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初心者でもわかる!CADの寸法の書き方と基本ルールを徹底解説

1. はじめに

CAD(Computer-Aided Design)は、設計図を効率的かつ正確に作成できる便利なツールです。とはいえ、CAD初心者の方々は、最初に「寸法記入」の重要さをどこまで理解すれば良いか悩むことが多いかもしれません。実際にものづくりの現場では、寸法の書き方ひとつで製品や部品の正確さ、そして製造工程での混乱リスクが大きく変わります。

寸法を正しく書くためには、CAD操作技術だけでなく、JIS規格や図面設計ルールに関する理解が欠かせません。ここを疎かにすると製造ミスが増え、生産効率の低下やプロジェクト全体のコスト増加につながることもあります。とりわけ初心者の段階では、寸法記入の基本ルールや文字の配置、寸法線・補助線の引き方など、学ぶべきポイントが多く存在します。

本記事では、CAD 初心者が理解すべき寸法記入の基本から、JIS 規格などのルールへの対応、およびAutoCADやJw_cad、3D CADなど代表的なソフトでの実践手順をわかりやすく解説します。また、トラブルが起きやすい場面や効率化のテクニックなど、実務にも活かせる具体的な方法を提示していきます。ここで学ぶ知識とスキルを土台に、正確な図面を仕上げる力を身につけていただければ幸いです。

なお、本記事全体を通じて、各種寸法の意味や寸法スタイル管理などの項目を整理し、中学生の方でも理解できる平易な言葉を使っています。実際の作業現場で「寸法記入による設計通りの結果が得られた」と実感できるよう、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

2. CAD寸法記入の重要性と基本概念

CADでの寸法記入には多くのメリットがありますが、中でも大きいのは図面を受け取る人に設計意図を正しく伝えられる点です。手書き図面とCADを比較すると、線の精度や寸法値の自動計算などの利点が際立ちます。一方、CADならではの誤操作による寸法表示のエラーや、規格に即していない寸法スタイルの問題などもあり、注意が必要です。

そもそも寸法記入とは、部品や製品の大きさ、角度、位置関係を正確かつ視覚的に表す行為です。ある形状の幅や直径寸法、あるいは角度寸法などをどのように提示するかで、設計者の考えや意図が伝わりやすくなり、製図や製造との連携がスムーズになります。こうしたことを踏まえつつ、まずは寸法記入が持つ役割をしっかり押さえる必要があります。

2.1. 寸法記入の役割とは?

寸法記入とは、CAD設計で描いた形状を正確に表現するためのメイン手段です。例えば、ある物体の長さや高さだけでなく、部品同士のすきまや位置関係なども寸法値を設定することで可視化できます。

これにより、ものづくりの工程では加工担当や現場作業者が、図面通りの製作を行えるようになります。寸法が誤っていれば、完成品の品質が下がり、最悪の場合は全体を作り直す事態になりかねません。

さらに、CADでは寸法線・補助線などを自由に編集できるため、従来の手書き図面より修正しやすい点も大きな特長です。後から寸法を変更する必要が出たときでも、CAD上で数値を変えるだけで図面全体に反映できることは、作業効率を高める強力な武器となります。

2.2. 設計ミスを避けるための寸法記入

例えば、JIS 規格に適合しない寸法の表記がされていると、図面を読む職人や協力会社が混乱して、誤解を生むおそれがあります。また、複数の視点(正面図、平面図、断面図など)を参照する際に、寸法が重複していたり抜け落ちていたりすると、全体のどこを信じてよいのか分からなくなってしまいます。

こうした設計ミスを防ぐためには、CAD上で寸法の統一を図ることが極めて重要です。数字の見やすさや寸法線の太さ、文字サイズなどを決めておけば、誰が編集しても似たようなレイアウトとなり、図面の確認プロセスの負担を軽減できます。

また、実際のサイズと図面上のサイズをしっかり管理できるかどうかもポイントです。特に、ソフトの初期設定や環境設定を誤ると、図面全体が実寸と連動しなくなる場合があります。細かい点でも見逃さないように設定を確認し、設計ミスを避ける姿勢が大切です。

3. CADでの寸法記入の基本

ここでは、具体的にCAD上でどのように寸法記入を行うのか、その要点を紹介します。CAD 初心者にとっては、寸法線と補助線、そして矢印の形状や寸法値の書き込み方など、基本ルールをきちんと理解することが第一歩です。

さらに、CAD独特の概念として、モデル空間とレイアウト空間の使い分けも把握しておくことが望ましいです。ソフトによっては、モデル空間で形状を描き、レイアウト空間で寸法を配したり、異なるスケールを適用したりする場合があります。そうした操作知識とともに、JIS 規格や社内ルールにも沿った寸法記入を心がけましょう。

3.1. 寸法線、補助線、矢印の理解

寸法線は図形の寸法を明示するために引く線で、部品の端点や特徴点に合わせて配置します。一方、補助線は寸法の基準をわかりやすくするために引く線で、主たる図形から少し離して寸法線を書き入れるときの助けになります。

矢印にはいくつかのスタイルがあり、CADソフトではその形状を一括設定できます。製造現場やチーム内での見やすさを考慮して、矢印の方向や大きさも統一しておきましょう。統一した寸法管理を行うことで、細かい明示が必要な場面でも一目で理解できる図面が作成できます。

CAD初心者はまず、どこに寸法線や補助線を配置すればいいか、慣れるまで時間がかかるでしょう。数多くの練習を通じて、線を重ねずスッキリ見せるコツを身につけることが大切です。

3.2. JISと社内ルールの理解

CAD設計で必須となるのがJIS 規格への対応です。例えば、寸法の表記には「mm」などの単位を省略せず明示するか、カッコ書きで補助寸法を記すかなど、細部にわたったルールが存在します。たとえば、図面の読み方に慣れていない人にも伝わりやすい書き方をするには、まずはJIS 規格を参照して客観的基準を押さえましょう。

一方で、社内ルールも極めて重要です。企業によっては、線の太さや文字スタイルを細かく決めているケースもあれば、寸法記入の順序やレイアウトに関するガイドラインを設けている場合もあります。こうしたルールは、社内外との情報共有を円滑にするうえで欠かせません。

最後に、こうした標準化のメリットとして、プロジェクトに参加する他の設計者や作業者にとって図面の見通しが容易になることが挙げられます。伝達内容の誤差が少なくなり、製造ミス 予防にも直接つながるでしょう。

4. 寸法の基本要素と種類

寸法記入をより深く理解するには、具体的な寸法の種類とその特徴を押さえる必要があります。たとえば、線形寸法は物体の長さを表示する基本的な手段ですが、直径寸法や半径寸法などは円形や円弧を対象とする書き方になります。また、角度寸法を使えば部品やパーツの角度関係を明確に示すことができるでしょう。

さらに、特殊な寸法記入が必要となるケースもあり、公差や表面粗さ、溶接記号など他の要素と組み合わせて表示する場合があります。CAD 初心者であっても、そういった複雑な要件に直面することがあるため、まずは主要な寸法とその利用方法を体系的に学んでおくと便利です。

ここでは、線形寸法・直径寸法・半径寸法・角度寸法など基本となる要素について、それぞれの特徴と利点を解説します。

4.1. 線形寸法とその種類

線形寸法は、名前の通り一直線上の長さを示すための寸法です。水平寸法や垂直寸法、さらに斜め方向の寸法も含まれ、もっとも頻繁に使われる種類と言えます。

例えば、ある矩形の横幅や縦幅を示すときには、水平寸法と垂直寸法で長さを明確に伝えられます。また、複雑な形状には斜め方向の線形寸法を使うこともあり、部品の取り付け角度や位置が一目でわかるでしょう。

CADでは、線形寸法を配置するときに参照点をどこに設定するかが肝心です。図面 設計ルールに沿って、同じ起点から複数の寸法を連続で配置できる機能などもあるので、これを活用すれば不要な重複寸法を防げます。

4.2. 直径寸法と半径寸法

円や円弧を扱う際に使用するのが直径寸法と半径寸法です。直径寸法は円形の端から端までの長さを示し、半径寸法は中心点から円の端までの長さを示します。CAD操作では、対称形状の部品や穴のサイズを示す場面などで頻繁に登場するでしょう。

特に穴加工を伴う図面では、直径寸法を明示しないとドリルの選択を誤り、製造ミス 予防ができなくなる恐れがあります。きちんと寸法値を示さないと、建築や機械加工の現場で図面の読み方に混乱を招きかねません。

直径寸法や半径寸法を記すときには、一般的に「⌀」や「R」といった補助記号を添えます。文字サイズや配置にも注意を払って、制作現場が間違いなく理解できる図面を作りましょう。

4.3. 角度寸法と特殊な寸法記入

角度寸法は、二つの線や面がなす角度を示すときに使われます。CAD設計においては、単純な直角だけでなく、曲線同士の交点でできる角度や複合的な形状の傾斜を表す場面でも活躍します。

さらに、特殊な寸法記入としては、溶接部の寸法や板金展開図での折り曲げ角度表示などが挙げられます。これらはいずれも、ものづくりの精度を大きく左右する重要事項です。

例えば、ある複雑な曲面を持つ製品の一部分に寸法を入れる際、CADソフトの機能を活用して関係する要素を正確に測定できるかどうかがポイントといえるでしょう。こうした多彩な寸法手法を習得していけば、図面上で誤解のない情報伝達が可能になります。

5. 代表的なCADソフト別 寸法の書き方ガイド

ここでは、CAD 初心者がよく使用する代表的なソフトにおける寸法記入の手順を簡潔に紹介します。ソフトごとにコマンド名やインターフェイス、図面スタイルの設定方法などが異なるため、気をつけたいポイントも細かく変わります。

ただ、どのソフトであっても寸法線や補助線、文字の大きさなどを統一させることが基本です。特に、AutoCAD 寸法記入やJw_cad 寸法記入の手順では、寸法管理の画面やコマンドの呼び出し方が特徴的です。ここで紹介する内容をきっかけに、使い慣れたソフトのヘルプやマニュアルも併せて活用してみてください。

5.1. AutoCADの寸法記入手順

AutoCADは、世界的に広く用いられている2D/3D対応のCADソフトです。寸法を入れる際は「DIMLINEAR」や「DIMRADIUS」などのコマンドを使用すると便利です。寸法スタイルのつくり方は「DIMSTYLE」コマンドで設定画面を開き、文字のフォントサイズや矢印の種類などを統一できます。

さらに、モデル空間では実際のサイズで図形を描き、レイアウト空間で印刷サイズに合わせた寸法表示を行う使い分けが一般的です。初心者のうちは、スケール設定に慣れるのに時間がかかるかもしれませんが、一度覚えてしまえば効率よく図面を作成できます。

また、寸法を連続して配置する「DIMCONTINUE」機能を使うことで、複数の線形寸法を見やすくまとめられます。図面の読み方を考えながら、重複しないように寸法を配置しましょう。

5.2. Jw_cadの寸法記入手順

Jw_cadは、フリーソフトとして国内で人気の高い2D CADです。図面の製作コストを抑えたい小規模事業者から、個人ユーザーまで幅広く使用されています。寸法線を引く際は、ツールバーから寸法コマンドを選択する形式が基本です。

初期状態では文字サイズや線の太さが標準設定になっているため、必要に応じてカスタマイズして使いやすい状態にすると良いでしょう。たとえば、寸法値を見やすくするために文字の高さを大きくしたり、補助線の間隔を少し広くとったりすることで、図面全体がすっきりと整理されます。

操作がシンプルな反面、細かい寸法管理では少し工夫が必要な場合もあります。社内ルールやJIS 規格に合わせて印刷時のスケールや線種を調節する方法をマスターすれば、Jw_cadでも十分に高品質な図面を作成できるはずです。

5.3. 3D CADソフトの寸法記入補足

3D CADソフト(SolidWorksやFusion 360など)では、3Dモデルを作成してから、2Dの図面ビューを自動生成する機能を使うケースが多いです。3Dモデルに寸法を入れる機能(PMI:Product Manufacturing Information)も存在し、製作現場が見やすい形で寸法を展開できます。

これにより、設計の改訂があった場合でも、モデルを修正するだけで図面にも迅速に変更が反映されます。結果、CAD 設計の効率が大幅に向上し、人為的なミスの確率も下がるメリットがあります。

ただし、あくまで最終的に渡すのは2D 図面という事業所も少なくありません。発注先との取り決めや図面の受け渡し形式によっては、2D図面の寸法表記をきちんと整える必要があります。最終成果物に合わせ、最も適した寸法記入方法を選択することが重要です。

6. わかりやすい寸法記入のコツと注意点

図面は「読み手に誤解させない」ことを目的に作成されます。そのため、多くの寸法を詰め込みすぎると逆に見えにくくなり、要点を取りこぼすリスクが高くなります。バランスの良いレイアウトや明快な寸法・補助線の配置を心がければ、誰が見ても同じ情報を読み取れる図面が完成します。

ここでは、具体的にどのような点に気をつければ「わかりやすい」図面になるのか、寸法の重複や文字サイズ、そして寸法統一の重要性を順に解説します。

いずれもCAD の操作技術がある程度身についてきた段階で、より質の高い図面を仕上げるために役立つ要素です。

6.1. 寸法の重複・省略の管理

ひとつの部品や製品に対して、必要以上に同じ寸法を表示するのは避けましょう。重要な寸法が埋もれてしまい、どこを確実に守るべきかが伝わりにくくなります。また、逆に省略しすぎて必要な寸法が見当たらない状態も大きな問題です。

CADなら、一定距離ごとに連続寸法を書ける機能や、必要がない寸法を非表示にする設定が用意されている場合があります。それらの機能を活用して、部品の基準寸法など主要な寸法値を必ず示す一方、重複寸法は省くバランスをとると良いでしょう。

こうした寸法記入のコツを把握しておくことで、CAD 初心者でも早い段階から整理された図面を提供できるようになります。

6.2. 文字サイズと配置の最適化

文字サイズが小さすぎたり、寸法線と文字が重なったりすると、図面の可読性が低下します。特に他社や協力会社に図面を渡す場合は、読み手が拡大せずとも情報を把握できる程度の文字サイズを確保しましょう。

CADソフトでは寸法を編集して、文字の大きさ、寸法線の色や太さなどを一括変更できます。図面の全体スケールや作成時の縮尺を考慮しながら、常に最適な見やすさを保つことを意識してください。

また、寸法値を配置するときは、オブジェクトに密着させすぎず若干の余白を持たせると読みやすさが向上します。無秩序に寸法が点在すると、設計意図がぼやけてしまうので注意が必要です。

6.3. 寸法スタイルの統一とその重要性

寸法の管理を怠ると、複数の設計者が参加するプロジェクトで図面の見え方がバラバラになりかねません。これでは、品質管理やチェックが煩雑になるうえに、勘違いによる製造ミス 予防を徹底できません。

一方、統一された寸法スタイルを使えば、文字サイズや補助線の長さなど多岐にわたる要素が一貫します。製図者が異なっても同様の見た目を保てるため、図面に対する信頼度が増すでしょう。

ベストプラクティスとしては、基本ルール(JIS 規格や社内標準など)に従った寸法スタイルを一度確立し、各プロジェクトの冒頭でテンプレートとして共有するのが効果的です。これを維持することで、CAD 教育の観点からも役立ちます。

7. よくある失敗と対処法

CADで寸法を扱っていると、どうしても表示の崩れや単位の設定間違いといったトラブルを経験することがあります。初心者だけではなく、慣れている人でも環境設定を変えたときに寸法が意図せず変更されるなど、思わぬエラーに見舞われることがあるでしょう。

そこで、この章ではよくある失敗例やその対処法を見ていきます。問題が起きたときに空いた時間を無駄にしないためにも、あらかじめ起こりやすい事象を把握しておくことが重要です。

7.1. 寸法表示のトラブルシューティング

代表的な例としては、寸法値が表示されない、または部分的に隠れてしまうケースがあります。これは、文字レイヤがオフになっていたり、寸法スタイルの文字色が背景色と同じになっていた場合に起こりがちです。

また、寸法が意図せず歪んで表示される現象もあります。モデル空間とペーパー空間でスケールが合っていないときや、注釈スケールの設定が不適切な場合に発生するので、環境設定を再度見直してみてください。

トラブルにぶつかったときは、まず寸法管理を開き、設定がどうなっているか確認しましょう。加えて、レイヤの表示・非表示やロック、印刷設定を含めてチェックすると原因が見つかるケースが多いです。

7.2. 環境設定の最適化

多くの失敗は、CADソフトの初期設定が十分に整っていなかったことに起因します。例えば、単位設定をインチにしているのに、ミリメートルのつもりで寸法を入れたり、寸法線の色が背景と似ていて印刷に反映されなかったりします。

ソフトを新規インストールした際や、新しいバージョンにアップデートした際には、一通りの設定を確認する習慣をつけましょう。文字フォントや寸法線の太さ、端点の形状など、基本ルールと照らし合わせて修正することで、後の作業がスムーズになります。

初期段階でできることとして、テンプレートを作っておくことが挙げられます。よく使う単位とスケールをあらかじめ設定し、図枠やタイトル欄などをまとめておけば、ミスを防ぎやすく、作業時間の削減にもつながります。

8. 便利な寸法機能と効率化のテクニック

CAD 設計を続けていくと、時間を短縮しつつ正確な図面を作るテクニックを身につけざるを得ません。特に、複数の寸法を一度に整理整頓したり、過去に使った図面のスタイルを流用したりする仕組みは、業務を効率化するうえで重要です。

ここでは、寸法の自動配置機能や連続寸法の活用方法、そしてショートカットやテンプレートの活用について紹介します。いずれもCAD 初心者が覚えておくと便利で、図面のクオリティ向上にも直接役立つ方法ばかりです。

8.1. 寸法の自動配置と連続寸法

寸法の自動配置機能を使うと、一括で複数の要素に寸法を割り当てられるため、手作業でひとつひとつ寸法を描く必要がありません。例えば、長方形の外周すべてに線形寸法をまとめて挿入したり、同じ部品の穴を連続して寸法付けしたりする際に役立ちます。

連続寸法は、前の寸法線の終端を次の寸法線の始点にする書き方です。シリーズ化された寸法を整然と並べるのに適しており、改めて寸法起点を指定する手間が減る上に、図面全体が美しく見えます。

実際に使うときには、寸法が重複しないよう注意しつつ、適切な間隔をあけることがコツです。見やすいレイアウトを意識すれば、図面を読む人に余計なストレスを与えません。

8.2. ショートカットとテンプレートの活用

大規模なCAD設計を進めると、同じコマンドや設定を何度も呼び出す場面が出てきます。そこで便利なのがショートカットキーの登録です。AutoCADなら標準で多くのショートカットが割り当てられていますし、Jw_cadでもキーカスタマイズが可能なため、自分の作業スタイルに合わせて設定すると操作が格段に早くなります。

合わせて、寸法スタイルや図枠、レイアウト設定などをまとめたテンプレートファイルを活用するのもおすすめです。新しい図面を作るたびに初期設定をやり直す必要がなくなるので、時間短縮とミス防止につながります。

テンプレートに含めるべき項目は、使用する単位やフォントサイズ、線種などです。CAD 操作技術が上達すれば、より洗練されたテンプレートを作り、社内で共有して作業のばらつきを削減できるでしょう。

9. まとめ:正確で見やすい寸法が信頼される図面を作る

CAD 寸法記入の役割は、単にサイズを示すだけにとどまりません。自分の設計意図や情報を正しく伝達し、協力企業や製造現場と誤解なく連携するうえで欠かせないコミュニケーションツールでもあります。CAD 初心者でも、基本ルールや寸法スタイルの統一、補助線の正しい使い方などをしっかり押さえれば、信頼度の高い図面を作成できるでしょう。

特に、JIS 規格や社内ルールに基づいた記入を意識しておくと、読み手は寸法を疑う必要がなくなり、作業フローでのトラブルを最小限に抑えられます。さらに、AutoCAD 寸法記入やJw_cad 寸法記入、3D CAD 寸法記入といった各ソフトの特徴を把握することで、状況に応じた最適な手順を選択できるようになります。

最終的に、図面の品質は設計者としての評価にも直結します。設計がスムーズに進み、製造ミス 予防やコスト削減にも効果をもたらす寸法記入スキルは、キャリアアップにもつながる大切な要素です。ぜひ本記事で学んだ内容を生かし、図面製作に役立ててください。

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<参考文献>

・寸法の記入の基本ルール

https://d-engineer.com/seizu/sunpoukinyuu2.html

・製図−寸法及び公差の記入方法

https://kikakurui.com/z8/Z8317-1-2008-01.html

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