CADで直交モードとは?効かない・ずれるときの解決ガイド【初心者必見】
1. はじめに
CADを使い始めたばかりの方からよく聞くのが、 「まっすぐ描いているつもりなのに、あとで見ると線がほんの少し斜めになっている」 「水平や垂直にしたいだけなのに、なぜか角度がずれてしまう」といったお悩みです。作図に慣れないうちは、マウス操作のちょっとしたブレや設定の違いが、そのまま図面の精度低下につながってしまいます。
そんなときに強い味方になってくれるのが、「直交モード」と呼ばれる機能です。直交モードをオンにすると、カーソルの動きが水平方向と垂直方向に限定されるため、意識しなくても線をきちんと真っ直ぐ描けるようになります。壁や梁が直角で交わることの多い建築図面や、機械部品の断面図など、「平行」と「直角」がたくさん出てくる場面では欠かせない機能と言ってよいでしょう。
AutoCAD、JW-CAD、ARES など、主要なCADソフトの多くが同様の直交機能を備えており、すでに何となく使っている方も少なくありません。
本記事は、そうした直交モードを改めて基本から整理し、「そもそも直交モードとは何か」というところからスタートします。そのうえで、 「直交モードが効かないように見える」 「オンにしているのに線がわずかにずれる」といったトラブルの代表的な原因と、その対処方法を具体的に解説します。さらに、実務で起こりやすい特殊なケースにも触れながら、再発防止に役立つチェックリストまでまとめてご紹介します。
最後まで読んでいただければ、直交モードの役割や正しい使い方だけでなく、トラブルが起きたときにどこを確認すればよいかが分かるようになります。作図精度の向上はもちろん、ムダなやり直しを減らして作業効率を上げることにもつながりますので、ぜひ気になるところから読み進めてみてください。
2. CADで直交モードとは?基本の意味と仕組み
直交モードは、CADで水平線や垂直線を確実にまっすぐ描きたいときに使う代表的な補助機能です。多くのCADソフトでは「ORTHO」などの名称で用意されており、ステータスバーのボタンや専用アイコン、キーボードショートカットを使って簡単にオン・オフを切り替えられます。ここでは、直交モードの基本的な仕組みや特徴を整理し、あわせて極トラッキング(英語:Polar Tracking)との違い、さらにソフトごとの操作方法の違いもわかりやすく解説します。
直交モードを理解する最大のメリットは、見た目がまっすぐになるだけでなく、内部データとしても正確な0度・90度の線として記録されることです。たとえば建築図面の壁や柱、機械図面での断面形状などは、わずか数ミリの角度ズレでも後の寸法誤差につながります。そこで直交モードを活用すれば、細かな手ブレによる角度ズレを事前に防ぎ、正確な作図がしやすくなります。
一方で、極トラッキングは45度や30度など任意の角度方向へカーソルを補正する機能です。設定した角度に近づくと自動で方向を合わせてくれるため便利ですが、AutoCAD をはじめとした多くの2D CADでは、この極トラッキングと直交モードは排他的に動作します。つまり、どちらか一方をオンにすると片方がオフになる仕組みで、どのモードが動いているのかを見失うと「なぜか角度が合わない」という混乱が起きがちです。この点を意識しながら使うことで、作図時のトラブルを避けられます。
2.1. 直交モードの定義と基本的な役割
直交モードとは、カーソルの移動方向を 0度・90度・180度・270度 のいずれかに限定する機能です。マウス操作はもちろん、AutoCADのF8キーや、JW-CAD などソフトごとに割り当てられたショートカットキーで、いつでも簡単にオン・オフを切り替えられます。
また、長さや角度をキーボードから直接入力する場合は、その入力値が優先されるため、直交モードの制限が働かないケースがあります。これは意図的な角度指定を妨げないための仕様です。
直交モードが役立つのは、見た目・データ上ともに直角だけを許容できる点です。少しマウスが揺れたとしても、オンにしておけばカーソルは水平方向・垂直方向に固定されるため、不意の曲がりを心配する必要がありません。さらに、製図では角度ズレが積み重なると、部品干渉や構造のゆがみといった問題にもつながるため、直交モードを意識して使うことでそうしたリスクを大幅に減らせます。
2.2. 極トラッキングとの違い
極トラッキング(Polar Tracking)は、あらかじめ設定した特定角度方向へカーソルを吸い付かせる補助機能です。45度・30度など任意の角度が必要なときに非常に便利で、角度に近づくと自動的にガイドが表示されます。AutoCAD など多くのソフトでは、直交モードと極トラッキングは排他的に働くため、両方を同時にオンにすることはできません。
初心者のうちは、いまどちらが有効になっているのかが分かりづらいことがありますが、90度の線だけ描きたいときは直交モード、斜めの決まった角度を使いたいときは極トラッキングというように使い分けることで、作図が非常にスムーズになります。作図前にステータスバーのアイコンを確認する習慣をつければ、意図しない角度ズレを防ぐことができます。
2.3. CADソフト別の直交モード操作
AutoCAD では、ステータスバーにある “ORTHO” ボタン、または F8 キーで直交モードを簡単に切り替えられます。ARES 直交モードも同様の操作体系で、ステータスバーのアイコンかショートカットでオン・オフできます。一方で JW-CAD は表記が少し異なり、線コマンドにある「水平・垂直」チェックボックスやスペースキーを使って、AutoCAD の直交モードと同じように水平・垂直方向へ動きを制限できます。名称は異なりますが、機能としては同じ働きをします。
どのCADでも、ステータスバーやコマンドラインを見れば直交モードが有効かどうかをすぐに確認できます。特にショートカットは覚えておくと効率が大幅に上がります。なお、ノートパソコンでは F8 などの機能キーがそのまま動作しない場合もあり、Fnキーとの組み合わせが必要なケースもあります。キーボード設定を一度見直すだけで、直交モードが使えないように見えていた問題が解決することも多いので、覚えておくと便利です。
3. なぜ直交モードが効かないのか?よくある原因トップ5
直交モードをオンにしているにもかかわらず、なぜか線がわずかに傾いたり、意図しない角度で描かれてしまうことがあります。これは初心者に限らず、経験者でも設定を変更したまま気づかず作業していると起こりやすいトラブルです。ここでは、特に発生頻度の高い代表的な5つの原因を順番に確認していきましょう。
「CAD 直交モード 効かない」「CAD 直交モード ずれる」と検索される事例を見ても、多くの場合は設定の優先順位や座標系(UCS)の誤解が根本原因になっています。ソフトによっては、直交モードより先に極トラッキングやOSNAPが働いてしまうこともあるため、一つずつチェックポイントを整理しながら確認することが効率的です。
3.1. OSNAP設定との競合
OSNAP(オブジェクトスナップ)は、端点・中心点などの特定位置にカーソルを吸着させる便利な機能です。しかしその“吸着力”が強すぎて、直交モードよりもOSNAPが優先され、意図しない位置に引き寄せられてしまうことがあります。
たとえば、グリッドやわずかにズレた頂点などにスナップすると、まっすぐ描いているつもりでも線がほんの少し傾くことがあります。こうした場合は、一時的にOSNAPをオフにして(多くのソフトではF3キーなど)、改めて直交モードだけで線を引いてみるとズレが解消するケースが多いです。
3.2. 極トラッキングの優先問題
極トラッキングは、設定された角度(45度・30度など)に合わせてカーソルが吸着する機能です。便利な一方で、直交モードと切り替えながら使っていると、どちらが有効になっているか分からなくなることがあります。その結果、「直角で描いているつもりなのに、実際は極トラッキング側の角度が優先されてしまう」という現象が起こりがちです。
原因を切り分けたい場合は、一度極トラッキングをオフ(AutoCADではF10キーなど)にして線を引き直してみてください。それで正常に直角線が描けるようになれば、極トラッキングが干渉していた可能性が高いでしょう。
3.3. UCSや作図平面の誤設定
CADでは、ユーザー座標系(UCS)を任意に回転させたり、作図平面を変更することができます。しかし、その設定を戻し忘れたまま別の作業を始めると、画面上では水平線に見えていても、実際の座標系では傾いているという状況が起こります。
たとえば、トップビューでは真横に見える線でも、UCSが回転していると角度情報は0度・90度ではありません。こうしたズレは、AutoCADなら「UCS → World」に戻すことで簡単に解消できるため、まずは座標系の状態を確認することが重要です。
3.4. 既存オブジェクトの角度補正
外部参照(Xref)や他の担当者が作成した図面を読み込む際、既存オブジェクト自体が微妙に回転していることがあります。すると、その角度を基準にカーソルが補正され、直交モードが期待通りの動きをしないという現象が発生します。
特に複数人で図面を扱う場合、座標系の扱いが人によって異なることも多く、図面全体がわずかに傾いたまま作成されているケースも珍しくありません。こうした場合は、基準となるオブジェクトの角度をまず確認し、必要に応じてROTATEコマンドで補正したうえで作図を続けるとよいでしょう。
3.5. マウスカーソルの微小角度ズレ
マウスの感度設定や、意図せずオンになっているマウスアクセラレーション(加速度)の影響で、カーソルが必要以上に敏感に動いてしまうことがあります。その結果、直交モードをオンにしていても上下方向へブレてしまい、角度ズレの原因になることがあります。
対策としては、まずマウス設定で加速度をオフにし、カーソル速度を適切なレベルに調整するのがおすすめです。また、グリッドやスナップ設定が極端に大きすぎたり小さすぎたりすると、カーソルが急に飛んだように見えることもあるため、図面のスケールに合わせて値を見直すことも効果的です。
4. 原因別の対処法|今すぐ試せる実用的な解決策

ここからは、直交モードが効かない・線がずれるといった不具合の5つの原因に対し、実践しやすい解決策を順に確認していきます。ソフトによって設定画面やアイコンの位置に多少違いはありますが、基本となるチェックポイントはどれも共通しています。落ち着いて一つずつ試していけば、多くのズレは解消できるはずです。
今回紹介する方法は、AutoCAD に限らず、ARES、JW-CAD など他のCADソフトでも応用可能です。特に OSNAP の見直しや UCS のリセットは、多くの環境で同じ考え方が使えるため、どのCADを使っている方にも役立つポイントとなります。
4.1. OSNAPの制御方法
まず試してほしいのが、OSNAP(オブジェクトスナップ)の整理です。OSNAPを一度すべてオフにするか、端点スナップなど本当に必要なものだけに限定してオンにしてみてください。たとえば、中心・交点・延長など多くのスナップが有効になっていると、意図しない位置へ吸い付いてしまい、直交モードが効いていても斜めにずれることがあります。
また、AutoCADなら Shift+右クリック でOSNAPメニューを呼び出し、その都度必要なスナップだけを選ぶ方法も便利です。大規模な図面では、使わないスナップをつけっぱなしにしているだけで誤吸着が増えるため、必要なときに必要なスナップを選ぶ習慣をつけると安定した作図ができます。
4.2. 極トラッキングの設定確認
次に確認したいのが極トラッキングです。極トラッキングがオンになっていると、45度・30度など指定角度にカーソルが自動的に吸着するため、直交モードで引こうとしても意図しない角度に向かってしまうことがあります。
AutoCADでは、F10キー が極トラッキングの切り替えに割り当てられていることが多いので、一度オフにしてから直角線を描き直してみてください。これで正常に水平・垂直線が描ければ、原因は極トラッキングだったと判断できます。
斜め線の作図も多い場合は、「直角線を描くときは直交モード」「決まった角度が必要なときは極トラッキング」というように、用途ごとに使い分けながらオンオフするのがベストです。
4.3. UCSのリセット方法
UCS(ユーザー座標系)の設定が回転したままだと、画面上では水平に見えても、実際の角度は0度・90度とは限りません。そのため、一見直交モードが効いていないように見えることがあります。
AutoCAD では、コマンドラインで 「UCS」→「W(World)」 と入力すると、座標系を世界座標に戻せます。ARESなど他のソフトでも同様の操作でUCSをリセットできることが多いです。
図面が少しでも傾いていると直交モードの動きが不安定になるため、まずはUCSをリセットしてから水平・垂直線を引いて、動きが正常かどうかを確認してみてください。
4.4. 既存図形の角度リセット
既存オブジェクト自体の角度がわずかに回転している場合もあります。特に、外部参照(Xref)や外注図面を取り込んだときにこの現象が起こりやすく、既存オブジェクトの角度が基準となり、直交モードが期待通りに働かない原因になることがあります。
この場合は、気になるオブジェクトを選択し、回転(ROTATE)コマンドで角度を0度に戻す方法が有効です。図面全体が数度だけ傾いていることもよくあるため、外部データを扱う際は「角度・単位・座標系」を最初にチェックする習慣をつけると、直交モードの誤動作を防ぎやすくなります。
4.5. マウスの揺れ対策
最後に、マウス操作による微小なブレが原因になっているケースです。マウスの感度設定が強すぎたり、マウスアクセラレーション(加速度)が有効になっていると、意図しない方向へカーソルが動いてしまい、直交モードが効きづらくなることがあります。
まずはパソコンのマウス設定で加速度をオフにし、カーソル速度を適切な範囲に調整してみてください。また、作図エリアを大きくズームして操作することで、細かな指の動きが吸収され、正確に点を選べるようになります。
さらに、マウスパッドの素材や精度も影響するため、光学センサーが正しく読み取れる品質の高いマウスパッドを使うと、カーソルの安定性が向上し、直交モードの動作もより安定します。
5. それでも直交がズレる?実務で起こる特殊ケース
ここまで紹介した対処法をすべて試しても、直交モードがうまく働かず、見た目と実際の角度が一致しないというケースが残ることがあります。こうした現象の多くは、実務で複雑な図面を扱う際に起こりやすい、特殊な条件が重なったときに発生します。たとえば、図面自体が回転した状態で保存されていたり、ロックされたビューポートで作業していたりすると、ユーザーが意図していないズレが突然現れることがあります。
以下では、こうした現場特有の“ズレ”の原因となる代表的な5つのケースを挙げ、それぞれで確認すべきポイントを紹介します。他の担当者や過去データの設定次第でいくらでも起こり得る現象なので、無駄な作図ミスを避けるためにも、ぜひ一度目を通しておくとよいでしょう。
5.1. 図面が回転したままの作業
平面図を敷地に合わせるために、意図的に図面を回転させたまま作業しているケースがあります。こうした状態で他の要素を描き足すと、画面上では水平に見えていても、実際の世界座標とは異なる方向へずれてしまい、直交モードが正しく機能しなくなることがあります。
この場合は、図面全体をいったん0度に戻すか、回転に合わせてUCSを再設定するのが有効です。「どの方向が基準なのか」を明確にして作図環境を統一すれば、角度ズレの原因を取り除きやすくなります。
5.2. ロックされたビューでの作業
CADによっては、レイアウト空間やビューポートをロックして表示角度を固定できる機能があります。しかしこの状態で作業していると、ユーザーは画面上でビューを回転させたつもりでも、実際には ズームやパンしか動作せず座標系は変わっていないという状況が起こります。
その結果、直交モードで線を引いても期待する方向に動かず、ズレが生じてしまうことがあります。特にAutoCADのレイアウトタブでは起こりやすいため、まずは ビューポートがロック状態になっていないか確認し、必要に応じてロックを解除したうえで作業を進めてみてください。
5.3. ブロック内部の直交制限
CADでは複数のオブジェクトをブロック化して管理することが一般的ですが、ブロックを編集する際にはブロック作成時の座標軸がそのまま引き継がれる点に注意が必要です。もしそのブロックが作成時に回転していた場合、編集画面の座標系もその角度に従うため、直交モードを使っても「まっすぐに見えない」状態が発生します。
このようなときは、まず ブロックの基準座標が正しいかどうかを確認し、必要であればブロックを一度分解(Explode)して角度を修正したうえで、再度ブロック化するのが確実な方法です。
5.4. 外部参照による方向基準のズレ
外部参照(Xref)を読み込む際、参照元の図面が回転して保存されていると、参照先の図面とは方向が一致せず、直交モードが正常に働いているように見えても線がうまく揃わないことがあります。大規模プロジェクトでは複数の外部参照が重なるため、たったひとつのズレでも全体の作図精度に影響してしまいます。
このような場合は、外部参照マネージャーを開き、挿入角度・基点・尺度などが正しいかを丁寧に確認してください。参照角度を修正するだけで問題が一気に解消するケースも多いです。
5.5. 異なる単位・尺度の混在
図面内で単位(mm・inchなど)や尺度が混在していると、グリッドやスナップの刻みがずれ、直交モード自体は正常でも「制御しづらい」状態に見えることがあります。たとえば、もとの図面は1単位=1メートルなのに、外部から挿入したブロックは1単位=1ミリで作られていると、動作に違和感が出るのも当然です。
こうしたズレは、スナップ設定やマウス操作にも連鎖的に影響し、角度が合わない原因になります。直交モードの不具合だと誤解しやすいですが、実際には 単位・尺度・スナップの整合ミスが根本原因であることがよくあります。うまく制御できない場合は、単位と尺度が正しく統一されているかを必ず確認してみてください。
6. 作図ミスを防ぐための直交モード活用チェックリスト
ここまで、直交モードが効かなくなる原因とその対処法を詳しく見てきました。しかし実際の作業では、新しい図面を描いている途中にうっかり設定を変更してしまったり、気づかないうちに直交モードがオフになっていたりすることは意外と多くあります。また、OSNAPの設定変更や座標系のズレといった小さな操作ミスも、そのまま作図ミスにつながってしまいます。
そこで、作業を始める前や作業中に確認しておきたいポイントを「チェックリスト」としてまとめました。これらを習慣化しておけば、CAD 直交モードに関する設定ミスを大きく減らすことができ、作図精度の向上だけでなく、チームでの共同作業時のトラブル防止にも役立ちます。
チェックリスト
- ステータスバーのアイコンやショートカットで、直交モードのON/OFFを必ず目視確認する。
直交モードは知らないうちにオフになることも多いため、定期的なチェックが重要です。 - OSNAPは必要最低限に絞り、不要なスナップをオフにする(端点・交点のみなど)。
不用意なスナップは線のズレを生むため、使う場面に応じて最小構成にするのが安全です。 - 極トラッキングは必要なときだけオンにし、普段はオフにしておく。
決まった角度が必要な場面以外では、直交モードと干渉する原因になります。 - UCSが正しい位置・角度になっているか、必要であれば“World”に戻す。
UCSのズレは直交モードが効いていないように見える典型的な原因の一つです。 - スナップ・グリッド・単位設定がチーム内で統一されているか確認する。
設定がバラバラだと図面受け渡し時にズレが発生しやすく、作業効率を下げる要因になります。
こうした項目を最初にひととおりチェックしておくことで、「どうして線が曲がるのか分からない…」と悩む時間を減らし、CAD作業全体の効率が大幅に向上します。特に初心者の場合は、作業に慣れるまでステータスバーやショートカットキーの状態を意識して確認する習慣をつけることが、安定した制作につながります。
7. まとめ|直交モードを理解すればトラブルの9割は防げる
直交モードは、CADで安定した作図精度を保つための基本機能であり、初心者が最初に身につけたい操作のひとつです。多くの方が「まっすぐ描いているつもりなのに線が曲がる」「微妙に角度がずれてしまう」といった悩みを抱えますが、そのほとんどは直交モードの設定ミスや、OSNAP・極トラッキングとの競合、あるいはUCSの誤設定といった“設定まわりの問題”が原因です。
しかし、今回解説したように、直交モードの仕組みを正しく理解し、スナップ設定・極トラッキング・UCS・グリッドなどの関連要素を押さえておけば、こうしたトラブルの大半は簡単な確認だけで解決できます。加えて、図面そのものの回転、ブロック内部の座標、外部参照の角度といった特殊ケースも、原因を丁寧に探ればほとんどの場合は修正が可能です。
本記事で紹介したチェックリストや原因別の解決策を日々の作業に取り入れれば、CAD 直交モードのミスを未然に防ぎ、作図の安定性が大きく向上します。結果として、ムダな手戻りが減り、短時間で正確な図面を仕上げられるようになるでしょう。ぜひ直交モードのメリットを最大限に活用しながら、ストレスの少ない設計作業を実現してください。
これから本格的にCADを使った設計業務に取り組む方にとって、直交モードの理解と活用は避けて通れない学習ステップです。操作手順と設定の関係性をしっかりつかんでおけば、作図スキルが着実に向上し、周囲からも信頼される技術者・デザイナーへと成長していけます。ぜひ本記事のポイントを何度も見返し、自分の作業スタイルに落とし込んでみてください。
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<参考文献>
AutoCAD 2026 ヘルプ | ORTHO[直交モード] (コマンド) | Autodesk
https://help.autodesk.com/view/ACD/2026/JPN/?guid=GUID-128AC5D7-72B0-498F-958D-7F619A73EC5F
AutoCAD 2026 ヘルプ | [極トラッキング]タブ([作図補助設定]ダイアログ ボックス) | Autodesk
https://help.autodesk.com/view/ACD/2026/JPN/?guid=GUID-D7CBB7B0-9140-4C53-88EF-08EAA09FA9D7
AutoCAD 2026 ヘルプ | [オブジェクト スナップ]タブ([作図補助設定]ダイアログ ボックス) | Autodesk
https://help.autodesk.com/view/ACD/2026/JPN/?guid=GUID-50383F73-4F23-4F70-B4FC-52D5748D80AF
AutoCAD 2026 ヘルプ | 概要 – ユーザ座標系(UCS)をコントロールする | Autodesk
https://help.autodesk.com/view/ACD/2026/JPN/?guid=GUID-8272C86D-219F-4673-8640-E87CB06F4C59





