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AutoCADとAutoCAD Mechanicalの違い|AutoCAD Mechanicalの特徴や後続製品も解説

Autodesk社の製品には、AutoCADと似ている名称のAutoCAD Mechanicalというソフトがあります。製品名は異なるものの、どのように違うのかよくわからないという方もいるのではないでしょうか。

本記事ではAutoCADとAutoCAD Mechanicalの違いにふれつつ、Mechanicalの特徴を解説します。なお、AutoCAD Mechanicalは販売が終了しています。後続製品についてもふれていくため、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むと、以下のことが分かります。

1.AutoCADとAutoCAD Mechanicalの違い

2.後続製品AutoCAD Plusの特徴と主な機能

AutoCADとAutoCAD Mechanicalの違いは「機能性」

AutoCADとAutoCAD Mechanicalの違いは機械設計に関する機能に特化しているかどうかです。AutoCADとAutoCAD MechanicalはAutodesk社が提供しているCADソフトです。CADソフトとはテクニカルドキュメントの作成や設計、製図など多種多様の機能を搭載しているソフトを意味します。建築業に携わる設計者、デザイナー、エンジニアなどさまざまな職種の方が利用しています。

AutoCADは2Dおよび3D図面の設計に必要な機能を備えているソフトです。(*1)図面生成の機能や3Dモデリング、レンダリングなどの機能も搭載しており、図面のアニメーションも作成できます。また、チームで作業を行うプロジェクトで利用する場合、チーム設計におけるコラボレーション機能の使用により、チーム間での情報共有や作業性を効率的に行えるようになります。

一方、AutoCAD Mechanicalは図面作図において機械設計に向いている機能を多く搭載しているソフトです。しかし、サブスクリプションの新規購入は2018年3月に、更新は2022年3月に終了しました。後続製品としてAutoCAD Plus 2025(別名:AutoCAD including specialized toolstes)が提供されています。AutoCAD Mechanicalの機能を使用したい場合、AutoCAD Plus 2025の導入を検討しましょう。

AutoCAD Mechanicalの主な機能(*2)

AutoCAD Mechanicalは機械設計に特化している2D図面設計ソフトです。機械図面を正確かつ効率的に作図するための機能が多く搭載されています。ここでは、次の3つの機能を詳しくみていきましょう。

・標準部品と形状は70万点以上の種類から選択可能

・寸法編集機能

・メカニカルジェネレータとカリキュレータ

標準部品と形状は70万点以上の種類から選択可能

標準部品と形状はさまざまな規格に準拠した70万点以上の標準コンポーネントから選択し、正確な図面の作成が可能です。標準部品と形状の作図が不要なため、作業の効率性を向上できます。また、標準コンポーネントを図面に挿入すると、不必要なコンポーネントが自動で削除されるため、人的な編集の手間を削減できます。

対応している規格は次のとおりです。

・ISO(国際標準化機構)

・ANSI(米国国家規格協会)

・DIN(ドイツ規格協会)

・JIS(日本産業規格)

・BSI(英国規格協会)

・CSN(チェコ共和国の国家規格)

・GB(中国国家標準規格)

標準コンポーネントはコンテンツマネージャーによってカスタムコンテンツの作成と保存が可能です。

寸法編集機能

寸法編集機能では指定した標準規格に従った寸法の記入および編集を自動的に実行します。効率的に寸法の作業を進められるでしょう。複数の寸法線を均等に並べる繊細な編集作業も自動で行われます。また、検査寸法記入機能により、検査用の標準値をスムーズに設定できます。

メカニカルジェネレータとカリキュレータ

シャフトやカム、バネ、チェーン・ベルトを設計できる機能です。機械要素を作図する場合に使用します。設計条件として入力した数値をもとに、適切な形状やサイズを算出し、自動で図面が生成されます。数値の変更により、修正も自動的に完了するため、手作業での手間や人為的ミスを削減できるでしょう。

AutoCAD Mechanicalの後続製品はAutoCAD Plus 2025

後続製品としてAutoCAD Plus 2025を提供しています。AutoCAD Mechanicalの機能を使用したい場合は購入を検討しましょう。ここでは、AutoCAD Plusの特徴や価格、主な機能を詳しくみていきます。

特徴と価格

AutoCAD Plusは建築設計、エンジニアリング、建設・施工などの拡張機能の使用により、高機能および高精度なツールを利用できるソフトです。拡張機能のツールセットは次の7つがあります。

・Architectureツールセット(建築設計者向け)

・Mechanicalツールセット(機械エンジニアリング向け)

・Map 3Dツールセット(GISマッピングソフトウェア)

・MEPツールセット(MEP向け)

・Electricalツールセット(電気設備設計用)

・Plant 3Dツールセット(プラント設計用)

・Raster Designツールセット(画像編集や修正を効率化)

AutoCAD Plusの特徴はWebやモバイルから共同で作業を進められる点です。同時にアイデアの取り込みが可能で、共有やデビューもできるため、チーム連携の強化につながります。また、Autodesk AIの活用により、インサイト収集や作業を自動的に実行できるようになり、生産性の向上を期待できるでしょう。

サブスクリプション価格は次のとおりです。(*3)

サブスクリプション期間価格
3年693,000円
1年231,000円
1ヵ月28,600円

主な機能

AutoCAD Plusには設計データの作成や管理、情報共有など多種多様の機能が搭載されています。主な機能は次のとおりです。(*4)

機能概要
AutoLISPVisual LIPS IDEにおいてAutoLISPの構築を行い、自動化によりワークフローを合理化
スマートブロックブロックの自動配置や既存ブロックの迅速な検索・置換が可能
オートデスクアシスタント機能や設計の課題に対するサポートおよびソリューションを提供
インサイトユーザー動向を分析し、便利な機能やマクロ、ヒントを提供
アクティビティ インサイト複数のユーザーのログやバージョン履歴などを使用し、設計データにアクセス・追跡できる

まとめ

AutoCADは汎用性が高く、建設や土木など幅広い分野で使用されているCADソフトです。一方、AutoCAD Mechanicalは機械に関する設計に特化した機能を多く搭載しているため、機械エンジニアに向いているソフトといえます。

2024年8月現在、AutoCAD Mechanicalは提供されていないため、同等の機能を使用したい場合、後続製品のAutoCAD Plusの購入を検討しましょう。AutoCAD Plusは拡張機能の使用により、さまざまな分野で高機能・高性能なツールを利用できます。機械設計に特化している機能を使用したい場合、拡張機能としてMechanicalツールセットを選択しましょう。

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*1

「Autodesk|Autodesk AutoCADとは」

https://www.autodesk.com/jp/solutions/what-is-autocad

*2

「大塚商会|CAD Japan.com|AutoCAD Mechanical 製品特長」

https://www.cadjapan.com/products/items/autocad_mechanical/point.html

*3

「Autodesk|AutoCAD Plusを購入」

https://www.autodesk.com/jp/products/autocad-plus/overview?term=1-YEAR&tab=subscription

*4

「Autodesk|AutoCAD Plus 2025の主な機能」

https://www.autodesk.com/jp/products/autocad-plus/features

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