました。
野村不動産での品質管理チェックシートのデジタル化
野村不動産は、SPIDERPLUSを活用して品質管理チェックシートをデジタル化し、建設現場の効率化と負担軽減を進めています。現場でのチェックがデジタル化され、記録や共有が効率化されました。これにより、作業時間が短縮され、余剰時間を他の業務や休息に充てられるようになり、長期的な品質向上にもつながっています。
その他の施工管理アプリケーションとの比較
SPIDERPLUSと他アプリの機能比較
施工管理アプリケーションは、SPIDERPLUS以外にも様々なものが市場で販売されています。キャパ編集部でも紹介記事を出していますので、よろしければご覧ください。
株式会社キャパ『施工管理DXを実現するWebサービス&アプリ5選』
SPIDERPLUSは、図面管理や写真整理、帳票作成といった基本機能に加え、業種別に特化した機能を提供している点が特徴です。これにより、建築工事、電気設備工事、空調衛生設備工事など、各業種のニーズに応じた柔軟な対応が可能です。他のアプリと比較しても、SPIDERPLUSの多機能性と導入効果は非常に高いと言えます。
結論:あなたの現場に最適な施工管理アプリを選ぶために
SPIDERPLUSが解決する現場の課題
SPIDERPLUSは、施工管理の効率化を実現するための多彩な機能を提供しています。現場での作業を効率化し、情報の一元管理を可能にすることで、施工管理の質を向上させます。特に、図面や写真の管理、帳票作成といった日常的な業務をアプリ一つで完結できる点が大きな特徴です。これにより、現場での作業時間を大幅に削減し、効率的な業務運営を実現します。本記事が施工管理業務の効率化の一助となれば幸いです。
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<参考情報>
スパイダープラス株式会社『SPIDERPLUS サービスページ』
国土交通省『建築BIM加速化事業について』
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/bim.html
スパイダープラス株式会社『スパイダープラス、2024年度「IT導入補助金制度」のIT導入支援事業者に認定』
https://spiderplus.co.jp/news/news-release/8673/
スパイダープラス株式会社『導入事例 – 大成建設様 「デジタライゼーションをしないという選択肢はない、改修工事の現場から」』
https://spider-plus.com/case/taisei/
スパイダープラス株式会社『導入事例 – JFEプラントエンジ様 「デジタル活用によって、コア業務の割合を増やし、仕事の品質を高くすることは仕事の価値を高めること」』
https://spider-plus.com/case/jfeplanteng/
スパイダープラス株式会社『導入事例 – 野村不動産様 「品質管理チェックシートの活用で多くのスタッフが出入りする現場の効率をUP。作業負担を軽減し、長期的な品質の向上にもプラス」』