VR/ARやドローンが可能にする新たな体験型アートとは

VR-art

「なぜVR/AR・ドローン x アートなのか?」

まず、上記の質問にお答えする前にメディアアートに関してご説明いたします。 メディアアートとは、芸術表現に先端メディアテクノロジー(20世紀当時はコンピューターや電子スクリーン等) などのこれまでになかった技術的発明を利用または開発して生み出される芸術のジャンルのことを指します。 メディアアートは主に20世紀中盤より広く知られるようになってきました。

2017年、この流れの最前線がVR/AR・ドローンを活用したアートになるということです。 つまり絵画だったアートがメディアの進化に伴いその表現性をデジタルの場に広げ、今となってはVRで没入するアートやARを活用して現実空間にアートを投影する作品、そしてドローンを駆使して空に光を映し出すアートなどが誕生したのがここ数年の傾向になります。

メディアアートという進化を遂げていく中で、VR/AR・ドローンの普及に伴い、アート表現も進化したと言えるでしょう。

次世代アートの新しい可能性とは

VR/AR・ドローンがここ数年で進化したことでアートの表現方法も一緒に進化していると述べましたが、 これにより3つの可能性が生まれます。

鑑賞者の体験がよりリアルに
1つめは私達”鑑賞者”の体験がよりリッチになることです。 特にVRを活用したアートに顕著ですが、もはやアート作品に完全に没入してあたかもその作り出された世界観の中で生きている体験ができるようになりました。 見た目だけでなく、音楽から触れたときの体験までデザインされたアートはいままでになかった五感を刺激するアートに進化してゆくでしょう。

企業による活用
2つめは、企業によるアートの活用があると思われます。 例えば新製品の体験イベントでVRアーティストとコラボレーションして、アートによる製品・サービスの使用感を伝え、新しいユーザー層の購買につなげることもできますし、イベント会場やスポーツの競技場ではドローンを使ったアート作品の展示を休み時間に行い、顧客の満足度を高めることもできるでしょう。

なお最近のトレンドとして、Googleが開発したVRペイントアプリ「Tilt Brush」が世界中で話題になっています。今後このようなアプリが益々増え、エンターテイメント業界を中心に活用されていくのではないでしょうか。

場所を選ばないアート
3つめは、場所を選ばずに体験できるということです。いままではアート作品は美術館に足を運ばないと観れないものが多かったですが、VR/ARのアート作品であればヘッドセットや関連ツールさえあれば自宅で楽しむことができます。「持ち運び可能」であるアート、それがVR/ARアートの特徴でもあるのです。

このような3つの可能性に取り組むアーティストが今後増えれば、私達の生活や購買体験はどんどん変わっていくでしょう。

メディアアート作品3選

それでは、ここで既に実在するVRやドローンを活用したメディアアートの作品をご紹介したいと思います。

1.国内VRアート

まずは日本人のアーティストのVR作品をご紹介します。ユーチューバーで知られているせきぐちあいみ氏は、2016年11月にクラウドファンディング「GREEN FUNDING」にてVRアートプロジェクトを開始。プロジェクト達成率348%、約174万円の資金を調達し、今年の2月にVRアート個展「Daydream Reality」を開催しました。今後は、VRゴーグルによる視覚だけでなく、聴覚、嗅覚、味覚、触覚など全ての五感を刺激するようなVRアートを制作していくそうです。
【VR Art#12】イルミネーション/ illumination(HTC Vive/TiltBrush)

2.英国発VRアート

海外事例として、執筆者が英国・エディンバラで体験してきたVRアートもご紹介したいと思います。 VRの専門家と音楽の専門家が協力して制作したVRアートが2016年、英国・スコットランドのエディンバラで開催された「Edinburgh Art Festival」の会場の一つ、エディンバラ大学内でこのVRアートは展示されていました。 この作品では、Jess Johnson氏の制作した異空間に、VRヘッドギアで鍵に目線を合わせてゲートを開けてドアを開け、中の異空間世界を進んでゆくという作品になります。

3.ドローン x 富士山 「Sky Magic」

次にご紹介したいのはMicroAd社の手がけるドローンによる空間情報化サービス「Sky Magic」。 複数のドローンの活用により、光と音をシンクロさせ、イベント、 お祭り会場、花火大会、球技場、 ファッションショー等の表現空間を拡張させるプロジェクトです。ドローンを活用したアートであり、デザインでもあるこのプロジェクトがどうなるか、今後要注目です。

実際にメディアアートを鑑賞

最後に、国内、国外で実際にメディアアートを体験できるイベントをご紹介します。

VR Gallery by SONY Digital Entertainment
東京・阿佐ヶ谷にある、SONYが運営する世界初のVR専門アート・ギャラリーです。上記でご紹介したTilt Brushを使用した現代アートの数々を楽しんでいただけます。

ARS ELECTRONICA
毎年オーストリアで開催される、世界最先端のデジタル技術とアートをテーマにした世界最大デジタル・アートの祭典です。例年テーマが決まっており、今年はAI(人工知能)をテーマに数多くの作品が紹介されました。

いかがでしたでしょうか。これから新しいテクノロジーの進化に伴い、アートもその影響を受け表現を進化させると思われます。 テクノロジー x アートの進化を追うことで、仕事で使うテクノロジーでは得られないような体験や知見を得てみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

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