AutoCADは何台のPCで使える?ライセンスの仕組みを徹底解説
1. はじめに:AutoCAD利用の基本的な疑問
<引用>オートデスク、ロゴおよびルック・アンド・フィールを刷新
https://blogs.autodesk.com/autodesk-news-japan/new-autodesk-logo-2021/
AutoCADを導入するにあたって、多くの設計事務所や個人ユーザーがまず抱くのが、「このソフトは何台のパソコンにインストールできるのか?」という疑問です。特に小規模な設計事務所では、オフィスのデスクトップパソコンに加え、外出先で使用するノートパソコンや自宅用のパソコンなど、複数のデバイスを使い分けながら日々の業務をこなすことが一般的になっています。
こうしたマルチデバイスでの作業が日常となっている環境では、AutoCADのライセンス制度がどのように機能しているのか、そして具体的にどこまでの使用が許可されているのかといったルールを正しく理解しておくことがとても重要です。というのも、ライセンスに関する正しい知識があれば、業務の効率を高めながらコストを抑える運用が可能になりますし、反対にそのルールを知らずに違反してしまえば、最悪の場合、取り返しのつかないようなリスクを抱えてしまう可能性もあるからです。
そこで本記事では、AutoCADのライセンス形態をはじめ、インストール可能な台数の目安や同時使用に関する制限事項などを、中学生にもわかるやさしい言葉でわかりやすく整理して解説していきます。これからAutoCADを導入しようと検討している方や、すでにAutoCADを活用しているものの、ライセンスの管理方法に不安がある方に向けて、具体的で実践的なヒントを多数盛り込みました。
今後、AutoCADをより安心かつ効果的に活用していくための参考として、ぜひ本記事の内容をご活用ください。
2. AutoCADライセンスの基本概要
AutoCADにはいくつかのライセンス形態がありますが、現在主流となっているのはサブスクリプション方式です。この方式では、利用する期間に応じて料金を支払い、契約中は常に最新バージョンを利用できるという大きなメリットがあります。
かつて一般的だった永続ライセンスは、現在では新規購入ができなくなっており、代わって主流となったのがシングルユーザーライセンス(指名ユーザー制)と、かつて存在したマルチユーザーライセンス(ネットワークライセンス)の2種類です。とくに小規模な設計事務所では、シンプルに運用できるシングルユーザーライセンスを選ぶケースが多くなっています。
これらのライセンスには、運用上の違いがいくつかあります。たとえば、「一人に一つのライセンスが割り当てられるのか」「複数人で共有できるものなのか」といった点を把握しておくことで、後述する使用可能なデバイス数や同時使用のルールにもスムーズに対応できるようになります。
2.1. シングルユーザーライセンスとは
シングルユーザーライセンスとは、AutoCADのサブスクリプション契約を個別のユーザーごとに結ぶ形態を指します。一般的には「AutoCAD シングルユーザー」と呼ばれることが多く、利用にはAutodesk アカウントでのサインインが必須となります。
たとえば、小規模設計事務所のオーナーが1名で使用する場合、そのライセンスはオーナー本人のAutodesk アカウントに紐づけられます。そのため、実際に使用できるのはその本人のみであり、同僚や部下が同じアカウントでログインして使用することは、明確なライセンス違反となります。
このライセンス形態では、AutoCADを複数のデバイスにインストールすることは許可されていますが、同時に複数の端末で使用することはできません。つまり、同じアカウントでログインしたとしても、一度に起動できるのは1台のPCに限られるというルールです。
2.2. マルチユーザーライセンスの特徴
マルチユーザーライセンスは、かつて「ネットワークライセンス」とも呼ばれていたもので、ライセンスを一括管理するサーバー(AutoCAD ライセンスサーバー)を通じて運用する形式です。この方式では、あらかじめ設定した人数分のライセンス枠の中で、複数人のユーザーが必要に応じてAutoCADを利用できる仕組みとなっていました。
このモデルは、部署ごとに人数が変動する大企業や多拠点展開している組織などで、同時使用人数の変化に柔軟に対応できるため、コストパフォーマンスが高く評価されていました。しかし、Autodeskは2020年をもってこのマルチユーザーライセンスの新規提供を終了し、現在では既存ユーザーのみが継続更新できる仕組みとなっています。
そのため、現在新たにAutoCADを導入する小規模設計事務所などでは、このマルチユーザーライセンスを選択することは現実的ではありません。今後は基本的にシングルユーザーライセンス、もしくはその他のサブスクリプションプランを検討するのが一般的な流れとなるでしょう。
2.3. 教育版・体験版・Flexプランの解説
AutoCADには、一般の商用ライセンスとは別に、教育機関や学生向けの「AutoCAD 教育版」、機能を一定期間だけ無料で試せる「AutoCAD 体験版」、さらに使った分だけ料金を支払う「AutoCAD Flexプラン」といった選択肢も用意されています。これらは用途や契約条件に応じて活用できますが、それぞれ細かく利用条件が定められているため、利用前には必ず確認が必要です。
たとえば、教育版はあくまで学習用途に限定されており、商用利用は禁止されています。学生や教員など、Autodeskが定めた条件を満たすユーザーでなければ利用することはできません。教育版を業務用途に転用してしまうと、ライセンス違反に問われる恐れがあります。
また、体験版は決められた期間が経過すると起動できなくなり、継続して使用するには有料サブスクリプションへの移行が必要です。試用目的であれば便利ですが、業務で使い始めた後にライセンス切れになると作業に支障が出る可能性があるため、利用タイミングには注意が必要です。
さらに、Flexプランは「必要なときだけAutoCADを使いたい」というニーズに応えた従量課金制のライセンス形態です。たとえば、作業量に波がある小規模事務所や、プロジェクト単位で利用が集中するケースには相性がよいでしょう。ただし、使用頻度が高まると課金額が増えるため、月額制のサブスクリプションと比較してどちらが経済的かをしっかり見極めることが重要です。
3. 一人のユーザーが使える台数と制限
AutoCADの「シングルユーザーライセンス」を契約した場合、同一ユーザーが複数の端末にソフトをインストールできるという点が、大きな特徴のひとつです。ただし、「どの程度の台数まで許可されているのか?」という具体的なラインが気になる方も多いのではないでしょうか。
一般的には「AutoCADは複数のデバイスで利用可能」とされていますが、実際には契約しているプランの内容によって、インストール可能な台数に制限が設けられていることもあります。たとえば、小規模な設計事務所であれば、オーナーがオフィスのデスクトップ、自宅のパソコン、そして外出先用のノートパソコンというように、複数の端末を使い分けて作業を行うことが想定されます。
では、実際にどのくらいの数までインストールできるのか?この章では、その目安とともに、同時使用の制限やログインの管理方法について詳しく解説します。これらを理解しておくことで、トラブルを回避しつつ、より効率的なライセンス運用が可能になります。
3.1. インストール可能なデバイス数
現在のAutodeskの公式ドキュメントでは、「AutoCADをインストールできるデバイスの上限」に関して明確な台数を明記していないケースが多くなっています。ただし、実務上の目安としては、1人の指名ユーザーが最大で3台程度の端末にインストールできると考えられるのが一般的です。
たとえば、オフィス用のデスクトップPC、自宅作業用のPC、出先での作業に使うノートPCといった3台構成での運用は、多くのユーザーが実践しているスタイルであり、通常は許容される範囲とされています。ただし、これはあくまで目安であり、「AutoCADのライセンスの種類」や「契約内容」「利用しているバージョン」によっては、細かなルールや制限が異なる場合があるため、事前に自社の契約状況を確認しておくことが大切です。
そして注意すべきポイントは、「インストールできる端末が複数あるからといって、他人に使わせてよいわけではない」という点です。あくまでもライセンスは**“一人のユーザーが複数の端末で使用する”**ことを前提に許可されており、他人との共有や貸し出しといった行為は、たとえ家族や同僚であってもライセンス違反となる可能性があります。
3.2. 同時使用の制約とログイン管理
AutoCADのシングルユーザーライセンスでは、複数台へのインストールが許されている一方で、同時使用は原則として1台に限るという明確な制約が存在します。たとえば、1台のPCでAutoCADを使用中に、もう1台のPCで同じアカウントを使って起動しようとすると、警告メッセージが表示されることがあります。
このようなトラブルを防ぐためには、「AutoCAD ログイン管理」を適切に行うことが不可欠です。具体的には、作業を終えた際に使用中のPCから必ずサインアウトする習慣を身につけることが重要です。もしログインしたままの状態が続いてしまうと、別の端末で急にAutoCADを使いたくなったときにログインエラーが発生したり、認証の切り替えに時間がかかったりすることがあるため、注意が必要です。
さらに、AutoCADは定期的にライセンス認証を行う仕組みになっており、長期間オフラインで使用していると自動的に認証が切れてしまう可能性があります。そのため、特に自宅や現場などインターネット接続が不安定な環境で作業する場合には、計画的にオンライン接続を行い、定期的にライセンス認証を通すことが求められます。
これらのルールを守ることで、安心して複数の端末を活用しながら、快適にAutoCADを使い続けることができます。
4. ライセンス違反とそのリスク
ライセンス違反とは、AutoCADの利用において契約で定められた条件に反する形でソフトウェアを使用することを指します。こうした違反が発覚すると、ライセンスの即時停止や多額の追加料金の請求、さらには法的措置といった重大なペナルティにつながる可能性があり、決して軽視できる問題ではありません。
特に小規模な設計事務所であっても、「自分たちは対象外」と安心してはいけません。実際に、企業規模に関係なく監査が入ったケースは複数報告されており、予想外のタイミングでライセンス違反が発覚することもあります。反対に、ルールを正しく理解して遵守していれば、安心して長期的にAutoCADを活用し続けることができるため、正しい運用はすべてのユーザーにとって非常に重要なポイントとなります。
ここでは、どのような行為がライセンス違反に該当するのか、そして違反を防ぐためにどんな対応をとればよいのかについて、具体的な視点から解説します。
4.1. 違反になる行為とその影響
ライセンス違反と見なされる代表的な行為には、ひとつのAutoCADライセンスを複数のユーザーで使い回すことや、教育版のAutoCADを業務に転用することなどがあります。また、ネットワーク型のライセンス(かつてのマルチユーザーライセンス)を導入している企業で、契約している人数を超えて同時使用するような運用も、重大な違反とされる可能性があります。
こうした違反が発覚した場合、Autodeskから過去の使用状況を精査され、違約金や未契約分のライセンス費用を追加で請求されることがあります。それに加えて、企業としての信頼を損なう事態に発展し、取引先との関係やプロジェクト継続にも支障が出る恐れがあります。
さらに、個人ユーザーであっても注意が必要です。オフィス用とノートPCを同時に起動しただけであっても、不正使用とみなされる場合があります。Autodeskはサーバーへのアクセス履歴やインターネット接続ログなどを通じて使用状況を監視しており、不自然なログインが検出された場合にはアカウントに制限がかかることもあるため、常に正しい使い方を意識する必要があります。
4.2. 違反を避けるためのベストプラクティス
ライセンス違反を防ぐためにまず重要なのは、事務所のオーナーやライセンス管理者が「AutoCADライセンス管理」の重要性をしっかり理解し、組織内での運用ルールを明文化することです。たとえば、誰がどのPCでいつライセンスを使うのかを明確にし、特に退職者や異動者のアカウントを放置せず、速やかに権限を削除・再割り当てするなどの基本的な管理体制を整えておく必要があります。
また、ライセンス管理を効率的に行うために、「Autodesk Desktop App」や「Autodesk アカウント」の管理画面を活用することも有効です。これらのツールを使えば、ログイン状況の確認やライセンスの再割り当て、契約内容の確認といった作業を一括で行えるため、うっかりライセンスの期限を過ぎてしまうようなミスも防ぎやすくなります。
さらに、社内でAutoCADを使う人数が増えてきた場合には、速やかにライセンスの追加購入を検討するか、チームライセンスの運用体制に切り替えることも視野に入れるべきです。必要な人数分のライセンスをきちんと確保しておくことで、意図せぬライセンス違反のリスクを未然に防げますし、社内での運用もスムーズになります。
5. 複数端末での使用とおすすめ運用方法
小規模な設計事務所でAutoCADを活用する場合、オーナー自身が複数のパソコンをどのように使い分けるかが運用の鍵となります。たとえば、外出先では軽い作業をノートPCで行い、オフィスでは大規模な図面作成や高度な編集をデスクトップPCで集中して行いたい、というように、用途ごとにデバイスを使い分けたいニーズは少なくありません。また、スタッフ間で端末を共有しながら作業を効率化したいと考える場面もあるでしょう。
ただし、これまでに述べたように「AutoCADは複数台の端末にインストールできる」とはいえ、同時使用ができるわけではありません。ライセンスはあくまで指名された1人のユーザーに対して付与されるものであり、そのユーザーが複数の端末を使い分けるのはOKでも、同時に複数人が操作することはできないという点には十分な注意が必要です。
この章では、そうした制約を踏まえたうえで、複数端末を効果的に活用するための具体的な工夫や、チーム全体でのライセンス運用をスムーズに行うための管理方法をご紹介します。
5.1. 端末ごとの役割分担
複数の端末を効率よく使い分けるためには、各端末の役割を明確に決めておくことが大切です。たとえば、1台目のデスクトップPCは処理能力が高いため、複雑な3D設計や大規模な図面編集などの本格的な作業をメインに担当させるのが理想的です。2台目のノートPCは、現場や出張先などでの軽作業や確認作業用として運用すれば、移動中や外出先でも柔軟に対応できる体制が整います。
さらに、AutoCADには操作画面のレイアウトや設定をクラウド経由で同期できる機能があるため、Autodesk アカウントにサインインさえすれば、どの端末でもほぼ同じ作業環境を再現することができるというメリットもあります。このように環境の一貫性が保てることで、作業の効率は大きく向上します。
ただし注意したいのは、「AutoCADをオフライン環境で長期間利用するケース」です。AutoCADのライセンスは一定期間ごとにインターネットを通じた認証が必要となるため、長期間ネットに接続しないまま使用し続けていると、ある時点で自動的に利用が停止されることがあります。したがって、たとえ出先や電波の届かない場所での使用が中心であっても、定期的にインターネットに接続してライセンス認証を受ける習慣を持つことが不可欠です。
このように、端末ごとに役割を明確にしながら、環境の同期やライセンスの認証管理をきちんと行えば、作業の効率性と安定性が高まり、クライアント対応や業務スピードの向上にもつながります。
5.2. チームでのライセンス管理
複数人がAutoCADを使用するチーム運営において、最も注意すべきなのがライセンスの適切な共有と割り当てです。特にシングルユーザーライセンスは「指名ユーザー制」が基本であるため、1つのアカウントを複数人で使い回すことは厳禁です。こうした運用を続けていると、意図せぬライセンス違反に発展してしまうおそれがあります。
この問題を解決する手段として活用したいのが、「AutoCAD チームライセンス管理」の仕組みです。これは管理者がAutodesk アカウントの管理画面上で各ユーザーを登録し、それぞれにライセンスを割り当てることで、複数人の同時使用を避けつつ、正しいユーザー管理を実現できる機能です。さらに、「ライセンス再割り当て」機能を使えば、退職者や異動者が出た場合でも柔軟にライセンスを移行させることができ、組織の変化に応じた対応が可能となります。
もし同時に使用したい人数が多く、ライセンスの割り当てだけでは対応が難しい場合は、Flexプランなどの従量課金制のライセンスを検討するのも一つの方法です。ただし、Flexプランは使用日数が増えるとコストが膨らみやすいため、使用頻度が高いチームでは、シングルユーザーライセンスを必要な人数分だけ契約する方が現実的かつ経済的です。
このように、組織の規模や運用スタイルに合ったライセンス管理体制を整えることで、トラブルのリスクを回避しつつ、チーム全体の作業効率を最大化することができます。
6. よくある質問とトラブル対処
AutoCADのライセンスを実際に運用していくと、パソコンの買い替えやネット接続のトラブル、ログインに関する問題など、さまざまな場面で戸惑うことがあります。特に小規模な設計事務所では、社内にIT担当者がいないケースも多いため、よくあるトラブルの対処法をあらかじめ知っておくだけでも、大きな助けになります。
ここでは、AutoCAD利用者から寄せられる代表的な質問を3つ取り上げ、それぞれに対する実践的な解決方法をご紹介します。これらの対応策を知っておけば、急なトラブルが起きても慌てずに対処できるはずです。
なお、不明点がある場合には、Autodeskの公式サポートページやユーザーコミュニティを参照することで、より詳しい手順や事例を確認することができます。
6.1. PC買い替え時の対応
Q:新しいPCに乗り換える際、旧PC側ではどんな対応が必要ですか?
A: 基本的には、旧PCでAutoCADからサインアウトし、その後ソフトをアンインストールすることが推奨されます。これはライセンスの移行準備として重要な手順であり、未処理のまま新PCでログインを試みると、ライセンスエラーが発生することがあります。
もし旧PCが故障して起動できない場合には、「AutoCAD ライセンス移行」の手順をAutodesk公式サポートで確認し、代替的な処理を行いましょう。こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、日頃から自分が使用しているライセンスの種類や割り当て状況を把握し、「AutoCAD ライセンス確認」を定期的に行う習慣をつけておくと安心です。
6.2. インターネット接続とオフライン利用
Q:長時間オフラインで使用したい場合、どのくらい使い続けられますか?
A: AutoCADのサブスクリプションライセンスでは、一定の期間ごとにインターネット経由でのライセンス認証が必要になります。一般的な目安としては、14日〜30日程度が許容される範囲とされていますが、実際の期間は契約プランや使用しているバージョンによって異なる可能性があります。
このため、長期間ネット接続ができない環境で使用を続けると、ライセンス認証が切れてしまい、AutoCADが一時的に起動できなくなることがあります。外出や出張が多い方は、数日に一度はインターネット接続できる環境に戻って、「AutoCAD Autodesk アカウント」にサインインするよう心がけると、スムーズに認証が維持されて安心です。
6.3. ログイン問題の解決策
Q:突然AutoCADにログインできなくなりました。どうすればいいですか?
A: まず確認すべきは、他の端末でサインアウトし忘れていないかという点です。AutoCADは同一アカウントでの同時使用が制限されているため、別のPCでログイン中のままだと、新しい端末でのログイン時にエラーが出ることがあります。
この場合は、使用していないPCで「Autodesk Desktop App」を開き、明示的にサインアウトを実行することで問題が解消することが多いです。どうしても解決しない場合は、アカウント情報を確認したり、パスワードをリセットしたりする方法もあります。
また、チームライセンス管理を導入している場合は、管理者に状況を伝え、ライセンスの再割り当てを依頼することでスムーズに再利用が可能になります。
7. まとめ:効率的なライセンス運用でコスト削減
AutoCADのライセンスを効率よく運用するためには、まず基本的なライセンス形態について正しく理解することが不可欠です。とくにシングルユーザーライセンスとマルチユーザーライセンスの違いを把握しておくことで、実際の使用ルールや管理方法を間違えるリスクを減らすことができます。
シングルユーザーライセンスでは、一人のユーザーが複数のデバイスで使用可能である一方、同時に複数の端末で利用することはできないという制限があります。このルールを守ることは、トラブルを避ける上でも非常に重要です。
また、オーナーや管理担当者が日常的に「AutoCAD ライセンス管理」を意識し、たとえば不要になった端末ではきちんとサインアウトしておく、アカウントの割り当て状況を定期的に見直すといった基本ルールを徹底することが、無駄なコストを抑える最も効果的な方法となります。
チームでの利用を検討する場合には、「チームライセンス管理」や「追加ライセンスの契約」などの仕組みを活用して、組織の規模や運用に合った形でライセンスを正しく管理することが大切です。
結果として、こうしたライセンスの正しい使い方を身につけ、状況に応じて適切に割り当てを行うことで、設計業務の生産性を高めつつ、コスト面でも無駄を抑えることが可能になります。業務効率と予算管理を両立できれば、プロジェクトの進行スピードが向上するだけでなく、将来的な事業の拡大にも柔軟に対応できる体制が整うでしょう。
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<参考文献>
・オートデスク製品のシングルユーザー サブスクリプションで許可されるコンピュータの最大数