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ARの利用拡大とスマートフォンの新たな未来

ARとは「Augmented Reality」の略で「拡張現実」と訳されています。これは現実世界にバーチャルのデータを重ね合わせ、情報を付加することで目の前の現実を拡張するという意味です。このARは今後どのように発展・拡大していくのでしょう?

 

 

GoogleGlassの機能と現状

 

ARを実現するデバイスとしては当初Google Glassのようなメガネ型のヘッドマウントディスプレイをイメージすることが一般的でした。GoogleGlassではビデオ撮影、写真撮影、Google+ハウングアウト、インターネット検索、翻訳、道案内などの機能が実装されていて、メガネを通してそうした情報にアクセスできるというものです。2012年にテスト販売されていますが、まだ完全な商品化には成功していません。現在もプロジェクトは進行中で、今後どのような形で実際販売されるかは未定です。

 

 

PokemonGOがARを牽引

 

このように当初はメガネ型ディスプレイがARの主要なデバイスになると考えられていましたが、2016年のPokemonGOによりスマートフォンを使ったARの利用が注目を浴びるようになりました。国内でも話題を集め、アプリをインストールしさえすれば手元のスマートフォンで簡単に遊べるので、実際に体験した方も多いのではないでしょうか?
ある調査では2017年のVR/ARの市場規模を44億ドルと予想していました。(VR 38億ドル、AR 6億ドル)ところが、実際にはVRの市場規模が27億ドルにとどまり、ARの方がPokemon GOの予想外の大ヒットにより12億ドルに膨らんでいます。合計すると39億ドルでした。こうした事実から今後はARの市場がこの分野を牽引していき、市場規模自体もVRよりもはるかに大きく拡大するという予測が出始めています。

 

 

Pokemon GOのようなサービスは実はかなり困難

 

このようにAR市場に衝撃を与えたPokemon GOですが、これと似たサービスを提供するのは実はかなり難しいことがわかっています。Pokemon GOを開発した企業はNiantic, Inc.(ナイアンティック)ですが、もともとはGoogleの社内プロジェクトが出発です。設立者はGoogle Earthの元になる技術を開発したり、Googleストリートビュー、Google Mapの開発に関わった技術者です。
Pokemon GOは全世界の地図情報を網羅したデータベースと、何百万人というユーザーの同時アクセスにリアルタイムに反応する高性能なサーバー群がないと実現できません。こんなアプリをリリースできたのも超巨大企業であるGoogleがバックについているからこそですね。そのため、Pokemon GOに続く同様のゲームやサービスが2017年になってもまだ登場していない訳です。

 

 

ローカルでなら幅広く利用可能

 

しかし、もう少しローカルに絞って限定的な情報を付加するARであれば一般の企業でも参入は可能です。例えば、間取りを変更するときに自分の部屋にバーチャルデータとしての家具を配置するといった利用法になります。もう少し範囲を広げるなら、現在誰もが利用しているカーナビの情報をスマートグラスで表示することで、より便利なナビゲーションを実現することも可能です。この場合、ドライビング時に視線を前方に固定したままで情報を得られますから安全に運転することができます。
「宇宙兄弟」という漫画では、月面上を走行するバギーで実際の月面に走行ルートの情報を表示するパネルを取り付けることで道に迷わず安全に進むことができる技術が描かれていました。これもARの利用の例になります。

 

 

Appleなどの企業もAR市場に注目

 

こうしたAR技術の利用にとって非常に重要なのは使いやすいデバイスです。AppleのiPhoneがスマートフォンの市場を一気に広げ、一般的にしたようにARの世界でもヒーローデバイスの登場が待たれています。スマートグラスのような形ではなく、スマートフォンがそうしたヒーローデバイスになるだろうというのは、Pokemon GOの登場で証明されました。
携帯電話にメール機能や写真撮影機能が付加されて爆発的に広まったように、iPhoneの登場でスマートフォンの利用が一気に加速したように、ARを簡単に利用できるヒーローデバイスが登場すれば新しい市場として非常に有望です。当然、AppleやSamsung、Googleといった企業はそれを目指して開発にしのぎを削っています。一例をあげると、Appleは2015年にMetaioというAR技術を持ったスタートアップ企業を買収しています。タイムトラベラーというiPad上で動作するアプリなどを開発している企業です。facebookはVR・ARデバイスのOculus社を20億ドルで買収し、この分野での最大の投資家となっています。このようにARに関する技術取得と開発競争が今激しくなってきています。

Digi-Capitalの資料によると、2021年のVR/AR市場規模は合計で1000億ドルを超え、そのうちAR分野での市場規模は800億ドルと予測されています。2017年から毎年100%近い成長が見込まれる有望分野であることは間違いありません。こうしたAR技術を利用しやすい形で提供できるデバイスの登場と、そこで使われるアプリケーションなど今後目が離せない存在となるでしょう。

 

 

 

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